大阪公立大学・杉本キャンパス、工学部移転後の約2万㎡跡地で活用方針を調査へ 建設技術研究所を受託候補者に選定、定期借地・PFIなども比較検討


出展:大阪公立大学

大阪公立大学杉本キャンパスで、工学部移転後に生じる約2万㎡の跡地について、将来の活用方針を検討する調査が進みます。

杉本キャンパスに残る建築学科、都市学科、化学バイオ工学科は2028年に中百舌鳥キャンパスへ移転予定です。大阪市は2026年度から事業者ニーズ調査を進め、公立大学法人大阪は跡地調査検討業務の受託候補者に建設技術研究所大阪本社を選定しました。

計画概要


項目 内容
対象 大阪公立大学 杉本キャンパス工学部跡地
所在地 大阪市住吉区杉本3丁目
規模 約2万㎡
背景 工学部を中百舌鳥キャンパスへ集約
残る3学科の移転 2028年予定
調査業務公告 2026年6月29日
受託候補者 建設技術研究所 大阪本社
評価点 89.46/100点
提案価格 2,376万円(税込)
履行期限 2027年3月31日
主な検討 土地評価、民間ニーズ、活用方針、事業方式
検討する事業手法 事業定期借地権、PFI方式など
具体的用途 未定

2028年の工学部集約を前に、跡地活用を先行検討


出展:大阪公立大学

大阪公立大学は統合後、教育・研究機能の再配置を進めています。工学部では2024年に機械工学科、電子物理工学科、電気電子システム工学科などが杉本から中百舌鳥へ移転しました。

杉本に残る3学科も2028年に移転予定で、これに伴い約2万㎡の跡地が生じる見通しです。

今回の特徴は、移転完了後に用途を検討するのではなく、事前に土地の市場性や事業手法を検証する点にあります。跡地の長期遊休化を避け、次の土地利用へ円滑につなげるための準備と位置付けられます。

定期借地・PFIも比較、民間需要と事業性を検証

今回の調査は、特定の施設整備を前提としたものではありません。
調査項目 主な内容
土地評価 敷地条件、周辺環境、土地ポテンシャルを整理
市場調査 民間事業者のニーズを把握
活用方針 事業性のある土地利用を検討
事業方式 定期借地、PFIなどを比較
既存施設 解体、埋設管移設などを検討
大学機能 周辺施設との機能分離・継続利用条件を整理
焦点は、約2万㎡の土地にどのような民間需要があり、どの事業方式なら成立するのかを見極めることです。

PFIによる開発が決まったわけではなく、事業定期借地権などを含む複数の手法を比較します。住宅、商業施設、研究開発施設など、具体的な用途も現時点では決まっていません。

学生約4,000人減、地域経済への影響も課題


出展:Wikipedia

杉本キャンパスの再編は、大学内部にとどまらない地域課題でもあります。

2023年度の住吉区区政会議では、キャンパス再編によって杉本キャンパスの学生数が約4,000人減少する見通しが示されました。学生数の減少は、周辺の飲食、小売、賃貸住宅など地域経済にも影響を及ぼす可能性があります。

大阪維新の会大阪市会議員団も2026年度の政策要望で、工学部移転に伴う約2万㎡の跡地について、地域経済への影響を踏まえ、早期に活用方針を示すよう求めています。
時期 主な動き
2023年度 学生数減少と跡地問題が地域課題として表面化
2026年度 大阪市が事業者ニーズ調査を開始
2026年6月 公立大学法人大阪が調査業務を公募
2026年8月時点 建設技術研究所を受託候補者に選定
2027年3月まで 跡地活用方針・事業方式を調査
2028年 杉本に残る工学系3学科が移転予定

約2haの大学用地、次の焦点は活用方針の具体化

 

現時点で、約2万㎡を全面的に更地化し、一体開発することは決まっていません。 既存建物や地下インフラ、周辺の大学施設との関係も調査対象です。

今回の動きで重要なのは、大阪市内の約2haに及ぶ大学用地について、大学利用だけでなく、定期借地やPFIを含む民間活用も選択肢として比較する段階に入ったことです。

今後は、民間ニーズ調査を踏まえて活用方針がどこまで具体化するのか、さらにサウンディングや事業者公募など次の事業化プロセスへ進むのかが焦点になります。




出典・参考資料

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