【再都市化ナレッジデータベース】←新規情報やタレコミはこちらのコメント欄にお願いします!

近畿圏の物流施設への大型投資が相次ぐ。旺盛な需要を受け延床10万㎡超の巨大開発計画が目白押し!

th_IMG_1232.jpg


近畿圏で巨大物流施設の建設計画が相次いています。CBREが発表した2015年2Qの市場動向によると、近畿圏の大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率は4.8%、竣工1年以上の施設に至っては2.3%の水準でほぼフル稼働状態が続いています。amazonに象徴されるe-コマース市場の拡大に伴う物流需要の高まりを受け、作業効率の良い最新設備を備えたマルチテナント型の物流施設に対する需要は拡大の一途をたどっています。特に地理的に西日本の物流のハブとして最適な近畿圏では超大型施設の新設計画が続々と出てきています。



上の画像は大阪ベイエリアに位置する舞洲の様子です。スポーツアイランドのコンセプトで開発された人工島ですが、現在はご覧のとおりロジスティクス・アイランドといった感じです。


【出典元】
 CBRE>MARKETVIEW Japan Logistics, Q2 2015










th_002_201601270041391d1.jpg


近畿圏 主な開発計画一覧


1:GLP鳴尾浜
事業者:グローバル・ロジスティック・プロパティーズ
所在地:兵庫県西宮市
竣工:2015.09
延床面積(㎡):110,985

2:京阪淀ロジスティクスヤード
事業者:京阪電鉄
所在地:京都府京都市伏見区
竣工:2016.03
延床面積(㎡):42,700

3:DプロジェクトSC西淀川区III
事業者:大和ハウス工業
所在地:大阪府大阪市西淀川区
竣工:2016.06
延床面積(㎡):76,828


4:堺物流センター
事業者:伊藤忠商事/メイプルツリーグループ
所在地:大阪府堺市堺区
竣工:2016.07
延床面積(㎡):24,939


5:プロロジスパーク茨木
事業者:プロロジス
所在地:大阪府茨木市
竣工:2016.09
延床面積(㎡):189,742


6:レッドウッド南港中ディストリビューションセンター1期
事業者:レッドウッド・グループ
所在地:大阪府大阪市住之江区
竣工:2016.11
延床面積(㎡):125,707


7:レッドウッド藤井寺ディストリビューションセンター
事業者:レッドウッド・グループ
所在地:大阪府藤井寺市
竣工:2016.12
延床面積(㎡):150,000


8:ランドポート高槻
事業者:野村不動産
所在地:大阪府高槻市
竣工:2017.07
延床面積(㎡):87,792


9:MFLP茨木
事業者:三井不動産
所在地:大阪府茨木市
竣工:2017.秋
延床面積(㎡):242,968


10:レッドウッド南港中ディストリビューションセンター2期
事業者:レッドウッド・グループ
所在地:大阪府大阪市住之江区
竣工:2018.02
延床面積(㎡):146,000


11:日本生命大型物流施設開発計画2期
事業者:日本生命
所在地:大阪府松原市
竣工:2018.07
延床面積(㎡):34,833


12:プロロジスパーク京田辺
事業者:プロロジス
所在地:京都府京田辺市
竣工:2018.夏
延床面積(㎡):156,000













th_IMG_1315_201601270019428ed.jpg



近畿圏に巨大ロジスティクスセンターが多数建設される背景には明確な理由があります。東京近郊の物流施設から西日本各地に荷物を配送した場合、物理的な距離が遠すぎる為に西日本エリア(岡山以西など)には翌日配送出来ない(中一日かかる)からです。物理的な距離の制約と、速配性が求められるe-コマース市場の拡大により増大した物流に対するニーズにより、
大阪を中心とした近畿圏に第2ハブを置く「必要性」が生まれ、大阪近郊に巨大物流施設が集中的に建設されています。近畿圏では延床面積10万㎡を超える超巨大ロジスティクスセンターの建設計画がゴロゴロしています。














th_IMG_1287_20160127001946259.jpg


あらゆるモノを「より早く」顧客に届ける事を目指し、各社がサービスを競い合い事業を拡大しています。日本におけるe-コマース市場は、まだまだ伸びしろが大きく今後ますます需要は拡大して行くと予想されています。ただ行き過ぎたサービス競争の為、物流各社がすでに疲弊しており、近い将来物流会社がダウンする可能性も否定出来ません。














th_IMG_1303_2016012700194871c.jpg


久々にに登った咲州庁舎の展望からの視界には、多数の物流施設を目にする事が出来ました。数年前に比べると明らかに増えています。巨大物流施設はベイエリアの咲州や舞洲など大阪湾岸部から、新名神高速道路が通る北摂の山側などの内陸部でも計画が相次いでいます。近畿圏では逼迫する需要を受けて、暫くは巨大物流施設の建設ラッシュが続きそうです。




8 COMMENTS

匿名

SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
藤井寺の物流施設の建設が始まっているようで、タワークレーンが8機も稼働していました。

匿名

SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
大阪湾岸で液晶やプラズマのパネル工場が乱立したときのような図ですね

やまさき

SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
安定した瀬戸内海に面していることにより海路が良いのは昔から、陸路や空路も充実して大物流時代にあったインフラが整ってきていますね。
阪神高速大和川線の開通が遅れてしまったことが痛いです。

匿名

SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
パネルベイと呼ばれていた頃が懐かしい。

茨木市民

SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
茨木市はパナソニック工場跡地の大和ハウスの大型物流施設もありますね。新名神の開通も大きな起爆剤になっているようですね。

アリー my dear

SECRET: 0
PASS: 2b52e331129aa396df9e167518164312
この先過当競争になるかも、という危惧も少なからずありますが・・・現状だけを見る限りでは活性化の様相を呈しているとは思います。
各拠点の所在地もおもに京阪神地区に集中しているのが、図を見てもよくわかります。

健全な競争関係が、さらなる発展を生み出す原動力になってほしいと切に願っています。

アリー my dear へ返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です