※現地に掲示されていたパネルを撮影しました。以下同じ
J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は10月30日付のニュースリリースで、老朽化が進んでいる大丸心斎橋店の本館の建て替え計画概要を発表しました。新たに誕生する本館は、高さ約60m、地下3階・地上11階建てで、売場面積は現在の3.1万㎡から約4.0万㎡に約1.3倍に増床されます。さらに新本館と・北館は、大宝寺通りの上空で接続し、売場が一体化されます。開業は新本館が2019年秋、新本館と接続する新北館は2021年春をそれぞれ予定する。大丸心斎橋店の大幅刷新により顧客の取り込みや、訪日外国人客の増加に応じる計画です。心斎橋のランドマークとして、圧倒的な存在感を放つその外観については、御堂筋側の外壁を保存するとともに、新築される高層部はセットバックさせ、保存外壁と景観的調和が図られます。
◆スケジュール(予定)
2016年 2月 解体着工
2017年 1月 本館新築工事着工
2019年 秋 新本館開業、本館・北館接続工事着工
2021年 春 本館・北館接続工事完了、新北館開業
【出典元】
→大丸心斎橋店本館建替え計画の概要に関するお知らせ(PDF)
→大丸心斎橋店本館建替え計画に関する保存検討委員会の検討結果について
【過去記事】
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 17.09
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 17.04
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 17.01
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 16.07
→大丸心斎橋店本館建替え計画の概要が明らかに!御堂筋側の外壁を保存し北館と一体化
【出典元】
→大丸心斎橋店本館建替え計画の概要に関するお知らせ(PDF)
→大丸心斎橋店本館建替え計画に関する保存検討委員会の検討結果について
【過去記事】
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 17.09
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 17.04
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 17.01
→さよなら大丸本館。大丸心斎橋店本館建替え計画の状況 16.07
→大丸心斎橋店本館建替え計画の概要が明らかに!御堂筋側の外壁を保存し北館と一体化
【スペック】
名称:大丸心斎橋店本館建替計画
所在地:大阪市中央区心斎橋1丁目1番ほか20筆(住居表示:大阪市中央区心斎橋1丁目1-7-1)
階数:地上11階、塔屋3階、地下2階
高さ:59.97m(申請以外82.5m※北館)
構造:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
杭・基礎 :
主用途:百貨店
総戸数:——
敷地面積:10,755.72㎡※全体
建築面積:5,530.00㎡(申請以外4,190.15㎡※北館)全体:9,720.15㎡
延床面積:66,122.79㎡(申請以外58,477.47㎡※北館)全体:124,600.26㎡
建築主:大丸松坂屋百貨店
設計者:竹中工務店
施工者:竹中工務店
着工:2017年01月
竣工:2019年08月(予定)
現地に掲示されていたパネルの完成予想パースを拡大しました。PDF配布資料よりも解像度が高く、完成後の様子が良く解ります。御堂筋側の外装はほとんどそのまま保存される様です。
内装については、今後、既存内装の調査を行い、再活用できる部材を抽出し1階を中心として店舗内装環境において活用する計画となっています。ここはダイビル本館の様なレベルの高いリノベーションを期待したい所です。
また、百貨店事業者側としては、北館と道路上で一体化される事が今回の建て替え事業の最大のポイントとなります。別棟での売場展開と同じ床で繋がった売場では、見せ方や効率など、使い勝手や顧客に与えるインパクト、客動線の良し悪しに雲泥の差が生まれるからです。旧そごうの新本店として建設された北館は、RC、S造、地下2階 / 地上14階、延べ床面積約58,400㎡の規模があります。この延床5万㎡にはバックルームも含まているので、売り場面積はおそらく5万㎡弱といった所でしょうか?これに新・本館の「売場面積」約40,000㎡が加わる事で、合計8万㎡強の一体的な売り場面積を誇る百貨店に生まれ変わる事になります。
また、百貨店事業者側としては、北館と道路上で一体化される事が今回の建て替え事業の最大のポイントとなります。別棟での売場展開と同じ床で繋がった売場では、見せ方や効率など、使い勝手や顧客に与えるインパクト、客動線の良し悪しに雲泥の差が生まれるからです。旧そごうの新本店として建設された北館は、RC、S造、地下2階 / 地上14階、延べ床面積約58,400㎡の規模があります。この延床5万㎡にはバックルームも含まているので、売り場面積はおそらく5万㎡弱といった所でしょうか?これに新・本館の「売場面積」約40,000㎡が加わる事で、合計8万㎡強の一体的な売り場面積を誇る百貨店に生まれ変わる事になります。
建築計画のお知らせに掲載されていた立面図です。ご覧のとおり、建替えられる本館と営業中の北館は道路の上空で接続され、一体的な売場として展開される事になります。
配置図を見ると、さらに両館の密接な連携計画が見て取れます。店舗運営者側からすると、別館体制と1館体制では、売場作りの面から見て圧倒的な効率の差が生まれます。また配置する人員、機材などのコスト面のメリットも無視出来きないレベルです。大丸心斎橋店本館の建替え計画はこれらの面から見ても非常に合理的な設計になっている事が解ります。
建替え工事中の大丸本館。新築部分はかなりのハイピッチで建設工事が進んでいました。そういえば、この間、ブログ仲間に教えてもらったのですが、大丸本館の様に歴史的な近代建築物の外観を保存し、その上に新築の高層建築物を建て増しする事を「かさぶた建築」というそうです。ダイビル本館や八木通商大阪本社(旧大阪農工銀行)を建て替えたグランサンクタス淀屋橋、大阪証券取引所ビルなどが大阪では有名でしょうか。歴史的な価値と耐震強度・事業採算性を両立させる為の手法です。賛否両論あると思いますが、ダイビル本館レベルで仕上げてもらえれば納得できますので、大丸本館も気合の入った仕上がりを期待したいと思いました。
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かさぶた、腰巻き。いずれにせよ蔑称です。さわりの良い言葉があると良いのですが。 高層部のモックアップのどの色になるんでしょう? 2年ほど前外壁制作担当者がプラン中のデザインをインスタにあげてしまい、アカウントごと削除されてました。心斎橋地域は微高地のため、船場のように太閤下水が真っ直ぐではなく、蛇行しています。北館との高低差が22cm~30cmあるので北館に比べて階高が少し高くなると思われます。梅田の阪神建て替えではノンエキスパンジョンですが、こちらはブリッジを本館から吊り式で支える構造になります。
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そんな呼び方をするのですか、初めて聞きました。最初は言葉の響きからして如何なものかと思いましたけれど、よく考えてみると実は的を射た“言い得て妙”な表現な気がしてきました( ◠‿◠ )