住友ビルディングは、大阪市北浜の通称「住友村」にある近代建築物です。住友財閥の総本店として建築され、財閥持株会社住友合資会社と傘下の住友銀行等の系列主要企業の事務所が入居しました。財閥解体後は連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)第一軍司令部、住友銀行本店を経て現在は三井住友銀行大阪本店となっていす。
住友ビルディングは、1995年に発生した阪神大震災でも損傷はなく、現在の建築基準でも強度を満たしていましたが、大規模災害時に西日本の緊急対策本部として業務を継続できるよう耐震性能を強化するため、2013年3月から約2年かけて改修工事が行われました。
住友ビルディングの建設にあたっては、住友家十五代当主の住友吉左衞門友純が住友本社内に独自の設計事務所を組織し(後の日建設計となる組織)、野口孫市・日高胖・長谷部鋭吉・竹腰健造をはじめとする建築家を集め、5年以上の歳月を費やして完成しました。建築途中に関東大震災が発生し、当初7階建てであった計画は、5階建てに縮小されています。
正面から見た様子です。 黄土色の外壁は竜山石とイタリア産大理石を粉砕して成形したブロックで作られ、玄関の神殿風の石柱やブロンズ製の門扉などが特徴となっています。
頂部の様子です。あれ?住友ビルディングの屋上ってこんな感じでしたっけ・・・?若干の違和感が。
今回の改修工事では、館内のステンドグラスが復活を遂げたそうです。平成元年に雨漏りのため防水シートで覆われてからは見えにくくなり、存在を知る人が少なくなっていたそうです。ステンドグラスは、高さ6mの天井に米国製ガラス3635枚を張り巡らせたもので、今回の工事でガラスを磨き、屋根との間にLED照明を入れることで光を取り戻しました。
隣にある住友ビル本館(写真左)には仕事で入った事があるのですが、さすがにこの住友ビルディングには入った事がありません。銀行の本店なのでセキュリティも厳しい為、復活したステンドグラスを見る事は出来ない・・と思っていましたが、なんと三井住友銀行から大阪本店ビルのステンドグラスを一般公開する、旨の案内が出ていました!もうこれは、これは行くしかないですね!
◆大阪本店ビル 1階 ステンドグラス公開のご案内(PDF)
開催日時
① 平成27年 7月 26日(日) 午前9:00~午後5:00
② 平成27年 9月 09日(水) 午前9:00~午後3:00
③ 平成27年 9月10日(木) 午前9:00~午後3:00