新千歳空港では国際線旅客ターミナルビル施設の増床を行う再整備計画が進んでいます。同空港の国際線旅客ターミナルビルは2010年03月に供用が開始されましたが、、 2016年度の国際線旅客数は272万人に達し、2019年ラグビーワールドカップ、 22020年東京オリンピック・パラリンピックが開催され今後とも更なる需要が見込まれる事から、国が進めている新千歳空港国際線ターミナル地域再編事業と協調し、施設再整備を 行うことになりました。
【出典元】
→新千歳空港国際線旅客ターミナルビル施設再整備について
今回の増築計画の概念図です。ターミナルの延床面積は現状の約6万1000m2から約12万4000m2(いずれも官庁エリア含む)とほぼ倍の広さになります。また、増築部分は8階建てとなり、5~8階には富裕層をターゲットにした高級ホテルが入居します。チェックインカウンターは47から74ブースに、保安検査レーンは4から9レーン、PBB(パッセンジャーボーディングブリッジ)は8から17基へと拡張されます。今回の増床工事が完成すると、新千歳空港のターミナルビルの総延床面積は33万㎡を超える事になります。
国内線ターミナル:153,277m2
増築部部分 :35,413m2
連絡施設 :21,270m2
国際線ターミナル:124,000m2 ※増築工事完成後
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合計 :約333,960m2
主な工事内容
・出発ロビー及び到着ロビー等の施設拡張
・チェックインカウンター及び保安検査レーンの増設
・テロ対策などのセキュリティ強化
・免税店等の商業施設の拡充
・ターミナルビル付属ホテルの新設
・出国エリア及び入国エリアの施設機能強化(国の整備)
オープン間もない頃の、国際線ターミナルの様子です。
この頃は利用者も疎らな感じでしたが、昨今からの爆発的なインバウンド観光需要の伸びにより状況が一変しました。
こちらは増築部の出発ロビーの様子です。既存部分と同じ木目調の天井となっていますが直線基調の造形は非常にシンプルです。
国内線ターミナルビル側から見た、国際線ターミナルの様子です。写真の左側に増築部が建設されています。
増築工事は既に着工しており、旅客取扱部が2019年8月、ホテル部が2020年1月、工事完了は2020年3月末を予定、総事業費は約650億円です。新千歳空港の2017年度の旅客数ですが、国内線が1764万人、国際線は349万人、合計2308万人に達しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34206030W8A810C1TJ1000/
“北の空を奪え 道内空港民営化、三菱地所など名乗り”
新千歳空港に因んで、北海道の話題
https://toyokeizai.net/articles/-/231134
“大手鉄道が続々参入「札幌ホテル戦争」の行方・JR東も参戦、全国屈指の民泊件数で大乱戦に”
新千歳空港の国際線の伸びを考えれば、もっと早く国際線ターミナルの拡張が行われていてもおかしくないレベルでしたからね(*´∀`)
福岡空港にしても、地方主要空港の国際線が伸びつつある状況を見ると「インバウンドは一過性じゃない」事を改めて実感しますね。