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国際会議協会(ICCA)が国際会議の開催地ランキング2021を発表! デジタル会議が大幅増、徐々にリアルに回帰も



国際会議協会(ICCA)は、「ICCA Ranking Public Abstract 2021 -Destination Performance Index(DPI)-」を発表しました。

最新のICCAランキングレポートでは、2021年に予定された約8,000の会議を調査し、会議がCOVID-19のパンデミックの影響をどのように受けたかに基づいて分類しています。また、昨年の影響を受けた会議と、2020年の会議に関するICCAの分析結果を比較しています。

【出展元】
ICCA Ranking Public Abstract 2021 -Destination Performance Index(DPI)

 



2021年は、一部の地域が大きな被害を受けたものの、どの都市も状況の変化に対応する時間があったようです。パンデミック以前は、ICCAの国・都市別ランキングには、実際に現地で開催された「リアル会議」のみが含まれていました。しかし、パンデミックにより「リアル会議」の比率は10%を切っています。

この問題を解決するため、ICCAでは、デスティネーションの落札努力、COVID政策、現地イベントをバーチャル/ハイブリッドイベントに変換する適応力・技術力などを評価し、事業継続性を維持するたの指標として、デスティネーション・パフォーマンス・インデックス(DPI)を開発しました。DPIは、以下のパフォーマンス指標で構成されています。なお、バーチャルステータスは、最初に会議を獲得した目的地に割り当てられます。


DPIの指標

1:予定会議数

a:リアル会議
b:バーチャル会議
c:ハイブリッド会議

2:デジタル会議数(b:バーチャル + c:ハイブリッド)
3:事業継続性(a:リアル + b:バーチャル + c:ハイブリッド)

 



2021年には、世界で計7,908件の国際会議が予定されていました。そのうちの60%は、バーチャルもしくはハイブリッドの形態で行われました。同割合は2020年には全体の31%であったため、割合としては前年と比べ2倍に増加しました。

また2021年の国際会議の参加者数は、総計420万人でした。そのうちの32%の参加者は、延期もしくは中止になった会議の「見込み参加者」でした。しかし同割合は2020年には全体の53%であったことを踏まえると、2021年には国際会議を予定通り開催できる可能性が上昇したといえます。

 

 

Destination Performance Index(国別)



上位20位までの内訳は、欧州諸国が70%、アジア諸国が15%、北米諸国が10%となっています。オーストラリアに代表されるオセアニア地域は5%のシェアを占めています。

2019年の国別ランキング上位20位と比較すると、アルゼンチンとブラジルがギリシャとデンマークに変わった以外は同じ国々がランクインしています。オーストリアが16位から11位と最も大きく躍進しました。トップ10では、ハイブリッド・ミーティングが多いことから、オランダに代わって韓国が入り、日本、中国と合わせてアジア諸国は3カ国となりました。 トップ5では、スペインが4位から2位に躍進し、イタリアがイギリスに代わって5位に入りました。

 

パフォーマンス指標別上位10カ国



 

DPIのトップ10にアジア諸国が3カ国入っていますが、他地域に比べてCOVID政策が厳しいため、リアル会議のトップ10にアジア諸国は入っていません。

一方、アラブ首長国連邦は同ランキングで8位、DPIでは28位でした。6つの個別ランキングで中東の国はアラブ首長国連邦のみです。ハイブリッドランキングでは、アジア諸国(中国、日本、韓国)が上位3位を占めています。

 

 

 

Destination Performance Index(都市別)



上位20位までのうち、欧州が80%のシェアを占め、次いでアジア(15%)、北米(5%)となっています。2019年の都市ランキング上位10位と比較すると、ブリュッセルが加わり、概ね同じ都市がランクインしています。さらに指標を下に見ていくと、トップ20に以下のような新人が入っている事がわかります。

ブダペスト、ポルト、ストックホルム(ポルトガル、北欧の都市がそれぞれリスボン、コペンハーゲンに次いで2番目にトップ20入り)、モントリオール(北米の都市で唯一トップ20入り)です。

日本は厳格なコロナ規制を行った為、東京のリアル会議数は0件で、これはベスト50都市で唯一の結果です。その為、総合ランキングは48位にとどまりました。

 

 



ドバイは、リアル会議で1位、ハイブリッドで16位を獲得し、中東の都市としては唯一、6つのランキングトップ20にランクインしました。

DPI の 1 位は、ウィーンとリスボンが僅差で競い合いました。ウィーンは「バーチャル」「事業継続性」ランキングで1位、リスボンは「予定会議数」「ハイブリッド」「デジタル」ランキングで1位を獲得しています。ウィーンは「リアル会議」ランキングで上位を占めたため、DPIで1位を獲得しました。

 

イベント数 2020年 vs 2021年



2021年、バーチャルおよびハイブリッド会議の市場シェアは、2020年と比較して60%対31%と倍増しています。バーチャル会議が18%増、ハイブリッド会議が11%増となり、延期(20%減)とキャンセル(10%減)の会議が減少したことが反映されています。さらに、Unaffected(7%)と Relocated(2%)は、ほぼ同じシェアを維持しています。このように、業界全体として回復基調にある事が伺える結果となりました。

ICCAのセンディル・ゴピナートCEOはレポート内で、「必要に迫られて導入された技術的進歩は、今後、第4次産業革命と呼ばれる時代に向けて、私たちの産業に大きな貢献をしてくれるだろう」と述べました。

 

 



2022年以降も、世界が感染症との共存の道を歩んで行くなかで、オンラインを活用した形態での国際会議は必要不可欠であると考えられます。

一方、海外ではコロナウィルスとの共存が進み、各種規制が緩和され正常化に向けて進んでいます。今後はデジタルとリアルを状況に応じて使い分ける事にりますが、リアル会議は経済波及効果が大きく、今後も需要獲得に向けた取り組みが必須です。

世界の潮流は正常化に向かって急速に変化しており、その動きに取り残されない様に、日本も出来るだけ早い段階で規制緩和を行い、正常化を進める必要があります。

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