NHK札幌放送会館は昭和34年に建設され、昭和46年に第11回冬季オリンピック札幌大会に向けて増築を行い、半世紀にわたって、北海道におけるNHKの情報発信の拠点として役割を果たしてきました。しかし建設から50余年を経過し、老朽化や放送設備の整備などによる狭隘化が進み、新放送会館の整備計画が策定されました。
新放送会館の計画地は大通公園に近く北海道大学植物園に隣接する北1西9。植物園が日陰にならないよう、階段状の形状とするなど環境に配慮した設計となっています。会館の規模は、敷地面積約10,327㎡に延床面積約 27,512㎡。地上6階建て、高さ 33.5mですが、鉄塔の高さ105.0mあります。設計は日建設計、施工は大林・岩田地崎・田中特定建設工事共同企業体が担当。2017年8月に着工し、およそ2年半におよぶ建築工事を経て2020年1月31日に竣工しました。新会館への移転はコロナ禍の影響で当初予定の2020年10月から8ヶ月遅れ、2021年6月1日に正式に移転しました。
【出展元】
→札幌新放送会館のご案内(2021年6月1日 移転)
→NHK新札幌放送会館の竣工について
→NHK新札幌放送会館の設計者選定について
→新札幌放送会館の整備方針・概要について
計画概要
施設名称 | NHK札幌拠点放送会館 |
計画名称 | NHK新札幌放送会館建設工事 |
所在地 | 札幌市中央区北1条西9丁目1-5 |
交通 | 地下鉄東西線西11丁目駅 |
階数 | 本屋:地上6階、別棟:地上2階 |
高さ | 33.5m、鉄塔高さ105.0m |
構造 | 本屋 免震構造 鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造 / 別棟 耐震構造 鉄骨造 |
杭・基礎 | |
主用途 | 事務所、テレビスタジオ、自動車車庫(106台) |
敷地面積 | 約10,327㎡ |
建築面積 | 7001.83 ㎡ |
延床面積 | 約 27,512㎡ |
容積対象面積 | |
建築主 | 日本放送協会札幌放送局 |
設計者 | 日建設計 |
施工者 | 大林・岩田地崎・田中特定建設工事共同企業体 |
着工 | 2017年08月01日 |
竣工 | 2020年01月31日 |
備考 | 建設費約120億円 品格,デザインを備え,歴史と文化が集積する札幌ならではの魅力を備えた,地域に愛される会館を目指して計画 |
2021年7月の様子
建物は放送会館のランドマークとなる機能、品格、デザインを備え、歴史と文化が集積する札幌ならではの魅力を備えた,地域に愛される会館を目指して計画されました。また、地震・豪雨・豪雪等の災害時やインフラの途絶に対し、冗長性の高い構造、設備計画により、ライフラインや放送機能を高レベルで継続可能な安全性とBCP性能を追求しています。
南側から見た様子です。4階以上がオーバーハングした独特の形状をしています。
メインエントランス付近の様子です。
西側から見た様子です。
最後は北西側から見た様子です。
設計士さんはキャンチレバー大好きですけど、素人目に見たら不安になる造形であまり好きでないなぁ。。。