
パソナグループは2026年6月29日、大阪・関西万博に出展されたオランダパビリオン「A New Dawn」について、設計・建設を担った日蘭コンソーシアム「AND(A New Dawn)B.V.」と譲渡契約を締結しました!
移設予定地は、兵庫県淡路市夢舞台の「夢舞台サスティナブル・パーク」敷地です。移設後は、淡路島で働くパソナグループ社員が集うシンボリックオフィスを中心に、情報発信、国際交流、地域活性化などの機能を備えた拠点として活用される計画です。
今回のポイントは、万博会場で役割を終えたパビリオンを単に保存するのではなく、淡路島で実際に使われる建築として再生する点にあります。
移設計画が譲渡契約締結へ進展

オランダパビリオンの淡路島移設は、以前から方向性が示されていました。
パソナグループとAND B.V.は、2025年4月25日にパビリオン再利用に向けた基本合意契約を締結し、同年5月20日に淡路島への移築予定を発表していました。今回、譲渡契約が正式に結ばれたことで、計画は「移設予定」から具体的な実行段階へ進みました。
対象となるオランダパビリオン「A New Dawn」は、「コモングラウンド」をテーマに掲げたパビリオンです。建物中央には、持続可能なエネルギーと日の出を象徴する球体「man made sun」が配置され、万博会場でも強い存在感を放っていました。
移設先は淡路市夢舞台
移設先となるのは、兵庫県淡路市夢舞台の「夢舞台サスティナブル・パーク」です。パソナグループは、移設後の施設を、淡路島で働く同社グループ社員が集うシンボリックオフィスとして活用する方針です。あわせて、地域の人々や淡路島を訪れる人々との交流を促し、国際交流や地域活性化につながる拠点として整備します。
報道によると、移設後は1階にオフィスのほか、情報発信機能を持つオープンスペースを設ける予定です。特産品やオランダ関連商品の販売も検討されており、一部エリアでは一般の人が利用できる空間も想定されています。
また、パビリオンの象徴だった球体内部では、映像上映、会議、イベントなどの開催も予定されています。万博時の展示空間を、淡路島での交流・発信機能へ転用する構想です。
解体・再利用を前提にした循環型建築

オランダパビリオンは、解体・再利用を前提に整備された循環型建築です。万博終了後に取り壊して終わるのではなく、部材を再利用し、別の場所で再び建築として機能させることを想定していました。
建物規模は、鉄骨造一部システムトラス造、2階建て、延べ約1023平方メートル。このパビリオンの特徴は、デザイン性だけではなく、万博で掲げられたサステナビリティや共創の理念を、建物の構造や再利用計画にまで落とし込んでいる点にあります。今回の淡路島移設は、その思想を実際の建築プロジェクトとして形にする取り組みです。
淺沼組が建設・解体・移設に関与
AND B.V.は、オランダの建築事務所RAU、体験型デザインスタジオTellart、エンジニアリング・コンサルタント会社DGMR、大阪の総合建設会社・淺沼組で構成されるコンソーシアムです。淺沼組は、万博会場でのオランダパビリオン建設に関与した企業であり、同パビリオンの移築に関する基本合意にも参画しています。日刊建設工業新聞によると、移設工事も淺沼組が担当する予定です。建設工事を担当した淺沼組が解体をおおむね完了し、現在は倉庫で部材を保管しているとのことです。移設工事は、今後3年以内に着工する予定とされています。
建設、解体、保管、再構築までを一連のプロセスとして進めることで、オランダパビリオンは「循環型建築」の実例として再び動き出します。
万博レガシーを淡路島で再起動

大阪・関西万博のパビリオンは、会期中の展示施設であると同時に、閉幕後の再利用も大きなテーマでした。
その中でオランダパビリオンは、当初から再利用を前提に設計された建築です。今回の淡路島移設は、万博レガシーを一過性の記憶で終わらせず、実際に使われる施設として引き継ぐ動きといえます。
注目したいのは、移設後の用途が単なる記念展示施設ではない点です。パソナグループのオフィス機能を中心にしながら、情報発信、国際交流、イベント、地域活性化の拠点として活用される計画です。夢洲で多くの来場者を迎えたパビリオンが、淡路島で企業活動と地域交流を支える施設へと生まれ変わります。
万博で示されたサステナビリティや共創の理念を、会期後の地域拠点にどう引き継ぐのか。オランダパビリオンの淡路島移設は、その具体例の一つとして注目されます。
計画概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象施設 | 大阪・関西万博 オランダパビリオン「A New Dawn」 |
| 譲渡契約締結日 | 2026年6月29日 |
| 譲渡先 | パソナグループ |
| 契約相手 | AND(A New Dawn)B.V. |
| 移設予定地 | 夢舞台サスティナブル・パーク敷地、兵庫県淡路市夢舞台 |
| 建物規模 | 鉄骨造一部システムトラス造、2階建て、延べ約1023㎡ |
| 建設時の施工 | 淺沼組 |
| 移設施工 | 報道によると淺沼組が担当予定 |
| 着工予定 | 報道によると3年以内 |
| 移設後の用途 | シンボリックオフィス、情報発信、国際交流、イベント、地域活性化拠点など |
| 特徴 | 解体・再利用を前提とした循環型建築 |
出典
・パソナグループ公式発表・日刊建設工業新聞
・サンテレビ
・MBS/TBS NEWS DIG
・淺沼組ニュースリリース「大阪・関西万博 オランダパビリオン 移築に関する基本合意書を締結」(2025年5月20日)
・共同通信大阪支社、日経関西、神戸新聞などのX投稿
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