
先日、ヒルトン・アメックス・プレミアムカードのウィークエンド宿泊特典を利用して、コンラッド大阪に宿泊してきました!
「コンラッド大阪」は、大阪・中之島のランドマーク「フェスティバルタワー・ウエスト」の最高層階に位置し、地上約200mから大阪の街を一望できる“天空のホテル”です。本稿では、コンラッドブランドの哲学から大阪店の建築・デザイン、アクセスや施設構成、そして客室ラインナップまで、宿泊前に知っておきたい情報を詳しく解説します。
コンラッドは「モダン・ラグジュアリー」

コンラッド・ホテルズ&リゾーツ(Conrad Hotels & Resorts)は、アメリカのヒルトングループが展開するラグジュアリーブランドの中核を担い、ウォルドーフ・アストリア(Waldorf Astoria)、LXRホテルズ&リゾーツ(LXR)と並ぶヒルトンの最高級ブランド群の一角を占めます。

「コンラッド」は、ヒルトンの創業者コンラッド・ニコルソン・ヒルトン(Conrad Nicholson Hilton)のファーストネームに由来し、ヒルトンのラグジュアリーブランドとして誕生しました。1985年のオーストラリア・ゴールドコーストでの開業を皮切りに、世界主要都市で展開を進めています。
ブランド哲学の核は「モダン・ラグジュアリー」。クラシックホテル型の格式ばった重厚さではなく、現代的で洗練されたデザイン、アート性、そして土地固有の文化要素を取り込むアプローチを重視し、“その場所でしか得られない体験”の創出をブランドの特徴としています。世界5大陸に29軒を展開し、日本では東京・大阪に進出、今後は名古屋・横浜・神戸などの主要都市に出店する予定です。
コンセプトは「Your Address in the Sky」

コンラッド大阪は、西日本初の旗艦として2017年に開業しました。“モダン・ハイラグジュアリー”という新しいカテゴリーを確立し、世界中の旅慣れた富裕層やクリエイティブ層から高く評価されています。
施設コンセプトは“Your Address in the Sky – 雲をつきぬけて -”。中之島フェスティバルタワー・ウエストの33〜40階、地上約200mに位置し、まるで天空に浮かぶ離宮のような非日常空間を体験できます。
アクセス
ホテルの所在地は、大阪の文化・芸術の中心である「中之島」。ビジネスとアートが交差するエリアにあり、中之島美術館やフェスティバルホール、ダイビル本館などが隣接し、水都・大阪らしい“文化と現代建築の共存空間”に位置しています。
大阪メトロ四つ橋線の肥後橋駅が最寄り駅ですが、梅田で西梅田駅への乗り換えに約10分かかる事、御堂筋線の淀屋橋駅から徒歩10分ほどでホテルに行くことができるため、新大阪から来阪された方は淀屋橋駅から徒歩で向かうのが一番だと思います。
- 住所:大阪府大阪市北区中之島3丁目2-4
(中之島フェスティバルタワー・ウエスト 33~40階) - 電話:06-6222-0111
- 公式サイト:https://www.conradosaka.com
交通アクセス
- 直結:Osaka Metro四つ橋線「肥後橋」駅4番出口、京阪中之島線「渡辺橋」駅12番出口
- 徒歩圏内:Osaka Metro御堂筋線・京阪本線「淀屋橋」駅7番出口から徒歩約6分
- 車利用:JR「大阪」駅から約5分、阪神高速4号線「土佐堀」出口から約5分
- 主要拠点へのアクセス:
・梅田・心斎橋・難波はすべて10分圏内
・関西国際空港から約60分
施設概要

コンラッド大阪は、中之島フェスティバルタワー・ウエストの上層階を専有。33〜40階までをホテルゾーンとし、客室・レストラン・スパ・宴会場などを縦方向にコンパクトに構成。建築主は朝日新聞社・竹中工務店、設計は橋本夕紀夫デザインスタジオと日建スペースデザインが担当。ホテルの延床面積は約15,100㎡に及びます。
フロア構成
- 40階:ロビー、フロント、レストラン4店舗、バー&ラウンジ
- 39階:エグゼクティブラウンジ、宴会場、ウエディングチャペル
- 38階:スパ&フィットネス、プール、ウエディングサロン
- 33〜37階:客室フロア(全164室)
- 1階:エントランスロビー、アートインスタレーション「Phenomenon」
客室タイプ一覧

