大阪・難波の一等地で、大規模な再開発プロジェクト『(仮称)難波千日前地点再開発プロジェクト新築工事』が動き出しました。対象エリアは、「難波センタービル」跡地と、なんばグランド花月向かいの「YES・NAMBAビル」を含む「難波千日前地区」。大阪市は2023年10月、「地区計画の都市計画原案」に関する公聴会を開催しており、その内容が一部明らかになっています。
先日、難波センタービルの解体工事が完了し、現地はすでに更地に。その様子は当ブログでも紹介しましたが、その後、敷地内に「建築計画のお知らせ」が掲示され、計画の具体像が判明しました。X(旧Twitter)のフォロワーさんや読者の方々から情報提供をいただき、筆者も仕事帰りに現地で確認してきました。

今回、新たな複合ビルが建設されるのは、「難波センタービル」跡地を中心としたA地区です。「YES・NAMBAビル」を含むB地区とあわせて「難波千日前地区」として位置づけられていますが、まず先行するのはA地区での開発です。建築計画によると、地上28階・地下2階、高さ約128m、延床面積約49,617㎡(容積対象面積46,486㎡)の複合ビルが建設され、着工は2027年3月、竣工は2031年3月を予定しています。
建築主として記載されているのは関電不動産開発と南海電気鉄道の2社です。掲示板にはもう1社分の余白も設けられており、過去事例と比べても異例の形式であることから、大阪メトロが後日加わる可能性も十分に考えられます。

A地区には、かつてロフト・タワーレコード・無印良品といった大型テナントが入居していましたが、2022年10月に全店舗が営業終了し、既に全テナントが退去済み。B地区の「YES・NAMBAビル」には現在もドン・キホーテや「ワッハ上方」が入居中で、今後の再編が注目されます。
計画中の複合ビルは、低層階に商業施設やオフィス、上層階に4つ星クラスのホテルを配置し、地下街とも接続される予定です。これにより、難波駅からの歩行者動線の強化や、インバウンド対応機能の拡充が期待されます。
建築計画のお知らせに掲載されていた立面図のアップです。ホテル部分のデザインには小さな窓が整然と並ぶ構成が確認できました。この仕様からは、スイート比率の高い超高級ホテルというより、より実用性の高い「アッパーミッドスケール(中上位)」クラスのホテルブランドが想定されている印象です。
現時点でブランド名は明らかになっていませんが、ダブルツリーbyヒルトン大阪城やハイアット プレイス京都のような外資系中上位ブランドの入居が有力と考えられます。
基壇部のアップです。かなりデザイン性の高いビルになりそうですね。
難波エリアでは、関西空港からの訪日客を迎える「日本の玄関口」としての機能を強化すべく、「なんば広場」の整備や、センタラグランドホテル大阪の開業、将来のなにわ筋線開業に向けた動きも活発化しています。梅田では圧倒的な集客力を背景に再開発が進む一方で、「難波」は国際アクセス性を強みに、都市機能の再構築によって地域間競争を勝ち抜こうとする流れが明確になりつつあります。本計画も、まさにその戦略に呼応したものと言えるでしょう。
これまでの経緯

難波駅東側のなんさん通沿いで、南海電鉄と大阪メトロが共同で再開発を計画しています。不動産・建設の総合メディア「建設ニュース」が伝える所によると、両社は旧・三菱UFJ銀行難波駅前支店が入居していたビルの土地を取得したとの事です。現地では、行われています。工事名は「難波千日前建物解体工事」、発注者は南海電、解体工事は南海辰村建設が担当。労災保険関係成立票によると解体工事は2021年11月から2022年9月末までとなっています。
【出展元】
→建設ニュース>大阪・なんばの土地を取得/既存建物の解体工事が始動/南海電気鉄道と大阪メトロ
『難波千日前地区地区計画』南海と大阪メトロの共同開発、容積率1600%に緩和、難波センタービル等を高さ100m程度の超高層複合ビルに建替えか?
計画概要

計画名称:(仮称)難波千日前地点再開発プロジェクト新築工事
所在地:大阪市中央区難波千日前6番3 他
階数:地上28階、地下2階
高さ:128m
構造:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
杭・基礎:―
主用途:ホテル、物販店舗、飲食店、事務所
客室数:―
敷地面積:3,053.35㎡
建築面積:2,240.50㎡
延床面積:49,617.94㎡(容積対象面積46,486.35㎡)
建築主:関電不動産開発、南海電気鉄道
設計者:IAO竹田設計
施工者:未定
着工:2027年03月01日(予定)
竣工:2031年03月31日(予定)
立面図・配置図

