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国内初の耐火木造のオフィスビル、大阪木材仲買会館

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大阪木材仲買会館は、木材利用促進・大規模木造建築物の普及を目的に、都市部の木造化ビルの普及モデルとして建築された、大阪木材仲買協同組合のオフィスビルです。関西地方における新しい木造建築普及モデルの役割を果たし、公共・民間建築での木造・木質化の推進に貢献することが 期待されています。

この大阪木材仲買会館は、先導的な設計・施工技術が導入される大規模建築物の木造化・木質化を実現する事業計画に対して国土交通省が補助を行う「木のまち整備促進事業」に採択され、建設費・設計費が助成の対象となっています。












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【スペック】
名称:大阪木材仲買会館
所在地:大阪市西区南堀江4-18-10
階数:地上3階
高さ:10.86m
構造:木造+RC造(耐震要素)
主用途:事務所
敷地面積:1,226m2
建築面積:437.8m2
延床面積:1,032.2m2
建築主:大阪木材仲買協同組合
設計:竹中工務店
施工:竹中工務店
着工:2012年07月
竣工:2013年03月


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正面から見た様子です。建物は樹齢50年を超える2本の大きな桜を囲むように弧を描いています。











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真横から見た様子です。2本のシンボルツリーに対して弧を描いている事が良く解るアングルです。











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近くで見上げた様子です。大阪木材仲買会館は、国内初の耐火木造のオフィスビルで主体構造に木造集成材の中にモルタルを入れ1時間耐火を実現した、竹中工務店が開発した「燃エンウッド」が採用されています。

「燃エンウッド」は、2007年にスパン(柱間の長さ)4.5メートル程度の木造建築の柱や梁に使うスギ材による1時間耐火集成材として開発され土交 通大臣認定を取得。その後、都心部の商業施設やオフィス等で求められる9メートルのスパンに対応するため使用木材を材料強度の高いカラマツに変更 し、2011年12月、改めて1時間耐火集成材としての国土交通大臣認定を取得しました。このことから「燃エンウッド」を使用することにより、通常の建築 確認申請手続きのみで4階建ての木造耐火建築物、もしくは最上階から数えて4階下の階までを木造化した耐火建築物を建設することが可能となっています。









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近くから見た様子です。1階は津波の災害を考え鉄筋コンクリート造、隣地部分も隣の建物の火災による延焼から木材を守るために鉄筋コンクリート壁となっています。












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反対側から見た様子です。軒天や建具に最大限木材が使用されている事が良くわかります。木材から受ける、暖かい印象がいい感じで、リゾートホテルのような雰囲気がありました。










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最後は、東側から見た大阪木材仲買会館の様子です。このビルは小粒ながらキラリと光るビルで、木材を扱う業界団体としてふさわしいビルに仕上がっていました。竹中工務店が開発した「燃エンウッド」は都市建築の木質化の可能性を広げ、今後の展開が期待されます。「燃エンウッド」のコストダウンが進み一般化すれば、将来の都市景観が一変する可能性もありそうですね。




3 COMMENTS

匿名

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建物の高さ制限のある京都で増えて欲しいな

匿名

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うーん、カッコイイなぁ。
正面の木とも調和してイイカンジですね。

BEW

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こう言うエントリーには、なかなかコメントが付かないんですね。

こう言う都市建設は、今後の新たな選択肢として非常に注目だと思いますね。
都市において緑化事業にだけでなく、こう言う部分にも目を向ける必要の重要性は、
まだまだ一般的には広まってない様ですか。

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