国は「第3回スーパーシティ型国家戦略特別区域の区域指定に関する専門調査会」を3月4日に開催し、最先端技術の実証実験を街全体で行う「スーパーシティ」の対象として、「大阪市」と「つくば市」を特区に指定することを了承しました。
「スーパーシティ」は、複数の規制改革を同時に実施し、先端的なサービスを実現する仕組みで、AI=人工知能やビッグデータを活用しながら最先端技術の実証実験を街全体で行うものです。大阪市は、2025年の大阪・関西万博の会場とその周辺で、人を乗せて空中を移動する「空飛ぶクルマ」や、自動運転バスの実証実験などを予定しているほか、つくば市は、ロボットやドローンを使った荷物の自動配送や選挙のインターネット投票などを計画しています。また会議では、医療や健康の分野に特化して規制緩和を行い、地域の課題解決を目指す「デジタル田園健康特区」に、岡山県吉備中央町と長野県茅野市、石川県加賀市が初めて選定されました。
【出展元】
→大阪市>大阪市を区域指定することが諮問会議決定されました
→NHK>政府 「スーパーシティ」に大阪市と茨城県つくば市を指定へ
→内閣府>「スーパーシティ」構想とは
そもそもスーパーシティとは??
AIやビックデータを活⽤し、社会のあり⽅を根本から変えるような都市設計の動きが、国際的には急速に進展しています。⽩地から未来都市を作り上げるグリーンフィールド型の取り組み(雄安、トロント等) や、 既存の都市を造り変えようとするブラウンフィールド型の取組(ドバイ、シンガポール等)などがあります。
他国が先⾏している部分もありますが、世界各国でも、エネルギー、交通などの個別分野にとどまらず⽣活全般にわたり、最先端技術の実証を⼀時的に⾏うでのではなく暮らしに実装し、 技術開発側・供給側の⽬線ではなく住⺠⽬線で未来社会の前倒し実現する、といった「まるごと未来都市」は、未だ実現していない状況です。
我が国にも、必要な要素技術は、ほぼ揃っていますが、実践する場がありません。スーパーシティは、国家戦略特区制度を活⽤しつつ 規制緩和を行い、住⺠と競争⼒のある事業者が協⼒し、 世界最先端の⽇本型スーパーシティを実現する取り組みです。
規制改⾰を同時・⼀体的・包括的に推進
これまでは、事業計画の検討過程において、各省と事業内容をバラバラに調整するため、⼀部の事業を断念せざるを得ないケースがありました。スーパーシティでは、区域会議において事業計画と規制改⾰案を同時に検討し、スーパーシティの基本構想を作成。基本構想の総理提出、公表の後、国家戦略特区諮問会議における審議等により、⼀体的・ 包括的な規制改⾰の実現を図ります。
2030年頃に実現される未来社会を先⾏実現
スーパーシティでは、規制緩和を行い、住⺠が参画し、住⺠⽬線で、2030年頃に実現される未来社会を先⾏実現することを⽬指します。
①⽣活全般にまたがる複数分野の先端的サービスの提供 AIやビッグデータなど先端技術を活⽤し、⾏政⼿続、移動、医療、教育など幅広い分野で利便性を向上。
②複数分野間でのデータ連携 複数分野の先端的サービス実現のため、「データ連携基盤」を通じて、様々なデータを連携・共有。
③⼤胆な規制改⾰ 先端的サービスを実現するための規制改⾰を同時・⼀体的・包括的に推進。
大阪スーパーシティ:3つのプロジェクト
大阪府市は、夢洲で2つ、うめきた2期で1つの合計3つのプロジェクトを実施します。
1つめは夢洲コンストラクション。約390ヘクタールに及ぶ『夢洲』を開発・整備する「夢洲コンストラクション」は、データ連携により、車両、人、モノの情報をつなぎ、建設工事現場内外の移動、建設工事及び資材運搬、建設作業員の安全・健康管理の3つの円滑化を推進します。
2つめは『大阪・関西万博』。「People’s Living Lab(未来社会の実験場)」というコンセプトのもと、「世界との共創」「テーマ実践」「未来社会ショーケース」の3つを実施します。
3つめは『うめきた2期』。 1日約250万人が行きかう世界的なメガターミナル前に立地する「うめきた2期」では、みどり、IoT、健康を融合したParkness Challengeを実施。「みどり」を活用し「健康のシェア」「育てる体験」「感性のシェア」「つなぐ」を4つの柱として、ヒューマンデータ利活用に資するプラットフォームの提供やパーソナルモビリティのシェアサービスなどに取り組みます。
データ連携基盤の構築では、大阪がデータ駆動型スマートシティを実現するためには、広域展開・フルスペックの機能装備、産官学の強力な推進体制のある広域データ連携基盤の装備が必要です。広域自治体(大阪府)が構築する全国初の本格的なデータ連携基盤の構築をめざします。
スーパーシティーになったからと言って、空飛ぶクルマが市街地上空を自由に飛ぶのはまだまだ難しいと思います。せいぜい建物のない海や河川の上を飛ぶ程度でしょう。
それでも、関空や夢洲、舞洲、咲州、淡路島、神戸を結ぶ大阪湾ネットワークができます。淀川、大川を飛べるならUSJ、大阪港、中之島、大阪城をつなぐコースも考えられます。うまく行けば、道頓堀川の上を飛ぶこともできればいいですね。ウメキタか北街区から貨物線跡を飛んで、淀川へ出るルートもできそうです。
中之島の超高層ビル街を飛ぶクルマ。早く見たいです。
それより航空法の高さ制限を何とかしてほしい。
東京の様にギリギリまで緩和をする必要は無いけどせめて梅田で250m、本町辺りで300mまでOKに出来ないのでしょうか?
新大阪も場所によっては150mぐらまで建設出来るように出来ないの?