JR西日本不動産JV、健都に延べ1.2万㎡、サンスター入居の賃貸ラボ・オフィス、2028年夏完成へ!

大阪府摂津市が進める健康・医療のまちづくり拠点「北大阪健康医療都市(健都)」で、民間企業の研究開発機能を受け入れる新たな施設整備が動き出しました。JR西日本不動産開発を代表とする共同事業体が、健都イノベーションパーク内に賃貸ラボ・オフィスを整備し、サンスターがキーテナントとして入居する計画です。

摂津市は15日の市議会で、健都イノベーションパーク内の市有地約6,000㎡を約12億円で売却する議案を可決しました。完成は2028年夏ごろを見込んでいます。健都はこれまで国立循環器病研究センターや国立健康・栄養研究所などの移転を軸に、公的医療・研究機能の集積を進めてきました。今回の計画は、そこに民間企業の研究開発拠点が本格的に加わる動きとして位置づけられます。

サンスターがキーテナント、健康・医療関連企業の受け皿に

計画地は、企業の進出用地として位置づけられている健都イノベーションパーク内にあります。摂津市が2025年度に実施した公募型プロポーザルで、JR西日本不動産開発を代表とする共同事業体が優先交渉権者となりました。

報道によると、施設には健康・医療関連企業が入居する予定で、オーラルケアやヘルスケア領域を手がけるサンスターが多くのスペースを使用します。サンスターの入居は、健都が掲げる健康寿命延伸や予防医療の方向性とも親和性が高く、街のコンセプトを具体化する象徴的な案件になりそうです。

摂津市は今回の事業について、健都のまちづくり推進に弾みがつくことに加え、雇用創出の効果にも期待を示しています。研究開発施設は地域に専門人材を呼び込む装置でもあり、健都の都市機能を医療・研究から産業領域へ広げる役割を担います。

延べ1.2万㎡、街角広場を備えた都市型ラボ

摂津市の公式開発概要では、事業名は「健都イノベーションパーク利用事業(令和7年度公募) 健都未来共創コネクト」とされています。建物用途は賃貸ラボ・オフィスで、建築面積は2,840.59㎡、延床面積は12,112.29㎡、高さは33.2m、構造は鉄骨造。駐車場17台、駐輪場39台も整備します。

建物は高層棟と低層棟で構成され、敷地内には街角広場も設ける計画です。公式資料には「企業・研究・市民をつなぎ、健都から未来の健康な暮らしを育てていく」とのコンセプトが掲げられており、閉じた研究施設ではなく、街との接点を持つ開かれたラボとして整備されることがうかがえます。

この点は、健都の立地特性とも重なります。健都はJR岸辺駅周辺の吹田操車場跡地を活用した都市拠点で、摂津市と吹田市にまたがります。大阪市中心部へのアクセスに優れ、医療機関、研究機関、企業、住宅、公園が近接することが特徴です。研究開発だけでなく、生活者に近い実証や共創を進めやすい環境があります。

公的医療拠点からヘルスケア産業クラスターへ

健都は2019年の国立循環器病研究センター移転、2023年の国立健康・栄養研究所移転を経て、健康・医療分野の中核機能を集めてきました。これまでは公的機関や医療機能の集積が街の成長を支えてきましたが、今後は民間企業の研究開発機能をどれだけ呼び込めるかが焦点になります。

今回の賃貸ラボ・オフィスは、その転換点となるプロジェクトです。サンスターのようなヘルスケア関連企業が拠点を構えることで、健都は「医療機関が集まる街」から「企業が研究し、実装し、雇用を生む街」へと性格を強めます。

神戸医療産業都市のような大規模クラスターとは異なり、健都の強みは駅前立地と生活圏との近さにあります。研究、医療、企業活動、市民生活が近接する都市型ヘルスケア拠点として、今後どこまで実証や事業化につなげられるか。今回のラボ整備は、健都の次の成長段階を示す一手になります。






出典元

  • 日本経済新聞「大阪府摂津市の『健都』用地、JR西日本系が賃貸ラボ サンスター入居」2026年6月15日 16:20配信
  • 摂津市「健都イノベーションパーク利用事業(令和7年度公募) 健都未来共創コネクト 開発概要」

Visited 279 times, 280 visit(s) today