全164室の客室はすべて50㎡以上のゆとりを確保。南・北・西の3方向に開いた大きな窓から、大阪湾や淀川、梅田の超高層ビル群などの眺望を楽しめます。床から天井まで広がるガラスウォールが、まるで“都市を切り取る絵画”のような構図を生み出します。
客室タイプ詳細
| 客室タイプ | 広さ | 配置階 | 室数 | ベッドタイプ |
|---|---|---|---|---|
| デラックスルーム(Deluxe Rooms) | 50㎡ | 33F〜37F | 120室 | キング38室/ツイン34室/キング(アクセシブル)2室/ツイン46室 |
| プレミアムビュールーム(Premium View Rooms) | 50㎡ | 33F〜34F | 26室 | キング20室/ツイン6室 |
| エグゼクティブルーム(Executive Rooms) | 66㎡ | 33F〜37F | 36室 | キング16室/ツイン20室 |
| キングジュニアコーナースイート(King Junior Corner Suite) | 50㎡ | 33F〜37F | 3室 | キング |
| エグゼクティブスイート(Executive Suites) | 100㎡ | 34F〜36F | 3室 | キング |
| エグゼクティブコーナースイート(Executive Corner Suites) | 100㎡ | 37F | 4室 | キング |
| コンラッドペントハウススイート(Conrad Penthouse Suite) | 220㎡ | 39F | 1室 | キング |
| アクセシブルルーム(Accessible Room) | 50㎡ | 33F〜37F | 2室 | キング |
| コネクティングルーム(Connecting Rooms) | ― | ― | 8室 | 対応可 |
客室の特徴
- すべての客室がパノラマビュー仕様で、昼は自然光に包まれ、夜は煌めく都市の夜景を望める
- 床から天井までの全面窓により、まるで“額縁の中に浮かぶ大阪”を体感
- 全室禁煙・Wi-Fi完備・ネスプレッソマシン・Bluetoothスピーカーなどを標準装備
- 照明・カーテン・空調を多言語対応パネルで一括制御できる“スマート・ラグジュアリー”仕様
1階エントランスからレセプションへ ― 天空へのプロローグ

それでは、コンラッド大阪を見ていきましょう!
まずは1階にあるエントランスの様子です。重厚な造りが、このホテルが只者ではないことを感じさせます。
エレベーターホールの様子です。ラグジュアリーホテルに期待される「非日常感」の演出が最高です。

ホールに瞬くクリスタルなアート作品、松尾高弘氏《Prism Chandelier》が、訪れる者を迎え入れてくれます。

専用エレベーターで一気に地上約200m、40階のロビーへ!
扉が開いた瞬間、視界いっぱいに広がるのは水都・大阪の大パノラマです!まさに「Your Address in the Sky」という名にふさわしい幕開けです。

天井高7mの吹き抜け空間に浮かぶ名和晃平《Fu/Rai》の巨大な彫刻が出迎えてくれます。この彫刻はかなり有名ですね。
超高層ビルの最上階とは思えないほど広大なメインロビー。高い天井が圧倒的です。(人がいない夜に撮影しました)

チェックインカウンターはこんな感じ。外国人スタッフが非常に多く、若干日本語がぎこちない感じはありますが、ホスピタリティに溢れた接客でした。

チェックインを済ませて客室へ向かいます。レセプションは最上階の40階にあり、客室はその下のフロアに位置するため、エレベーターで下ります。

館内の至るところにアート作品が展示されています。眺めているだけで飽きませんね。

客室階のエレベーターホールの様子です。コンラッド大阪は陰影を活用した「光の演出」が随所に見られ、どれも見事です。

いよいよ客室に入ります・・。
プレミアムビュールーム(Premium View Rooms)50㎡

そして!ここが!!
コンラッド大阪の客室です!!!
今回宿泊したのは、プレミアムビュールーム(50㎡)。ボトムのお部屋から、南向きで眺めの良いお部屋にアップグレードしていただきました。

コンラッド大阪の標準客室面積は国内最大級の約50㎡を誇り、めちゃくちゃ広いです。エキストラベッドを入れても、この余裕。

インテリアデザインは、リッツ・カールトン大阪のクラシック路線とは対極にある、クールでモダンなスタイル。ラグジュアリーホテルに欠かせない「非日常感」を見事に演出しています。

窓側から客室内を見た様子です。

サイドボード側の様子です。50㎡という面積がもたらすゆとりが本当に凄い。壁際の間接照明もいい感じです。

客室の窓からは、大阪の街が一望できます。昼は大阪都心に隣接する摩天楼が眼前に広がり、夜は無数の街明かりが“天空のリビング”を演出します。窓の左右の柱が発光しているように見えますが、実際は凹凸を照明で照らしています。陰影を演出する照明プランも巧みですね。

エキストラベッドを入れてもデイベッドが残るのが、めちゃくちゃ良いポイントです。

今回は誕生日が近かったためでしょうか、サプライズでタオルで作られたタオルケーキが置かれていました!

リビングエリアの様子です。インルームダイニングにも対応できる大きな丸テーブルと、デイベッドがあります。

小さな誕生日スイーツとウェルカムギフトのコンラッド大阪オリジナルの日本酒。

コンラッドダックとベアー、さらにBIRTHDAYバージョンのベアー。

大人1人がゆったり座れるデイベッド。写真で見るよりも大きいです。

大きな丸テーブルはワークチェアとしても使えます。LEDデスクスタンドを組み合わせれば、ガッツリ仕事ができそうです。
サイドボードの一部はドレッサーとして使えるようになっています。

液晶テレビはシャープ製の50インチ。スイーベル(首振り)可能で、画面の向きを左右方向に自由に変えられます。

ミニバーの様子です。茶箪笥をモチーフにしているのでしょうか、ほのかに和の印象があります。

ミニバーには、ネスプレッソマシンとカプセルがありました。

渋い色合いの急須と茶碗。鮮やかな赤色のトレイに載せられています。

ミニバーのお酒と冷蔵庫はこんな感じです。

セパレートのパジャマと、ふかふかのスリッパが用意されていました。
ウエットエリア

続いてウエットエリアの様子を見ていきます。居室とはスライドスクリーンで仕切ることができます。

ウェットエリアの様子です。デザインが洗練されているうえ、使われている素材も高級で、満足感が非常に高いです。
このあたりは「さすがコンラッド」といった感じですね!

