出展:大阪都市計画局
大阪府と大阪市は2026年2月12日、大阪・関西万博の会場跡地に「EXPO2025記念館(仮称)」を整備する方針を明らかにしました。万博の象徴的建築である大屋根リングの一部保存とあわせて、周辺を記念公園として一体的に整備します。
万博終了後の跡地活用について、レガシーを恒久的な公共空間として残す具体像が、初めて明確に示された形です。
整備場所は夢洲2期区域、リング保存区間の近接地
記念館が整備されるのは、大阪市此花区の人工島である夢洲(ゆめしま)の2期区域です。このエリアでは、万博会場のシンボルだった**大屋根リングについて、全周約2kmのうち北東側約200メートル**を現地保存することがすでに決定しています。保存されるリング部分は、今後、人が上がれる展望スペースとして整備され、その外側を含む周辺一帯が記念公園として再編されます。
約2.9ヘクタールの記念公園と一体整備
大屋根リング保存区間の周辺には、約2.9ヘクタールの記念公園が整備されます。この公園内に「EXPO2025記念館(仮称)」を設置し、公園と記念館を一体的な公共空間として整備する計画です。
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記念館・記念公園はいずれも大阪市が設置・管理
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公園は市営公園として位置付け
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展望可能なリング保存区間と連続した動線を想定
万博跡地の一部を、民間開発に委ねるのではなく、恒久的な公共資産として残す判断が示されています。
記念館の機能:回顧展示と交流の場を想定

出展:大阪都市計画局
記念館は、万博を振り返る展示や映像資料の公開に加え、来館者が交流できるスペースを備えた施設として構想されています。
想定されている主な役割は次の通りです。
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万博の開催内容や成果を伝える展示
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万博を通じて生まれた技術や取り組みの記録
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来館者同士が交流できる場の提供
単なる「展示施設」ではなく、情報発信と交流を兼ね備えた拠点として位置付けられています。
整備費は府市折半、剰余金活用も視野
記念館の整備費については、大阪府と大阪市が原則として折半で負担する方針です。
あわせて、次の財源の活用も検討されています。
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国の交付金
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民間企業からの協賛金・寄付
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万博運営費の剰余金の一部
万博の運営費については、約320億円から約370億円規模の剰余金(黒字)が見込まれており、記念館の管理・運営費に充てる案が示されています。剰余金の具体的な使途については、今後、国の会議などで議論される予定です。
吉村知事「未来につなげる場所に」
出展:大阪都市計画局
発表後、吉村洋文知事は、記念館整備について次のように述べました。
万博の記憶をよみがえらせ、新たな未来をつくっていく場所にできればと思っています。
万博の成果を保存するだけでなく、次の世代につなげる拠点とする意図が示されています。
今後の論点と注目点
今後、具体化に向けて注目される点は次の通りです。
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記念館の建築規模や設計内容
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展示構成や年間の運営体制
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剰余金活用に対する国の判断
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記念公園と周辺エリア再編との関係
万博跡地の活用が、一過性のイベント後処理ではなく、公共空間としての継続利用を前提に進められている点が、今回の計画の大きな特徴と言えます。
出典・参考資料
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産経新聞(2026年2月12日)
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毎日新聞(2026年2月12日)
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読売新聞(2026年2月11日)
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大阪府・大阪市 発表資料






