2026年4月1日、関西国際空港(KIX)第2ターミナルの国内線エリアがリニューアルしました。今回の整備は、関西エアポートが今後の航空需要拡大を見据えて段階的に進めてきたリノベーション工事の一環です。新エリアでは、チェックインから保安検査までの動線効率化を軸に、自動手荷物預け機とスマートレーンを導入しました。あわせて、保安検査後の搭乗待合エリアを約20%拡張し、充電設備を拡充するとともに、4店舗で構成されるフードコートも新設しています。当日は、山谷佳之代表取締役社長CEO、ブノア・リュロ代表取締役副社長Co-CEOらが出席し、テープカットセレモニーが行われました。
今回の刷新は、大きく2つの施策で構成されています。1つは、関西エアポートによる第2ターミナル国内線エリア全体のリノベーションです。もう1つは、それに合わせて実施されたPeach Aviationによる国内線カウンターの全面刷新です。同日に両方が動いたことで、利用者から見れば、第2ターミナル国内線全体が一体的に使いやすくなった形となりました。動線の再設計で混雑を緩和

関西エアポートによる今回のリノベーションの中核は、チェックインから保安検査までの流れを見直した点にあります。自動手荷物預け機とスマートレーンの導入により、利用者が滞留しやすかったポイントの処理速度と分かりやすさを高め、混雑緩和を図る構成としました。特に保安検査場では、パソコンや液体物を取り出さずに検査を受けられるスマートレーンを導入しており、従来のボトルネック解消を狙っています。
保安検査後のエリアも大きく更新されました。搭乗待合エリアは約20%拡張され、座席まわりの余裕が増したほか、充電設備も強化されました。さらに、4店舗からなるフードコートが新設され、出発前の食事や休憩の選択肢も広がっています。従来のLCC向けターミナルに求められてきた処理効率に加え、待ち時間の快適性や使いやすさまで含めて再設計した点が、今回の特徴です。第2ターミナル国内線は、単に旅客を処理する空間から、出発前の時間を快適に過ごせる空間へと機能を広げたといえます。
Peachも同日に国内線カウンターを刷新
この空間更新に合わせて、Peach Aviationも関西空港第2ターミナル国内線の空港カウンターを刷新しました。Peachは今回の改装を、創業15年目を機に進めるブランドリニューアルの一環と位置付けています。新しいカウンターは、「手荷物預けエリア(BAGGAGE DROP)」と「有人カウンターエリア」の2つで構成され、利用目的に応じた導線を明確化することで、保安検査までの流れをよりスムーズにする設計となりました。
最大の変化は、Peachとして初めて自動手荷物預け機の運用を開始したことです。2024年9月に導入した自動手荷物タグ発行機「Peach BAGGAGE TAG KIOSK」と組み合わせることで、従来のように有人カウンターに並ばず、セルフで手荷物を預けられるようになりました。LCCにとって地上業務の効率化は重要なテーマですが、今回の更新は、それをそのまま利用者の利便性向上にもつなげた内容となっています。
一方、有人カウンターエリアにはユニバーサルデザインカウンターも新設されました。車椅子利用者や高齢者を含む、多様なニーズを持つ利用者が、より安心して手続きを行えるよう配慮したものです。自動化を進めながらも、サポートが必要な利用者への対応力を維持・強化している点も、今回の刷新の重要なポイントです。
自動手荷物預け機の利用条件と手順
Peachの自動手荷物預け機を利用するには、事前に預け手荷物を申し込んでおく必要があります。また、搭乗券の発行、もしくはアプリチェックインを完了していることが条件です。預けられる手荷物は1点20kgまでで、重量超過の荷物やスポーツ用品は有人カウンターでの対応となります。2点以上の手荷物を預ける場合は、1点ずつ処理する方式です。

利用手順は、Peach公式アプリまたは自動チェックイン機でチェックインを行い、「Peach BAGGAGE TAG KIOSK」でタグを発行して荷物に取り付けた後、自動手荷物預け機で搭乗券のバーコードをかざし、手荷物を1点ずつベルトに載せ、最後にタグをスキャンして完了する流れです。チェックインから預け入れまでをセルフで完結しやすくしたことで、ピーク時のカウンター混雑抑制にもつながりそうです。
ブランドデザインも刷新、グッズ販売も開始
Peachは今回の改装で、デザイン面も大きく刷新しました。新ロゴに加え、ブランドを象徴する「葉っぱ」や「円」のモチーフを各所に採用し、視認性の高い動線設計とあわせて空港空間全体の印象を更新しています。Peachは、空港に足を踏み入れた瞬間から旅への期待感を感じてもらえるよう演出したと説明しており、今回の改装が設備更新だけでなくブランド体験の再設計でもあることが分かります。
これにあわせて、Peachはオリジナルグッズ7種類の販売も開始しました。商品は、フライトタグ、アソートステッカーセット、ご当地ベアコラボマスコットベア「Peachミックス」、オリジナルbLenセット、アクリルキーホルダー、レザーバゲージタグ、ロゴ入りギフトバッグです。販売は機内および公式オンラインショップ「PEACH SHOP ONLINE」で行われています。空港カウンター、機内、オンラインを通じて、新ブランドイメージを一体的に打ち出す構成です。
今後の展開
関西エアポートは、リノベーション工事を今後も段階的に進め、完了した区画から順次供用を開始するとしています。Peachも、新しいブランドデザインを就航地カウンターへ順次展開していく方針です。今回の刷新によって、第2ターミナル国内線は、LCC向けの簡素な出発空間から、効率性、快適性、分かりやすさを兼ね備えた国内線拠点へと一段アップデートされました。関西の空の玄関口が、より現代的な空港体験へ移行していく流れの起点として注目されます。
出典
- 関西エアポート株式会社「関西国際空港 第2ターミナル(国内線)リノベーション」
- Peach Aviation株式会社「見た目も機能も進化!関西空港 Peach 国内線カウンターを刷新」






