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神戸空港 10.06


神戸空港はポートアイランド沖南側に建設された地方管理空港で、大阪から直線距離で26km、三宮から南に8kmの位置にあります。

【スペック】
面積:272ha(うち空港施設用地 153.6ha、空港関連用地 118.4ha)
滑走路:2,500m×60m * 1本
PTB規模:延床面積15,200m²
年間旅客数:約260万人(’08年度)







駐車場から見た神戸空港駅とターミナルビルです。ポートライナー駅と一体化した様に見えます。以前ご紹介した仙台空港と比べても非常にコンパクトな造りとなっています。









神戸空港は国内の新設空港としては珍しく、開港当初から鉄軌道系アクセスが整備され、ポートライナーが三宮→空港間を平均18分で結んでいます。さらに三宮に停車する新快速を利用すればJR神戸、京都線沿線の広域から短時間でアクセスする事が可能です。









一階正面玄関。シンプルながらも高いデザイン性が感じられます。









天井が高くシンプルなレイアウトの出発ロビー。なんとなくですが、このロビーは「写真映え」するデザインを狙った気がします。。









保安検査を済ませゲート内に入りました。搭乗待合室からは飛行機や大阪湾を行き交う船を眺める事が出来ます。写真は朝7時頃の様子ですが、たくさんの旅客で賑わっていました。








搭乗待合室両端の天井は特に高く、紙飛行機を模した飾りがありました。









神戸空港のボーディングゲートは現在4カ所ですが、ナンバリングは3?6となっています。ここに神戸空港に秘められた神戸市の大いなる野望が見え隠れしている気がします。









3,4番登場口にはANAが2機。機体は中型機767-300。今回利用した札幌便は一番奥の機体です。









5,6番登場口にはSKYが2機。機体は小型機737-800。JALが撤退した神戸空港ですが、JALの変わりにスカイマークが幅を利かせる様になってきました。同社は神戸空港を西の拠点空港と位置づけ路線を拡充するとしています。ただ、SKY社は4月に開設したばかりの「神戸?茨城線」を8月いっぱいで運休すると発表しており、プレスリリースの新路線就航計画も安定して就航するかは予想がつきません。特に来年に全線開業する九州新幹線と競合する路線は厳しいと思います。

【プレスリリース】新路線就航の計画について
■神戸-札幌(新千歳)線(定期便)計画概要 
1.運航路線 :神戸-札幌(新千歳)線<新規就航>
2.運航開始 :2010年7月(予定)
3.運航便数 :1日1往復(予定)

■神戸-鹿児島線(定期便)計画概要<新規就航>
1.運航路線 :神戸-鹿児島線 
2.運航開始 :2010年9月(予定)
3.運航便数 :1日3往復(予定)

■神戸-熊本線(定期便)計画概要<新規就航>
1.運航路線 :神戸-熊本線
2.運航開始 :2010年10月(予定)
3.運航便数 :1日3往復(予定)

■神戸-長崎線(定期便)計画概要<新規就航>
1.運航路線 :「神戸-長崎線」 
2.運航開始 :2010年12月(予定)
3.運航便数 :1日2往復(予定)

※使用機材 : B737-800型機(全路線)










近畿圏における神戸空港の位置づけは微妙です。利用客からすると、関空、伊丹、神戸の3カ所に路線分散し非常に使いづらい状態になっています。また航空会社としても、3カ所に地上勤務の人員を配置する必要がありコスト的に厳しく、なによりも複数空港に路線が分散する事で航空旅客が分散し、各空港ともに厳しい経営状態におかれています。現状は利用客、航空会社、空港の3者とも不利益を被る状況にあります。

