全国で高級リゾートホテルを展開する「星野リゾート」がJR新今宮駅北側にある大阪市の私有地に進出する事が決まり、大きなニュースとして伝えられました。大阪都心部でもDEEPなエリアとしての印象が強い、あの新今宮駅前に長年放置されてきた広大な空き地に、高級リゾートで知られる「星のリゾート」が進出を決めた、その意外性に強烈なインパクトがあったからです。今回の計画発表を受け早速現地を取材してきましたが、様々な情報と現地の立地条件を考えると、星のリゾートが手を上げた理由が見えてきた気がしました。そして確信しました。星野リゾートの新今宮の新ホテルは成功するであろうと!
【過去記事】
→「星野リゾート」が通天閣のJR新今宮駅北側の大阪市の所有地に進出、外国の富裕層などをターゲットにしたリゾートホテルのような高級ホテルを計画!
【出典元】
→星のリゾート>大阪市新今宮駅前の都市観光ホテルの開発計画について
→大阪市>浪速区恵美須西3丁目16番街区用地の開発事業者募集プロポーザルにかかる事業予定者の決定について
成功する理由1:坪単価42万円で用地取得
星のリゾートの新ホテルの計画地の現在の様子。環状線の車両は最新型の323系に変わりつつある
読者のスライムさんのコメントにもありましたが、まず今回の計画地の取得金額が約1万4000平米で約18億円、計算すると坪単価約42万!乗降客数が多い駅前一等地のまとまった土地であることを考えると、この値段は破格の安さです。まずこの用地価格の安さが星野リゾートの計画が成功するであろう最大の要因です。この破格の安さの用地取得によりホテルのイニシャルコストを大幅に下げる事が出来ます。これが成功要因の1です。
成功する理由2:観光客目線で最強のアクセス性
続いて、計画地のアクセス性の高さ。新今宮駅周辺のイメージを白紙に戻して考えてみましょう。この「星のリゾートの計画地」の最寄駅に乗り入れる路線は、JR環状線・大和路線(大和路快速)・阪和線(関空紀州路快速、はるか、くろしお)、南海本線(ラピート、空港急行)・高野線地下鉄御堂筋線・堺筋線の7路線!観光客目線で見て、これがいかに凄いかを以下に纏めてみました。
→最大の大動脈である地下鉄御堂筋線で天王寺・難波・心斎橋・梅田・新大阪・千里中央が1本でアクセス可能
→地下鉄堺筋線は、阪急京都線を介して北摂、京都・嵐山方面にアクセス可能
→JR大和路線の大和路快速を使えば奈良に直通、阪和線に乗り入れる関空・紀州路快速を使えば関空・和歌山にもアクセス可能
→JR環状線を使えば大阪都心から放射状に伸びる私鉄各線への乗り換えが可能。大阪城、USJの乗り換え駅の西九条にも直結→南海本線を使えば関空まで一直線、世界遺産として外国人に大人気の高野山にも高野線で一直線
「星野リゾートの計画地」は坪単価約42万円で買った土地としては最強レベルのアクセス性の高さを持っています。これが成功要因の2です。成功する理由3:客室面積30㎡
星のリゾートと聞くと、超高級ホテル「星のや」のイメージになると思いますが、今回の計画では20階建て608室の内、518室が客室面積30㎡のセパレートバスタイプの客室となっています。宿泊料金はおそらくグループ内の他の施設より安く設定した超現実的な路線となるでしょう。これによりターゲット層が非常に広がり608室(予定)の客室を埋める事が出来るはずです。
「星野リゾートの新今宮の新ホテル」の成功要因3は、グループ内でもカジュアルな価格設定が可能となる30㎡の客室面積です。
成功する理由4:計画地が新今宮
星野リゾートの新ホテルの計画地のすぐ近くには通天閣をシンボルとした「新世界」エリアがあります。ここはあまりにも観光地化され過ぎて地元の人はあまり行かないエリアになりましたが、外国人観光客からすればテーマパークの様なユニークなエリアに見えるのではないでしょうか。また、少し書きにくいですが、飛田新地の遊郭も唯一無二の観光スポットと言えると思います。
星野リゾート新今宮の新ホテルの成功要因その4は、計画地が新今宮であること。
今回のニュースを受け、久々にに新今宮界隈をウロウロしましたが、20年前の「ヤバイ雰囲気」はほとんどなくなっていました。
さて。星野リゾートの新今宮の新ホテルが、成功するかどうか。大挙して押し寄せる外国人観光客達がこのエリアをどう変えて行くのか?西成のイメージは外圧によって一変させられるのかもしれませんね。この記事を書きながらそんな事を思いました。








