神戸市は2020年4月1日に、建築家の安藤忠雄氏が寄附を申し出ている「(仮称)こどものための図書館」の基本方針(案)を公表しました。
基本コンセプトは『どもたちが命の大切さを学び、豊かな感性と創造力を育む場~』。神戸のこどもたちが、都心の公園の中で自由に本にふれあうことで、神戸の歴史や文 化に出会い、震災の教訓から命の大切さを学び、創造力を育めるような施設として (仮称)「こどものための図書館」が整備されます。また、東遊園地と周辺の再整備等によりウォーターフロントにつながり、にぎわいと回遊性を高める計画です。【出展元】
→安藤忠雄氏から寄付申出のある「(仮称)こどものための図書館」の 基本方針(案)について
→こども本の森 神戸 公式サイト
※現地に掲示されていたパネルを撮影しました
『こども本の森 神戸』は、子ども向け図書館を建築家の安藤忠雄さんが建設し、神戸市に寄贈する計画です。2020年11月12日に起工式が行われ工事に着手、2022年春に開館する予定です。鉄筋コンクリート造りの2階建て、延べ床面積600㎡。蔵書は絵本や児童文学などおおむね2万5千冊を想定し、震災の記憶を伝えるコーナーも設ける予定です。図書館法上の公共図書館には当たらないため貸し出しは行いませんが、東遊園地内に持ち出して自由に読めるようになります。入館料は無料。
図書館は、市が再整備を進める東遊園地の南側で、市役所本庁舎北側から移転した「こうべ花時計」前に建設されています。東遊園地内には阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する「慰霊と復興のモニュメント」があり、「子どもたちに震災の経験を伝える場にもしたい」との安藤さんの思いが込められています。安藤紙は「市民全員で、子どもたちを育ててくれる場所にしてほしい」と語りました。
『こども本の森 神戸』は、法律上の図書館ではない文化施設とし、こども達が良質で多様な本と芸術文化 に出会い自由に体験できることで豊かな感性と創造力を育む施設となります。
安藤忠雄建築研究所が建物の設計・建築を行い、完成後は神戸市が公の施設として管理。図書の購入及び管理運営にあたり、市民・企業に広く寄付を呼びかける予定です。対象年齢は主に未就学児から小学生ですが、周辺施設を含めて、保護者など大人も楽しめるものとなります。
『こども本の森 神戸』は大阪・中之島に一足先に完成した「こども本の森 中之島」と同じ様なコンセプトで、規模的にもほぼ同じ施設となりそうですね。
2022年6月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2021年9月だったので、約9ヶ月振りの取材です。
こども本の森 神戸は、2022年3月25日に開館しました。対象年齢にしばられず 自由に本とふれあえる、こどものための文化施設で、こどもたちが、都心の公園の中で自由に本にふれあうことで、神戸の歴史や文化に出会い、震災の教訓から命の大切さを学び、創造力を育めるような文化施設として整備されました。
施設の南側の様子です。公園に向かって設けられた広々としたデッキなど、開放感あふれるデザインが特徴です。東遊園地の公園内に本を持ち出して寝っ転がって読むなど、思い思いのスタイルで読書を楽しむことができます。
『こども本の森 神戸』のロゴマーク。手のひらと本を図案化したマークが可愛らしいです。
施設の東側にあるメインエントランスの様子です。取材時には閉まっていたので中をうかがい知る事は出来ませでした。
エントランス前の様子です。
施設を南東側から見た様子です。緩やかな曲線を描いた形状が優しい雰囲気を醸し出しています。
施設を北東側から見た様子です。
最後は歩道橋から見た様子です。目の前にある「こうべ花時計」にそって曲線を描いている事が良く解りました。
次回訪れる時は、館内の様子を見て見たいですね。
2021年9月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2021年4月だったので、約5ヶ月振りの取材です。
真正面から見た様子です。建物本体外観は、ほぼ完成状態となりました。コンクリート打ちっぱなしの外装が安藤建築らしい佇まいです。
近くで見た様子です。曲線を描いた建物形状は、目の前に設置された花時計の円との文脈が感じられます。
少し確度を変えてみた様子です。
最後は北側から見た様子です。
2021年4月の様子
現地の様子です。
東側から見た様子です。
南東側から見た様子です。花時計に沿って弧を描いた形状が見て取れます。
最後は花時計と『こども本の森 神戸』の様子です。