洗面台は2ボウル。まさにラグジュアリーホテルの証です。バスルームからの眺望を考慮しているためでしょうか、やや洗面台の高さが低いのが気になりました。

ハンドソープはBYREDO(バイレード)のMOJAVE GHOST(モハーヴェ ゴースト)。

ドライヤーはダイソン。風量がすごくて、短時間で髪が乾きます。

先ほども書きましたが、使われている素材が高級で、さらに隅々までデザインが洗練されているため、本当に満足感が非常に高いです。

コンラッド大阪の見どころの1つがバスルーム。巨大な円形のお風呂がすごい。まるで◯◯ホ(笑)。
水量がめちゃくちゃ多くて、あっという間に満水になります。

このバスタブは非常に大きいものの、足をしっかり伸ばせるほどの直径はないため、体格の良い方には少し使い勝手がいまいちかもしれません。一方で、女性2人なら余裕で入れそうですし、子連れなら盛り上がりそうです。見た目のインパクトは抜群で、ホテルに“非日常体験”を求める方には最高のお風呂かもしれません。

レインシャワーの様子です。赤色の大胆な差し色が鮮烈で、気分が上がってきます。自宅では味わえない、ラグジュアリーホテルならではの演出ですね。

バスアメニティもBYREDO(バイレード)のMOJAVE GHOST(モハーヴェ ゴースト)。

最後はトイレの様子です。バスルームとは完全に別で、ベッドから一番離れた場所にあるのが非常に良いです。
エグゼクティブコーナースイート(Executive Corner Suites) 100㎡
こちらは別の日に宿泊した、エグゼクティブコーナースイート(Executive Corner Suites) 100㎡の様子です。
この日はポイント宿泊でボトムのお部屋を予約していましたが、ヒルトン・ダイヤモンド会員特典のパワーでしょうか。「17時チェックインの条件でよければスイートルームにアップグレードします。お部屋の準備が整うまで、エグゼクティブラウンジもしくはプールをお楽しみください」とのご提案。3秒で快諾しました(笑)
もう、とにかく広い。広すぎて、どこにいればいいのか分からないほどです(笑)
リビングルームの様子です。自宅のように大きなソファが置かれており、3人は余裕で座れます。ワークデスクも完備されています。
リビングルームからベッドルームへ移動しました。写真中央奥がリビングルームです。ビルの「R」を描く曲線部分に沿って客室が配置されていることが分かりますね。
ベッド側から窓側を見た様子です。ベッドルームにもソファとテレビがありました。贅沢すぎる!
ベッドの様子です。もちろんフットベンチもあります。ベッドルームの奥にはドレッサーもありました。これまた贅沢。
ベッドボードはこんな感じ。少しピンクがかった照明で、一般客室とは異なる雰囲気になっていました。
【Part1:まとめ】コンラッド大阪は「ハード最強」の都市型ラグジュアリー
久しぶりに宿泊したコンラッド大阪。
高さ200mを誇る中之島フェスティバルタワー・ウエストの高層階に位置しているため眺望は抜群で、大阪都心のホテルの中でも最も眺めが良いホテルだと個人的に思っています。
ヒルトン最上級ブランドだけあり、供用部や客室内の質感・デザインは本当に素晴らしく、「最高級ホテルに泊まっているんだ!」という非日常感をたっぷり味わえました。館内随所にあるアート作品も見応えがあり、滞在体験に厚みを与えてくれます。
全室50㎡以上あり、標準客室でも横幅が広くレイアウトが秀逸。使い勝手もよく、欠点らしい欠点が見当たりません。唯一、円形のバスタブは足を伸ばせない点が気になりましたが、フィットネスエリアには大きなジャグジー風呂とドライサウナがあるため、そこで思う存分くつろげば問題なしです。
先日、グラングリーン大阪に同じヒルトン系の最上級ブランド「ウォルドーフ・アストリア大阪」が開業しましたが、コンラッド大阪はウォルドーフをしっかり“意識”している印象で、その構図も面白いポイントでした(笑)。
総じて、ハード面は最高で、ほとんど非の打ち所がありません。
次回の Part 2 では、
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エグゼクティブラウンジのアフタヌーンティー
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カクテルタイム
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情報の少ない「ラウンジ朝食」
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プール・フィットネスエリア
など、ラウンジ&ウェルネス関連を詳しくご紹介したいと思います!
ご期待ください。











