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JR西日本が「奈良ホテル」の全株式を取得し100%子会社化、国内外へのPRを強化


出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Nara_Hotel

JR西日本は2018年08月31日のニュースリリースで、同日付で近鉄グループホールディングスが保有する全株式(17,000株)を取得し株式会社奈良ホテルを完全子会社化したと発表しました。JR西日本は奈良ホテルを完全子会社とすることで、意思決定の迅速化を図り、奈良ホテルのブランド価値のさらなる向上、歴史的文化的価値の高いホテルの取得を通じ、奈良における同社と地域との関係性を一層強化しながら、地域価値、線区価値向上による交流人口の拡大を目指すとしています。

今後は、引き続き近鉄グループホールディングスと協力しながら、地域と一体となった誘客などに取り組むこととし、ホテルグランヴィアをはじめとする「JR西日本ホテルズ」のセールス力を最大限活用して、増加するインバウンド需要への対応や客室改装などのブラッシュアップ施策を推進するとの事です。

【出典元】
株式会社奈良ホテルの株式取得に関するお知らせ

 

 

奈良ホテルは「西の迎賓館」

奈良ホテルは、奈良市高畑町にある、1909年(明治42年)10月に営業開始したクラッシックホテルです。戦前は国営(鉄道院直営)の時代が長く、近畿において国賓・皇族が宿泊する迎賓館に準ずる施設としての役割をになっていました。このため「西の迎賓館」とも呼ばれていました。

建築にあたっては鉄道院によって鹿鳴館の建設費のおよそ2倍に当たる35万円という巨費が投じられ、東京駅駅舎を手がけた辰野金吾氏と片岡安氏が設計、近畿の建築界において指導的立場にあった河合浩蔵氏が工事監理をそれぞれ担当し、当時の日本を代表する建築家たちにより建設が進められました。

宿泊した著名人も凄いです。皇室関係者多数、アインシュタイン、リンドバーグ 、ヘレン・ケラー、マーガレット王女、鄧小平、オードリー・ヘプバーン、ダライ・ラマ14世、東条英機、司馬遼太郎などなど・・・。まさに西の迎賓館と呼ぶにふさわしい方々に利用されてきました。

 

出典:http://www.narahotel.co.jp/

 

 

 

完全子会社化の狙いはインバウンド需要の取り込み強化

奈良ホテルは昨年、日光金谷ホテル(栃木県日光市)や富士屋ホテル(神奈川県箱根町)など、戦前に創業した9の名門ホテルで「日本クラシックホテルの会」を設立し、共同でPRに力を入れています。しかし、宿泊客は日本人客が大半を占める状況で、インバウンド需要への乗り遅れが課題になっていました。また奈良市内には、JWマリオットホテルや、奈良公園内の最高級インターナショナルホテル計画、郊外ですが星野リゾートの進出など競争が激化しつつあります。

奈良ホテルを完全子会社化するJR西日本は、人口減少に伴う鉄道利用者の減少を見越して観光事業を重視しており、グループのホテルの客室数を今年3月末の7249室から2022年度末に約1万1千室に増やす計画を打ち出しています。奈良ホテルの経営を一手に握ることで、JRグループを代表する高級ホテルとしての位置付けを明確化、国内外にPRする事で、奈良への旅行、宿泊客を増やしていく考えです。今回の完全子会社化は奈良ホテルの将来環境と、JR西日本のブランディング、集客施策がマッチした為に実現したと言えます。

1 Comment

アリー my dear

100年を超える伝統と格式あるこの「奈良ホテル」。私などは全く縁がない空間・別世界ですが、近くを通るたびに迎賓館の名に恥じないつくづく立派な建物だと、惚れ惚れとしてしまいます(^。^)
これからも時代の変化にあった進歩を続けてほしいですね。

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