建築計画のお知らせに掲載されていた立面図です。

同じく配置図です。
2025年5月の様子

現地の様子です。前回の取材が2024年11月だったので、約6ヶ月ぶりの撮影です。

久しぶりに現地を取材すると、旧ビルが解体工事が終わり、完全に姿を消していました。

南西側から見た様子です。

内部の様子です。いびつな敷地形状ですが、結構な広さがあります。

最後は南側から見た、なんさん通りと計画地の様子です。
2024年11月の様子


現地の様子です。前回の撮影が2024年9月だったので、約2ヶ月ぶりの撮影です。

西側、真正面から見た様子です。既存ビルの解体工事がジワジワ進んでいます。

南西側から見た様子です。新ビルに入居するホテルブランドが気になります。個人的にはIHGのラグジュアリーブランド「キンプトン」が入るのでは?と予想しています。

最後はなんさん通り北端から見た現地付近の様子です。
2024年9月の様子

現地の様子です。前回の取材が2023年11月だったので、約10ヶ月ぶりの撮影です。

久々に現地を取材すると、難波センターの解体工事が本格的に始まっていました!

現地に掲示されていた労働保険関係成立票によると、工事期間は2024年3月1日〜2025年4月30日まで。発注者は関電不動産開発、解体工事は竹中工務店が担当しています。

真正面から見た様子です。

最後は南西側から見た様子です。そろそろ、再開発の計画詳細が知りたいですね。
2023年11月の様子

現地の様子です。前回の取材が2023年9月だったので、約2ヶ月振りの撮影です。

西側から見た様子です。大阪市は2023年10月25日に『難波千日前地区地区計画』について、大阪都市計画地区計画の計画書(原案)を公表しました。対象地区は「三菱UFJ銀行難波駅前支店跡」や「難波センタービル」がある一帯で、再開発が行われるA地区の面積は約0.7ha(なんさん通りを含んだ面積)、指定容積率600%を1600%に緩和し、土地の高度利用と複合的な都市機能の集積を図られます。

新ビルの主用途として、業務、商業、文化・エンターテイメント、宿泊等の機能を導入。施設内にエリアマネジメント団体の活動拠点及び観光案内所を整備。低層部は、商業施設等を配置、にぎわいと界隈性のある一体的なまちなみを形成。高層部に、高規格な宿泊施設を導入。新たなラグジュアリーホテルの誕生が期待されます。

難波センタービルの様子です。今のところ、新しい動きは見られませんでした。

最後は計画地付近を南西側から見た様子です。
2023年9月の様子

現地の様子です。前回の取材が2023年6月だったので約3ヶ月ぶりの撮影です。

西側から見た様子です。旧ビルの解体が完了して広々としています。

隣接する難波センタービルの様子です。外看板が全て取り外され「のっぺらぼう」な外観となっています。

こちらのビルとの一体開発を期待したい所ですね。

最後は南西側から見た様子です。
2023年6月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2023年2月だったので、約4ヶ月振りの取材です。

北西側から見た様子です。仮囲いの外から見た限りでは、変化点は見られませんでした。

西側から見た様子です。

南西側から見た様子です。

隣接する難波センタービルの様子です。以前に足場か組まれていたので、建て替え再開発されるかも?と思いましたが入居していたテナントのサイン類が撤去されただけで、建替えに向けた動きではありませんでした。

真正面から見た様子です。

基壇部の様子です。

最後は計画地付近を南側から見た様子です。
2023年2月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年11月だったので、約3ヶ月振りの取材です。

西側から見た様子です。旧ビルの解体工事が終わりヒッソリとした感じでした。

北西側から見た様子です。仮囲いの外から見た限りでは、変化点は見られませんでした。

隣接する難波センタービルの様子です。前回取材時に足場か組まれていたので、建て替え再開発されるかも?と思いましたが入居していたテナントのサイン類が撤去されただけで、建替えに向けた動きではありませんでした。

難波センタービルを真正面から見た様子です。

基壇部の様子です。

最後は南西側から見た様子です。
2022年11月の様子

これまで南海電鉄と大阪メトロが共同で再開発を計画してる『旧・三菱UFJ銀行難波駅前支店が入居していたビル』の解体工事を追跡取材してきましたが、隣接する難波センタービルでも動きがありました。取材すると、なんと解体足場が組まれているではありませんか!

難波センタービルには、なんばロフト、タワーレコード、無印良品が出店しましたが何れも閉店しており、なんばエリアで再オープンを予定しています。都心の一等地にある商業ビルのテナントが一気に移転するのは珍しいです。

真正面から見た様子です。難波センタービルは、8階建て、延床面積:9,548.71㎡の商業ビルで2001年に竣工しました。

主要テナントが抜けた直後に足場にが組まれたので、再開発されるのは間違いなさそうです。

ビルオタとして気になるのは、先に解体された隣接地との関連性です。難波センタービル跡と一体的な開発になるのであれば、それなりの規模のビルが建てられそうです。

新しい動きが見え始めた、なんさん通り沿いの再開発。難波センタービルと一体開発されるかは不明ですが、大阪メトロの豊富な資金力にモノを言わせて、一気に大型ビルを建てる・・のかも知れませんね。非常に注目度の高い計画なので、追跡取材を続けたいと思います。
2022年9月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年6月だったので、約3ヶ月振りの取材です。

西側から見た様子です。旧ビルの解体がメチャクチャ進んでいて驚きました!