三空港問題は延々と論議されていますが、過去の経緯はさておき、結論は伊丹空港を廃止し関西空港に路線集約するしかないと僕は思います。なぜなら、伊丹空港は環境負荷が大きく24時間運用が不可能で、複数滑走路を整備する拡張余地がないからです。伊丹を再拡張、再国際化する案もありますが、伊丹空港では近畿圏3300万人/年の現在の航空機需要を捌く事が出来ず、東アジア地区の経済発展に伴う将来の需要拡大には全く対応出来ません。一方関西空港は長距離便がフルペイロードで離陸可能で、同時離発着が可能なオープンパラレル配置の3500mと4000mの2本の滑走路を持ち、運用時間に制限が無い完全な24時間空港で、ターミナル施設の拡張余地も十分です。ターミナル施設を2期島内に段階的に整備拡張する事で、将来にわたって近畿圏の航空需要を満たす事が可能です。

三空港問題は今後も議論されると思いますが、意思決定の遅さが致命傷になり三空港とも共倒れになる前に、三空港の立地を認めた国が責任をもって伊丹空港の廃止を「決断」し、関西空港への路線集約、アクセス鉄道の強化再整備を至急に進めるべきだと思います。

【参考資料、2008年度航空旅客実績】
伊丹:国内線1538万人
関西:国内線 521万人、国際線987万人、合計1509万人
神戸:国内線 257万人
———————————-
近畿圏合計:3303万人





おまけ ※これは僕の空想で根拠はありません。あくまで、こうなるかな?といったイメージです。

【20xx年・関空集約後の利用イメージ】
伊丹:廃止
関西:国内線1600万人、国際線1200万人、合計2800万人
神戸:国内線 400万人
————————————
近畿圏合計:3200万人 ※国内線利用客の内300万人程度は新幹線等に移転?
→伊丹空港を廃止し、関空に路線を集約するとこの様な旅客配分になるのではないでしょうか。
→現在の関空施設では近畿圏3300万人/年の航空旅客を全て捌く事が出来ないので神戸空港が補完します。



【関空集約10年後の利用イメージ】
関西:国内線1800万人、国際線1700万人、合計3500万人
神戸:国内線 500万人
————————————
近畿圏合計:4000万人
→もし、集約イメージ通りに関空に国内線1600万人を集める事が出来たら、現在韓国仁川空港に流れている「際内乗り継ぎ客」を取り返す事が出来ます。それらのシナジーにより関空の国際旅客数は飛躍的に増加するかもしれません。



3 COMMENTS

ろんぐ

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>奥野 さま。
そですね。近畿圏には3000万人/年を超える需要があるにも関わらず、物の見事に分散してしまい、チャンスを逃しています。本当に早く関空に路線集約し、集中させないと取り返しがつかない事態になると思います。


>minika さま。
minikaさん、こんばんは。香港は新空港開港後、直ぐに啓徳空港を閉鎖して跡地を再開発しています。神戸空港を持つ兵庫県が伊丹廃止に消極的なのが理解できません。伊丹の機能を神戸に移管させてほしい!ぐらい主張しても良いと思います。。

minika

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 今晩は、minikaです。
私は、伊丹を廃止し 伊丹の廃止分を、関空と神戸の二つに、分けたらよいでしょうか、空港アクセスは、阪神三宮「京都出町柳」から、新路線で、関空まで、30分で結ばれたら活性化するでしょう。兵庫県民は、伊丹より神戸を、国際空港するべきでしょう。跡地は、新伊丹北大阪学研都市構想で、井戸知事 兵庫県民は、神戸に、もっと注中するべきだ。

奥野

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伊丹廃止、関空集約賛成です。
2800万人なら高い着陸料も仁川並みに
できます。
何より着陸料以外の収入も大幅に増えます。
何か関西復権よりは衰退を願っているのではと思う状況です。
特に国際便の増強が課題ですが、それには国内便との接続が欠かせません。
東南アジアの空港の国際ハブになっている成田とは条件が違います。
現在の国際空港単独では無理ですが国内ハブの役目も仁川と羽田に取られてしまいました。
早急な一本化が必要です。

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