大阪ガスは2023年2月7日付けのニュースリリースで、「ガスビル」の愛称で知られる本社ビルの大規模改修と、西側の社有地に建設する複合ビル「ガスビル西館」の計画案を発表しました!再開発は現在本社機能を置く「大阪ガスビルディング」周辺を一体開発し、西側に高さ150mの超高層ビルを建設。現在のガスビルの外観は残し、西館と道路上空で接続し一体化を図る計画です。
【出展元】→ガスビル西側での複合ビル開発とガスビルのリノベーションについて(「平野町四丁目地区」計画案の概要お知らせ)
開発イメージ
再開発は敷地面積:約 10,370 ㎡、延床面積:約136,000 ㎡(2棟合計)。ガスビル西館は鉄骨造 (一部鉄骨鉄筋コンクリート造)、地上33階建て、高さ約150mの超高層ビルとなります。低層階に商業施設を誘致、3階は両ビルを接続しててワンフロアとし、多目的ホールやスタートアップ支援などもできるイノベーション拠点を設置。上層階はオフィスとして企業に貸し出す他、オフィス部分には大阪ガスグループの本社機能を移転・集約。2024年にガスビル西館着工、2027年西館竣工。続いて2028年ガスビル改修に着手、2031年に全体計画完成。総事業費は500億円を上回る見通しです。
開発スケジュール
2024年:ガスビル西館着工2027年:ガスビル西館竣工
2028年:ガスビル改修着工
2031年:全体計画完成
一体感を生み出す基壇部
御堂筋に面するガスビルは、は外観と床面積の約85%保存して歴史的建築物としての趣を残す一方、内側に吹き抜けのアトリウム空間を整備するなどして一般利用を拡大。西館の外観は、白と黒の対比、庇と付け柱により水平と垂直を強調したデザイン、コーナー部分の 曲面などガスビルの特徴的な要素を取り入れ、両ビルの一体感を生み出します。
道路上空で2棟を接続
道路上空で接続し2棟を一体化。低層部(基壇部)は、ガスビルとスカイラインの高さやデザインを調和させることで、 ガスビルとの一体感を創出。庇により空調負荷を低減し、省エネルギーに寄与します。また、庇上部を緑化することで、自然との調和を図り、生物多様性等に寄与する計画です。
ガスビルは賃貸オフィスビルとしての使い勝手向上の為、南北の接続部分の一部を減築し、1階~8階まで吹き抜けのアトリウム空間を整備。減築により建物の軽量化による耐震性向上を図り、将来にわたっての保存活用を可能とする計画です。
計画概要
これまでの経緯
大阪市が都市再生特別地区に「平野町四丁目地区」追加
大阪ガスは4月、大阪ガスビルディング(ガスビル)のリノベーションと、ガスビルの西側にあるグループ会社所有地(西用地)に複合高層ビル『西新ビル(仮称)』を建設する大規模再開発を進めています。
西新ビル(仮称)は、オフィスと商業施設等で構成される複合ビルで、外部テナントへの賃貸の他、大阪ガスの本社機能が入居する予定です。ガスビルのリノベーションと合わせて、総事業費は500億円程度を見込んでいます。
【出展元】
→大阪市>議第282号「大阪都市計画都市再生特別地区の変更について」(平野町四丁目地区)
大阪市は2023年1月26日に、都市計画都市再生特別地区に「平野町四丁目地区」の約1.3haを追加するため、都市計画案を公告しました!容積率の最高限度は1200%に引き上げられ、建物高さの最高限度は高層部は150mとなります。
都市計画都市再生特別地区に追加される『平野町四丁目地区』は、大阪市中央区平野町四丁目及び道修町四丁目地内で、面積は既存の「ガスビル」を含む約1.3ha。建築物の容積率は1200%、建ぺい率80%、建築物の高さの最高限度は高層部 150m、中層部 45m、低層部 2.5mです。
今回、都市計画都市再生特別地区に「平野町四丁目地区」が追加され、容積率と高さ制限が緩和された事から、西用地に高さ約150mの超高層ビル建設が可能になりました。Web検索ツールで「ガルビル」と「西用地」の合計面積を測定すると約9,200㎡ほどの広さがありました。保存されるガスビルが持て持て余す容積を『西新ビル』に充当する事が出来れば、延床面積10万㎡クラスの大型ビルが実現できそうです。
ガスビルのリノベーションについて検討を開始
大阪ガスは、2022年4月26日付けのニュースリリースで、大阪ガス都市開発が所有する大阪ガスビルディング(ガスビル)の西側の同社グループ社有地での複合ビル開発と、ガスビルのリノベーションについて検討を開始したと発表しました!
西用地は、現在はコインパーキング等として利用中ですが、保有資産の価値向上を目的に、外部テナントへの賃貸によりオフィスと商業用途に使用する複合ビル『西新ビル』の建設を検討。Daigasグループ本社機能の西新ビルへの移転・集約についても、あわせて検討するとしています。
ガスビル(南館:1933年竣工、北館:1966年竣工)は、歴史的建築物として保存し、用途拡大等に向けたリノベーションを検討。ガスビルの保存方法については、保存検討委員会を設け、学識経験者の意見を伺い検討します。
【出展元】
→ガスビル西側での複合ビル開発とガスビルのリノベーションの検討開始について
今回の発表のポイント
1:大阪ガスが、ガスビル西側の所有地に『西新ビル』を計画
2:外部テナントへの賃貸
3:グループ本社機能の移転集約も検討
4:ガスビルは歴史的建築物として保存
5:ガスビルは用途拡大等に向けたリノベーションを実施検討
計画地はコチラです。日経新聞によると西側敷地は約5000㎡の広さで大規模ビルの建設が可能です。そこに外部テナントへの賃貸を含めた複合ビルを建設するとなると大規模化は必至で、超高層ビルになるのは確実だと思います。またガスビルのリノベーションは用途拡大を検討するとですが、個人的には
突如発表されたガスビル西側敷地の再開発構想。西新ビルの概要はこれから詰めるとの事ですが、賃貸オフィスフロアと具グループ本社機能を併せ持った新しいランドマークの誕生に期待が膨らみます。ガスビルの保存とリノベーションが合わせて行われるので、こちらの動向にも注目が集まりそうです。
2022年5月の様子
現地の様子です。現在はコインパーキングや各社のマンションギャラリーとして利用されています。
南西側から見た様子です。
北西から見た様子です。大阪都心部に建設中のタワーマンションのマンションギャラリーが複数あります。
北東側から見た様子です。
最後はリノベーションが予定されているガスビルの様子です。
これは良い計画。
古きを残し活かし新しきを作る。
また素晴らしい建築が大阪に誕生します。
大阪ガスプレスリリースより
https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2022/1307796_49634.html
「ガスビル保存検討委員会」検討状況について~ガスビルの歴史的価値の継承と活用の基本的な方向性~ 2022年6月15日
最低でも100mを、ぜひとも150mぐらい超えてほしいですね。
ガスビルの西側にあるこの敷地。まとまった広さがあるのにもったいないなあと、ずっと思っていただけにこのニュースはたいへんうれしいですね(*´∀`)♪
そのうえガスビルもリノベーションされると聞き、ダブルのよろこびです(^_^)