最後は南西側から見た様子です。現在の所、詳細は不明ですが、事業者から計画概要が発表されるかもしれませんね。
2022年6月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年4月だったので、約2ヶ月振りの取材です。
建物全体が解体足場に覆われていました。

真正面から見た様子です。

最後は南西側から見た様子です。
2022年4月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2021年12月だったので、約4ヶ月振りの取材です。

北西から見た様子です。ビルの正面左下に大きな穴が空けられており、内部で解体工事が行われている事が伺えます。

真正面から見た様子です。写真右側の小さなビルも再開発に参加するのでしょうか?

最後は南西側から見た様子です。
2021年12月の様子
現地の撮影時に派内装解体工事が行われていました。現地には南海電鉄と大阪メトロの連名で広告看板が掲示されていたので、本計画は両社の共同プロジェクトになる可能性が高いです。西側から見た様子です。敷地面積は約750㎡ほどと狭く大規模な再開発ではありません。
ちなみに、計画地前の「なんさん通」は2025年を目処に歩行者空間化が計画されており、数年後には上のイメージの様な通りに生まれ変わります。
最後は現在のなんさん通りの様子です。
着工2年後。
まだまだ不透明ですね。。
隣のなんなん会館もA地区に含まれてますが、なんなんタウンの地下への搬入用エレベータがあるので簡単には壊せないですよね?
クボタの跡地も再開発をされるんですよね。
高島屋からどんどん南に商業地域が広がっていくのは面白いですね。
キタも随分広がりましたがミナミはよりとんでもない面積に。
よっさんdsnmbさま、なるほど、そうかもですね。
解体作業用の詰め所ではないですかね
解体工事が始まった難波センタービルの隣にできた、謎の構造物。
これは何のためなんでしょうね?
再開発のコンセプトは明らかになっているのであとは詳細な計画を待つのみなんですが、おおよその高さが100メートルぐらいだったかと。
出来ればビックサプライズで150〜200メートル位に変更キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!、とならないかなぁ、と思いますが流石に無理か^^;
大阪は日々新たなり
新しい開発が良きものとなる事を期待して詳細を待ちたいですね。
いよいよ動き出します。
https://www.constnews.com/?p=132983
大阪市中央区で店舗・事務所ビルを近く解体/敷地面積は1000平方㍍/25年3月末までに更地へ
難波センタービル、今後どうなるのでしょうか? 動向が気になります。
昨日(2022年11月18日)に近くまで行ったので標識を見てみたのですが、難波センタービルの足場は看板撤去工事で工期は12月31日までとなっていました。
残念ながら一体での再開発にはならなさそうです。
隣の小さいビルも囲われてるのですね。
難波センタービルも全部立ち退きですからいよいよまとめて再開発ですかね。
隣の難波センタービルに入っているロフト・無印良品・タワレコが2022年10月10日に閉店すると発表になりました。
まとめて再開発かな。
昨日この現場を見たのですが、もと銀行だったこのビルは大半が解体されて次に隣の4階建てビルも解体が始まっていました。
あけましておめでとうございます。昨年は急に5つの輪や、梅田のクローバーなどの物件が重なり、今もパケ死状態ですのでコメントは久しぶりです。
解体が始まる物件ですが、旧三菱銀行難波支店建設時に、難波片江線計画の境界の為、他のビルと向きが違っておりビルの奥側も三角形の空き地が空いていますね。
このビルの建設時にnambaなんなんの電気設備や空調設備を地下に設置協力しているため、大阪地下街の株主の南海と大阪地下街の親会社の大阪メトロとしては、是が非でも取得しておく必要がありました。
南側の関電不動産の難波センタービルも地下にはnambaなんなんの設備とテナントの納品スペースとなっています。
ps.ジャンカラが入居しているビルですが、ロッククライミング方式でのビル清掃や風力発電、大型橋梁などの点検作業を行う大手が設立時に最初に仕事をもらったのがこのビルですね。
二つの会社が手を取り合って協同で再開発をするのは大変素晴らしいです。
この開発を機に、大阪メトロ千日前線と南海汐見橋線も協同で開発を特に
汐見橋駅=桜川駅と駅前に敷地が有る木津川駅も商業施設や何かを作って
欲しいと切に願っております。田舎の地方電鉄駅ならいざ知らず、難波駅にも近いので
絶対に人が来るので再開発をするべき所です。頼むから発展してくれ、汐見橋、木津川エリア~~!!