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熊本空港『新旅客ターミナルビル』を日帰りで見てきた!Part.2〜出発ロビー・ウォースルー型商業施設編【2023年3月23日開業】


熊本空港・新旅客ターミナルビル特集。Part2は3階にある、出発ロビー・ウォースルー型商業施設編です!

最近の空港・旅客ターミナルビルの流行は、セキュリティエリア内での消費を最大化させる為に、回遊性を高めた歩行者導線をもつ「ウォークスルー型商業施設」を配置する事です。国内の空港では、数年前にリニューアルした伊丹空港を皮切りに、昨年秋にリニューアルした関西空港国内線エリアが「ウォークスルー型商業施設」を導入しました。そして、熊本空港・新旅客ターミナルビルでは、さらに大規模なウォークスルー型商業施設が設置されています。

新旅客ターミナルビルの外観や施設概要は、Part.1〜外観・到着ロビー・一般エリア商業施編をご覧下さい。

 


新旅客ターミナルビルのフロアマップです。3階はウォークスルー型商業施設が大部分を占めています。

 

3階:一般エリア


エスカレーターで3階に移動します。

 


木材を多用した天井!いきなり凄いビジュアルが飛び込んできて驚きました。

 


エスカレーターを上がって振り返るとこんな感じです。簡素に思えた「1階」に比べると「2階」は全体的な質感が「グッ」と上がった印象です。

 

 


3階一般エリアを見通した様子です。県産木材がふんだんに使われたデザイン性の高い空間は、天井が高くてメチャクチャ広々としています。国内線の保安検査場は写真の奥にあります。

 

一般エリアから、大きなガラス越しに、セキュリティエリア内にある「ウォークスルー型商業施設」が見えています。セキュリティエリア内なので、一般客は入る事は出来ません。

 


国内線側から国際線側を見通した様子です。国際線の保安検査場は写真奥にあります。

 


国内線・保安検査場入り口付近の様子です。

 

ウォークスルー型商業施設


熊本空港・新旅客ターミナルビルの最大の目玉は、3階セキュリティエリア内にある「ウォークスルー型商業施設」です。保安検査後のエリアであるため、搭乗までの各種手続き時間を気にせず、搭乗間際までショッピングやグルメを楽しむ事が出来ます。

 

 


保安検査場のスマートレーンを通過すると、目の前に大規模な商業施設が現れました!!!

 

 


もうメチャクチャ広々としてて驚きました。伊丹空港のウォークスルー型商業施設よりも遙かに大規模だと思います。

 

充実した品揃えの物販土産店



旅に彩りを添えるお土産店も圧倒的な充実度。山鹿の人気店「パストラル」の商品や素材や味にこだわり抜いた熊本の 銘菓を販売する「あそ~ら」、店内で熊本のお酒を楽しめる「くまもと旬彩館」、店内に拘りのバーも備える「これっと九州沖縄」などの総合土産店4店舗をはじめ、熊本のニッチなお土産や特別な一点ものを取り扱う「MIYABI クマモトマー ケット」、Made in Kumamoto/Made in ASO のデザイナーズブランドシャツを手がける「gogaku」などが並んでます。

 



緩いカーブを描いた通路沿いに多数の店舗が配置されています。取材時は夕方の出発ラッシュ時にあたる時間帯でしたが、お客さんの少なかったので、ちょっと心配になりました。

 


開業していきなりパンパンではキャパシティ不足、ガラガラ過ぎるとオーバースペックと言われてしまうので、さじ加減が難しい所ではあります。

 



あとは、一般エリアとセキュリティエリアの施設配分の問題もありそうです。前回記事で書きましたが、一般エリアの商業店舗は実質2〜3店しかなくて1時間程度の時間を潰すのもしんどい感じですが、セキュリティエリアは、ご覧の通りの超充実しています。若干アンバランスな気がしました。

 

 


商業施設の一番奥には、ガチャガチャコーナーがありました。

 

熊本の人気店を集めたデパ地下ゾーン



搭乗待合エリアの中心は、熊本の人気店を集めたデパ地下ゾーン。イートインスペースも備え、デパ地下のようなライブ感のある演出で、熊本郷土食や県産の食材を使った逸品を楽しめ、お土産としても買って帰ることが出来ます。

