【再都市化ナレッジデータベース】←新規情報やタレコミはこちらのコメント欄にお願いします!

沖縄都市モノレール「ゆいレール」ー駅舎編

th_IMG_0276_201509221221228ab.jpg



沖縄都市モノレール線(ゆいレール)は、沖縄県那覇市の那覇空港駅と首里駅を結ぶ沖縄都市モノレールのモノレール路線です。駅数15駅で、総延長12.9 km。運行速度65 km/h 、最高勾配60  とアップダウンが激しい路線で、全線が軌道法による軌道として建設されました。

【出典元】
公式HP>ゆいレール
沖縄県HP>延伸事業について

【過去記事】
沖縄都市モノレール(ゆいれーる)1000形電車






th_ekimap.jpg 



「ゆいレール」は、沖縄本島の玄関口である那覇空港から赤嶺経由で漫湖を渡って旭橋に抜け、旭橋からは久茂地川沿いに那覇市の繁華街である久茂地・牧志地区を抜けて国際通りを跨ぎ、国道330号を北上して古島からは環状2号線を上り首里に至るルートとなっています。全長は約13kmで、全区間をワンマン運転の2両編成の車両が約30分で結んでいます。また、2015年現在、首里駅からてだこ浦西駅までの区間が事業中で、2019年春に延伸開通する予定となっています。

ちなみに愛称は「ゆいレール」で、「ゆい」は琉球方言の「ゆいまーる」(「雇い回り」を語源とする村落共同労働を意味する言葉)の「ゆい」から取られたものです。















th_IMG_1287.jpg


前回はゆいレールの車両1000系をご紹介しましたが、今回は駅やインフラ部を中心にご紹介して行きます。

















th_IMG_1054.jpg


こちらは「おもろまち駅」の改札口付近の様子です。
















th_IMG_0875_20150922122118ecf.jpg


自動券売機の様子です。

















th_IMG_1056_2015092212211665d.jpg



自動改札機は3通路が標準の様です。
















th_IMG_1052_20150922122134a57.jpg


本土の私鉄・地下鉄と異なり、切符や定期券を入れるメカ式の投入口がありません。自動認識装置大手のデンソーウェーブ製のQK20?と思しき2次元カードリーダーが埋め込まれています。メカ部分を廃止する事で故障やメンテナンスのリスクとコストを抑えつつ、汎用品を埋め込む工夫は中々大したものだと思いました。















th_IMG_0972_201509221221336e2.jpg


こちらは1日乗車券です。券面のQRコードを改札機の自動認識機にかざしてデータ処理を行います。ちなみにこの1日券は、発行時から「24時間」有効で翌日の午前中も使う事が出来ました。購入日のみ有効の1日券に比べ、どの時間帯に買っても無駄になりにくく、非常に便利で感心ました。
















th_IMG_0884_20150922122131415.jpg




ホーム階に向かうエスカレーターの様子です。ゆいレールのエスカレーターは基本的に1名幅のモデルが採用されています。















th_IMG_1029_201509221221314e2.jpg



ホーム階の様子です。ゆいレールの駅は、相対的2面2線もしくは島式1面2線のシンプルな構造の駅となっています。こちらの「おもろまち駅」は相対的2面2線で、ホーム端にはホーム柵が設置されています。
















th_IMG_1031.jpg


ホーム柵と床材の様子です。


















th_IMG_1032_201509221223020f8.jpg



比較的新しい路線なので、全駅に可動式ホーム柵(ホームドア)が設置されています。
















th_IMG_1036.jpg



インフォメーションボードの様子です。駅名票と時刻様が一体化しています。ゆいレールの基本的なダイヤは1時間6本の10分ヘッド。
















th_IMG_1035_20150922122331085.jpg



発車標は「電車がきます」の文字を表示するだけの極めてシンプルなタイプです。単独路線で他路線への乗り換えもないので、これでOKなのでしょう。
















th_IMG_1013.jpg



続いて数駅移動し、島式1面2線の駅を見てみましょう。軌道はシンプルな、モノレ―ルで、車両は車内がフラットな日本跨座式を採用しています。













th_IMG_0977_20150922122338871.jpg



島式1面2線の駅はホーム上に1つの屋根で覆われた、これまたシンプルな造りになっています。
















th_IMG_1335.jpg


軌道法によって整備された「ゆいれーる」は道路上にこんな感じで駅舎があります。写真の駅舎は牧志駅。2階がコンコース階、3階がホーム階となっています。











th_IMG_0892.jpg



ホームの様子です。こちらは那覇空港駅の様子です。





th_IMG_0285_2015092212234014d.jpg




那覇空港駅は終点なので、駅を過ぎた所に車止めがあります。















th_IMG_0295_20150922122340313.jpg



中央分離帯に設置された軌道の様子です。モノレールはこのように道路上に建設する事が出来るので用地買収が少なく済むメリットがあります。また急勾配やアップダウンに強く、起伏の激しい那覇市の環境にマッチした方式だったと思います。










entyou-root.jpg


2003810日に開業したゆいレールですが、2013年から首里駅から浦添市内に入る約4.1kmの延伸区間の工事に着手しており、2019年春の開業を予定しています。途中駅は首里方から4駅を設置する予定で、首里方から石嶺駅、経塚駅、浦添前田、終点は「てだこ浦西」に決まりました。ちなみに「てだこ」は「太陽の子」を意味する沖縄の方言。現在の浦添で生まれたとされる琉球王国の英祖王(えいそおう)の神号が「英祖日子(えそのてだこ)」だった事に由来するそうです。建設中の延伸区間が開通すると「ゆいれーる」の総延長は17kmとなり、大阪モノレール(大阪モノレール線+国際文化公園都市線)28km、東京都市モノレール羽田線17.8kmについて日本で3番めに長いモノレール路線となります。














th_IMG_1828_20150922122344638.jpg



順調に成長を続ける沖縄都市モノレール「ゆいれーる」。随所にコストをおされる為の工夫を施しつつ、空港アクセス+都心部の地下鉄的な利用を兼ね備えた路線配置により、利用客はかなりのモノだと感じました。延伸計画に伴い車両が増備され、ピーク時の運転本数も増やされるようですが、日中の混雑も相当なものなので、抜本的な輸送力増強に迫られる日も近いのではないでしょうか。いずれにせよ、この日本最南端の鉄道路線の活躍に今後も期待したいと思いました。






3 COMMENTS

稲美弥彦

ゆいレールの混雑が酷いから亡くなった翁長元県知事は沖縄県営鉄道を復活させようとしていたんだと思います。
ゆいレールだけでなく、沖縄県営鉄道の復活と米軍基地全面返還で沖縄は発展すると思いました。

タム

SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
スタッフのウェアはかりゆしウァアなんですね。服装を変えると地方色が出ていい感じですね。

アリー my dear へ返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です