グランサンクタス淀屋橋は、八木通商大阪本社(旧大阪農工銀行)を 解体して建設される13階建てのマンション建設計画です。解体される八木通商大阪本社(旧大阪農工銀行)は、1917年(大正6年)に竣工した、コンク リート造地上3階、地下1階建ての近代建築物で、中之島公会堂や東京駅の赤レンガ等と手がけた辰野金吾氏の作品の1つです。
【スペック】名称:グランサンクタス淀屋橋
階数:地上13階、地下1階
高さ:44.96m
総戸数:61戸 ※店舗1戸含む
敷地面積:729.92m2
建築面積:507.26m2
延床面積:5671.79m2
着工:2011年7月
竣工:2013年7月下旬(予定)
グランサンクタス淀屋橋は、保存するビルの外壁だけを残しながら既存建物を解体し、補強後に外壁の下にレールを敷き込み、新築部分まで曳き込む曳家工法が採用されています。曳家工法は首相官邸やJR奈良駅などで採用されており、歴史的価値のある建物をそのままの形で残す場合や、地震などで杭の座屈などがあった場合の工法として知られています。曳家工法が新築分譲マンションに採用される例は非常に珍しいです。
保存される旧ビルの外壁を反対側から見ました。今回取材してみると、タワークレーンが建っており新築部分の鉄筋が姿を現していました。
最後は少し引き気味で南側から見た、グランサンクタス淀屋橋の様子です。外壁保存を行うために、規模の割に工事の進み方がゆっくりしている印象でしたが、タワークレーンが建ったので、これからの建設の進みは速くなると思います。