 



揚げたての辛子蓮根「おだ商店」や揚げ たて油揚げ「かりふわ」や「山うにとうふ」を販売する「五木屋本舗」、土から携わった熊本で 90 年続くお茶の富澤の新業態「TEASTAND Tsuguto、」、熊本県産フルーツをたっぷり使ったソフトクリームなどが楽しめる「PREMIUM TENTE」 ほか、デザートからお惣菜までバラエティ豊かな 11 店舗が出店しました。

 


意識高い系のコーナーもありました。

機能的で美しい搭乗待合室


搭乗口付近の様子です天井の木材、黒色の壁面と大きな窓ガラスの組み合わせがメチャクチャかっこいい!!

 


案内サイン類もシンプルで大きくて見やすい。

 


窓ガラス越しに飛行機や滑走路が見えるのが、とても良いです◎

 




全体的にコストを抑えつつ、素材やデザインでチープに感じさせない、そんな造りの旅客ターミナルビルだと思いました。

 


待合室の一角にはこんなキッズスペースがありました。将来的に商業テントを入れらそうな感じの区画ですね。


搭乗口付近の様子です。USB給電ポートを備えた椅子がズラリと並んでいます。

 




スタバの店内と見間違うほどのお洒落な空間です。

 


待合室は座席数が非常に多く、ゆったりと過ごす事ができました。

 

フードコートと融合した不思議な空間


搭乗口の目の前には、熊本の名物が楽しめるフードコートエリアあり、待合室とフードコートが融合した不思議な空間が広がってました。

フードコートエリアには熊本名物が勢ぞろい。牛丼やあか牛挽 肉カレーを提供する「あか牛食堂よかよか」、TKGや親子丼を提供する「コッコファー ム」、上質な馬刺しなどを提供する「菅乃屋」、寿司や海鮮丼が楽しめる「鮨 福伸」、「味千ラーメン」と「桂花ラーメン」が同時に堪能できる「味千×桂花ラーメン」、熊本の地ビールなどが楽し める「WITCH‘S BEER FLIGHT」、人気コーヒーショップ「珈琲回廊」などが出店。

 

 


待合室とフードコートが一体化。座席数がメチャクチャ多くて、大変良いと思いました。

 



 

まとめ



ついにオープンした熊本空港・新旅客ターミナルビル。完全新築の空港旅客ターミナルビルを見るのは久しぶりでワクワクしっぱなしでした。

外観デザインは熊本城を意識したシンプルな中に力強さを感じるデザインでとても良いと思いました。館内は国際線・国際線を1つに纏めた機能的なレイアウトとなっており、使いやすいターミナルビルに仕上がっていました。最大の目玉である、セキュリティ内のウォークスルー型商業施設は、登場待合室と渾然一体となっており、美しくて楽しい空間が創出されていました。また、県産の木材を多用しつつ、簡素な造りが見受けられ、コスト面を意識している事が解りました。

 

 


一方、一般エリアの商業店舗が少なすぎるという課題があり、これは2024年秋の2期商業棟の開業まで待つしかなさそうです。

 



まとめると、熊本空港・新旅客ターミナルビルは、飛行機の利用者と一般客で評価が分かれる施設となります。

空港の利用者目線で見ると、セキュリティエリア内の施設が充実しているので、キレイ・機能的で便利・搭乗前に買い物や食事がユックリと楽しめる→とても良い空港!

一方、搭乗しない一般客や到着客目線で見ると、食事処が喫茶店と和食レストランの2つ、あとコンビニと自動販売機しかない。和食レストランは11時オープンで朝は喫茶店しかない、土産物屋も少ない、イマイチ、となります。

今後の課題は一般エリアの商業店舗の充実ですが、これは2期商業施設が「どれだけ使える店がはいるか?」に掛かってきます。オープンまであと1年以上あるので、使い勝手の良いテナントの勧誘に期待したいと思いました。

さらにターミナルビルは将来的に増設できそうな造りになっており、2期商業棟側に増築して現在のターミナルビルを2倍にする気なのでは・・という妄想が湧き上がってきました。

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