ジャパンディスプレイ白山工場は、石川県白山市石竹松町の元キリンビール北陸工場跡地に建設されている巨大液晶パネル工場です。JDI白山工場はスマートフォン(スマホ)用の高精細液晶パネルを生産し、1期工事ではG6ガラス基板(1500×1850mm)の中小型液晶を月産2万5000枚の能力を持つ設備が建設されます。また、後に生産能力を増強する事が可能で、最大能力は月間7万枚以上に拡張可能となっています。新工場は敷地面積約14万3千平方メートル、延べ床面積約16万8千平方メートル。投資額は約1700億円で、石川県内への工場投資としては過去最大となります。
今回の白山工場の建設は、アップルからの増産依頼によるもので、交渉の結果、第1期の1700億円の投資資金の大半をアップルが負担するとともに、アップル以外の他社メーカーへ液晶供給も承認を得ています。新工場は、iPhoneの2016年モデル(iPhone7??)にパネルをを供給する事になりますが、アップル専用とせず、中国スマホメーカーなど他社へも供給する予定となっています。アップルのiPhone用液晶は、JDIのほか、韓国のLGディスプレイ、シャープが供給しています。JDIが白山工場を完成させれば、同社がiPhone向けでは最大の供給者になる見込みです。
この白山工場、昨年夏ごろに金沢にきた時には無数のクローラークレーンが林立するメチャクチャサイバーな眺め(特に夜がヤバイ)だったのですが、スケジュールの都合上、撮影する事が出来ませんでした。今回取材してみるとすっかり建屋が出来あがっており、サイバー感は無くなってしまいました。建設途中の様子は、金沢まちゲーション様が詳しくご紹介されています。
◆金沢まちゲーション -kanazawa machigation->絶対行きたくなる! ジャパンディスプレイ白山工場の夜景がスゴイ!!
格子状の鉄骨が、建屋の外周をグルリと取り囲む様に配置されていました。
先ほどの格子状の鉄骨の出処はこの辺りでしょうか?何かのプラントの様に見えますね。
白山工場を取材するにあたって、下調べをしていると、気になるニュースも入ってきました。白山工場は、当初計画では今年6月からスマートフォン向けの生産を始める予定でしたが、中国などの市場の伸びが鈍化したことが影響もあり、JDIが新工場の可動延期を検討しているそうです。
スマホをめぐっては、関連市場の拡大を牽引していた米アップル iPhoneの出荷台数に陰りが見え始めたほか、中国でも市場の伸びが鈍化しています。これらの市場の変化に伴い、部品を供給する国内メーカーは対応を迫られそうです。それにしても、住み慣れた金沢周辺にこんな巨大な液晶パネル工場が建設され、世界中のiPhoneにパネルを供給する日がくるとは・・・。ジャパンディスプレイ白山工場の巨大な建屋を眺めていると、なんだか不思議な気分になりました。
この工場、土地と建物をシャープに売却するそうです。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63145780Y0A820C2I00000/
『 JDI、主力工場売却を正式発表 シャープなどに713億円で 』
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パネルベイの時のような状況にならなければ良いんですが・・・。