3. 空間構成と特徴

本施設は、図書館や文化会館の枠にとどまらず、建物の内外に回遊性を持たせた構成が特徴です。
スパイラルガーデン
建物外周をらせん状に巡るテラスで、駅前シェルター(屋根付き歩行空間)と連続。屋上広場までスムーズにアクセスできます。
ギャラリーウォーク
1階には通り抜け可能な吹抜け空間を設置。展示やイベント活用も想定され、駅前動線と建物内部がつながる設計です。
外観デザイン
孔空き金属パネルにより、日射・通風・視線配慮を同時に実現。読書環境に配慮しつつ、駅前の新しいランドマーク性を高めています。
4. 指定管理はCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)

門真市は、生涯学習複合施設の指定管理者としてCCCを選定しました。
CCCは、
-
指定管理業務
-
設計支援
-
開館準備
-
現・門真市立図書館の運営(移行期間)
を一体で担います。
現図書館から新施設への“連続的な運営”により、サービス品質の維持や利用者データの蓄積、プログラム設計の精度向上が期待されます。CCCは「新たな未来が見える場所を自治体と共に創る」と掲げ、図書館を「本を借りる場所」から「未来の可能性を探索する場」へ拡張する方針を示しています。
5. 駅前再開発における「公共核」の重要性

門真市は、生涯学習複合施設を再開発の中心に据えることで、駅前を住居・商業だけに依存しない都市構造へ転換しようとしています。
文化・学習・交流機能を駅前に置くことで、
-
駅前の滞在性の向上
-
コミュニティ活動の活性化
-
新旧住民が交流する場づくり
-
再開発の価値を長期的に維持
といった効果が期待されます。
6. 「教育の地」の再編集
旧・門真市立第一中学校跡地という“学びの場所”を引き継ぎ、形を変えて再び学びの拠点にすることで、
-
教育の象徴性の継承
-
生涯学習への価値基盤の拡張
-
学校から公共施設への空間再定義
といった意味を持ちます。
門真市が「学び」を都市の中心テーマとして据えていることが読み取れます。
7. CCCの空間編集と運営ノウハウ
CCCは“長く滞在したくなる空間”の設計を得意とする企業です。
-
図書・文化・カフェの複合的体験
-
屋外テラスや屋上広場を含む回遊性
-
データにもとづく運営改善
といった強みが、KADOMADOの機能と直結します。
門真市にとっては、公民連携による“次世代図書館モデル”の実証にもつながります。
まとめ:門真市 × CCC が描く未来像

KADOMADOは、単なる新築公共施設ではなく、駅前の価値を再編集し、地域の生活と学びの質を高める取り組みです。
-
駅前再開発の中心としての公共施設
-
学び・文化・交流の拠点化
-
公民連携による運営モデルの高度化
-
通過する駅から、滞在し活動する駅への転換
これらを通じて、古川橋駅前は「暮らし・学び・交流」が連続する、新しい都市空間へ変わることが期待されます。
出典元
2025年11月の様子
現地の様子です。外観はかなり出来上がっていました。
完成予想パースにかなり近い仕上がりとなっています。
隣接するシティタワー古川橋との並びです。
北東側から見た様子です。

最後は北側から見た様子です。