
トップティアの世界都市を見学するシリーズ:ソウル編。今回は、コンラッド・ソウルから見た、ソウルの街並みをご紹介します。
こちらはコンラッド・ソウルを見上げた様子です。隣接するIFCソウルの高層オフィス棟とともに、韓国を代表する金融街・汝矣島(ヨイド)のスカイラインを形成しています。ガラスカーテンウォールの超高層が並ぶ景観は、ソウルの中でもかなり現代的です。

コンラッド・ソウルの高層階から東方向を見た様子です。眼下には雄大な漢江が広がり、左手には南山とNソウルタワー、遠く右手にはロッテワールドタワーまで望めます。ソウルの巨大な市街地を一枚で俯瞰できる眺めです。

漢江の上流方向を望遠で見た様子です。手前には鉄道橋、その奥にも複数の橋が連なり、背後には高層住宅がびっしりと広がっています。さらに遠方にはロッテワールドタワーが見えます。直線距離で約16km離れていますが、高さが555mもあるので距離感がバグって見えますね。

遠方にそびえるロッテワールドタワーの望遠。周囲にも高層マンションやオフィスビルが林立していますが、高さ555mのタワーはその中からさらに大きく突出しており、ソウル東部のランドマークとして圧倒的な存在感があります。
右側に見える高層ビルはトレードタワー。COEX/World Trade Center Seoulを構成する代表的なオフィスビルで、高さは約228m。1988年に完成した、江南エリアを代表する初期の超高層ビルです。

龍山(ヨンサン)駅周辺をクローズアップ。手前には巨大商業施設「I’PARK Mall」が広がり、その背後には高層オフィスや集合住宅が密集しています。鉄道ターミナルを核として、商業・業務・住宅が立体的に集積したソウルらしい高密度な都市景観です。

漢江と橋梁を前景に、龍山から蚕室方面を見渡した様子です。中央付近に密集する龍山駅周辺の高層ビル群は高さが130m〜150mほどあります。

龍山エリアをさらに望遠で見た様子。大きな開口部を持つ特徴的な現代建築をはじめ、高層ホテルやオフィス、集合住宅が混在しています。龍山は既成市街地の中で大規模な再開発が進んでおり、ソウルでも特に景観変化の大きいエリアです。

漢江越しにソウルの都心方向を見た様子です。右手の山が南山、その頂上に立つのがNソウルタワー。手前の住宅地、その奥のCBD(業務地区)、さらに背後の山並みまで、ソウル特有の「山と高密度市街地」が重なった都市景観を見ることができます。

中央に見える赤茶色のビルはソウルスクエア(SEOUL SQUARE/旧・大宇センタービル)。高さは約82m、地上23階・地下2階です。1977年に大宇グループの本社ビルとして完成し、2009年の大規模リニューアルで現在のソウルスクエアになりました。周辺の新しいビルは100m〜130mほどあるでしょうか。とにかく数が多くで驚きます。

漢江越しにソウル西側の市街地を見た様子です。高層オフィスやマンション群、スタジアムなどが広い範囲に点在し、そのさらに奥まで住宅地が続いています。都心だけが高密度なのではなく、都市圏全体に高層化が広がっていることが印象的です。

アップで見た様子です。高層オフィスと集合住宅、その間を埋める中低層市街地、さらに背後の丘陵地まで建物が続いています。限られた平地を高密度に使いながら、山の間へ市街地が入り込んでいくソウルの都市構造がよく分かります。

視点をかえて、コンラッドソウルのお隣にそびえるのは、超高層複合開発「Parc1 Tower I(Tower A)高さ322m」。外壁に露出した鮮烈な赤色の構造体が大きな特徴で、ガラス張りの高層ビルが並ぶ汝矣島の中でもひときわ強い存在感を放っています。

コンラッド・ソウルから汝矣島の金融街を見下ろした様子です。眼下にはKRX(韓国取引所)をはじめとする金融・業務系の建物が並び、その奥には大規模な集合住宅群が広がります。金融中枢と巨大住宅都市が近接するソウルの都市構造がよく分かる眺めです。

最後は、汝矣島の金融街を高層階から見下ろした様子です。道路の両側を高層オフィスが囲み、BNKなど金融関連企業のビルが集積しています。超高層化だけでなく、街路樹や公開空地も組み込まれており、ソウルを代表する業務地区らしい整然とした街並みです。

ソウルの街並みを見て強く感じたのは、本来、都市圏人口2,000万人を収容するには厳しい地形条件を、経済力と都市開発でねじ伏せるように、極めて人工的な巨大都市をつくり上げているということでした。
ソウルは山地が多く、市街地の中央には漢江が横たわっています。限られた平地に高層オフィスや集合住宅を高密度に配置し、山の裾野まで市街地が入り込む景観は、どこか香港を彷彿とさせます。
しかも、これだけ高密度な都市でありながら、現在も各地で再開発が続き、新しいタワーマンションや超高層ビルが次々と建設されています。日本では別格に見える東京でさえ、ようやく対抗できるかと思えるほどの更新速度です。大阪との差はさらに大きく、この速度差が続けば、10年後には都市景観や都市機能の差が一段と広がるのではないか。現地を見ながら、そんなことを直感的に感じました。
大阪も、大阪・関西万博を一つの契機に、グラングリーン大阪をはじめとする大規模再開発を進め、街並みは大きく変わりました。しかし、ソウルの変化を目の当たりにすると、それだけでは十分とは思えません。
今後は、大阪IR、万博跡地の夢洲第2期開発、中之島5丁目、芝田1丁目といった大型プロジェクトを着実に進めるだけでなく、新大阪、京橋、天王寺などでも次の再開発が相次いで立ち上がる状態をつくる必要があります。
そのために重要なのが、大阪の国際的な拠点性と業務中枢機能の強化です。東京の意思決定を逐一仰がなくても、大阪側で経営や投資の重要判断が完結する企業・機関を増やさなければなりません。中央集権的な構造が強い日本では容易ではありませんが、副首都構想などを通じて大阪の中枢性に政策的な裏付けを持たせ、企業、行政、金融、国際機関などの機能を積み上げていく必要があります。
ソウルの街並みを眺めていると、都市の密度、更新速度、経済力、そして大阪の将来像まで、連想ゲームのように次々と頭の中に浮かんできました。


