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北國銀行新本店ビル



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金沢市内では、2015年春の北陸新幹線金沢開業にあわせて再開発が活発化しています。石川県内ナンバーワンの地方銀行である北國銀行は、創立70周年記念事業の一環として、JR金沢駅西の所有地(金沢市広岡2丁目)に地上11階建ての新本店ビルを建設しており、同市下堤町から本店機能を移転する計画を進めています。



新本店ビル完成にともない、現在の第一本館と第二本館に分かれている本店営業部・本部は同ビルに集約され、現在の建物は取り壊されます。第三本館のローンセンターは金沢市下堤町の現在地にて営業を継続します。本店跡地については、ドーミーインを全国展開する共立メンテナンスが進出を検討しているそうでホテルが建設される事になりそうです。












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【敷地概要】
所在地  金沢市広岡2丁目1210番 他
面積   約4,700㎡(立体駐車場敷地を含めると約7,200㎡) 

【建築概要】
延床面積 約17,500㎡
構造 鉄骨造・一部鉄骨鉄筋コンクリート造(建物基礎免震)
階数 地上11階、塔屋1階(但し11階は機械室のみ) 
高さ 54.50m(金沢パークビルと同等) 

【設計・施工】 
設計 株式会社三菱地所設計 
施工 清水建設株式会社

平成25年6月 工事着工 
平成26年11月 竣工(工事期間17ヶ月)








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新本店ビルは地上11階、高さ54.5mのオフィスビルで、現在、駅西地区のランドマークとなっている金沢パークビルとほぼ同じ高さとなります。室内照明は全てLED照明を採用し、自然光を最大限生かすためガラス張りを多用、地熱利用の空調システムも取り入れ、大幅な省エネ化が図られます。また、基礎免震構造を採用し災害への対応が強化されます。フロア構成は、1階が店舗スペースで本店営業部が入居、2階は大ホールと中ホール、3階は研修施設 や食堂を設け、産学官連携のイベント開催など地域貢献を考慮した開かれた空間を配置。上層階は会議室やオフィスフロアとなります。新本店ビルの総事業費は約70億円です。













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オフィスビルが林立する南町エリアは大阪都心部と見間違えるほどの景観だが、近年空洞化が進んでいる。


北國銀行の新本店ビルが建設される金沢駅西地区はJR金沢駅に程近いエリアですが、計画的に区画割りされた新街区の為、1区画毎の敷地に余裕があり、新築されたオフィスビルは多くの駐車場を併設しています。地方の営業拠点では必須となる「営業車の駐車ペース」を確保しつつ、東京、大阪への交通アクセスに優れた駅前立地を両立させる事が出来る為、ビルの老朽化が進む南町エリアからに駅西地区に
業務機能が徐々に移転しています。本町エリアから梅田・中之島エリアに業務機能が移転しつつある大阪の超小型版といった所でしょうか。










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金沢駅から県庁に繋がる50m道路。


今後、駅西地区にはNHK金沢新放送会館の移転も計画されており、同地区への業務機能の集積はさらに進む事になり、従来の業務地区である南町エリアの地盤沈下は避けられそうにありません。南町エリアのオフィスビルの空室率は30%を超えており、需要の面でも相当厳しく老朽化したビルをそのまま建て替えるのは難しい状況です。ぎわいを増す金沢駅周辺と駅西エリアに対して、相対的な地盤沈下が進む南町エリア。同地区の活性化策は、金沢市にとって今後の大きな課題になりそうです。







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