『(仮称)コスモスクエア駅前プロジェクト』IR開業の半年前に完成する理由、「都心と夢洲を結ぶ結節点」として再定義する計画


(仮称)コスモスクエア駅前プロジェクトは、大阪市住之江区南港北一丁目に位置する、大阪メトロ中央線・南港ポートタウン線「コスモスクエア」駅前で計画されている複合開発です。共同住宅、ホテル、店舗で構成される点が特徴となっています。

新ビルは、鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)、地上18階建てで、高さは59.82m。敷地面積は3,430.05㎡、建築面積は2,197.90㎡、延床面積は31,776.08㎡、容積対象面積は25,789.93㎡と。建築主はエスコンおよびアーク不動産で、設計はIAO竹田設計が担当。施工者は未定。着工は2026年8月上旬、竣工は2030年3月下旬を予定しています。

計画概要



計画名称:(仮称)コスモスクエア駅前プロジェクト
所在地:大阪市住之江区南港北一丁目43-4番、43-5番(住居表示:大阪市住之江区南港北一丁目 以下未定)
交通:大阪メトロ中央線・南港ポートタウン線「コスモスクエア」駅
階数:地上18階
高さ:59.82m
構造:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)
主用途:共同住宅、ホテル、店舗
総戸数:―
敷地面積:3,430.05㎡
建築面積:2,197.90㎡
延床面積:31,776.08㎡
容積対象面積:25,789.93㎡
建築主:エスコン、アーク不動産
設計者:IAO竹田設計
施工者:未定
着工:2026年08月上旬(予定)
竣工:2030年03月下旬(予定)

立面図・配置図


建築計画のお知らせに掲載されていた立面図です。


同じく配置図です。

2026年1月の様子


駅直結という「立地の強さ」

計画地はコスモスクエア駅に直結する好立地にあり、大阪メトロ中央線を利用すれば、大阪都心方面や夢洲方面へのアクセスも良好です。夢洲では大阪・関西万博に続き、統合型リゾート(IR)の整備が進められており、同駅は今後、湾岸エリアと都心を結ぶ結節点としての役割を強めていくことが想定されます。

 

開業時期が示す「時間軸の読み」


本プロジェクトの竣工は2030年3月下旬を予定しています。これは、同年秋頃の開業を目標としている MGM大阪(大阪IR) の直前にあたります。

この時間軸は偶然とは考えにくく、万博後の一時的な需要の落ち着きを経たうえで、IR開業による中長期的な需要拡大を取り込むことを想定したスケジュールと見るのが自然です。ただし、IRは巨大プロジェクトであるがゆえに、社会情勢や制度面によるスケジュール変動リスクも内包しています。その不確実性を前提にした計画である点が、この開発の重要なポイントです。


なぜ「住宅+ホテル+店舗」なのか


当初、コスモスクエア駅前では大規模なホテル主体の構想が取り沙汰されていました。しかし最終的に採用されたのは、共同住宅・ホテル・店舗を組み合わせた複合型の計画です。これは、需要の変動に耐えるための合理的な判断と考えられます。


住宅は分譲・賃貸いずれの場合でも比較的安定した需要が見込め、事業の下支えとなります。一方でホテルは、万博やIRといったイベント性・インバウンド需要の高まりに応じて収益が上振れする可能性を持っています。店舗は駅前立地を生かし、日常的な利便性と回遊性を補完する役割を担います。つまり本計画は、平時の安定性と、イベント時の収益拡大の両立を狙った「需要変動に強い構成」と言えます。


なぜエスコンとアーク不動産なのか


このプロジェクトの建築主が、エスコンアーク不動産 である点も重要です。エスコンは、地方中核都市や駅前立地など、今後の構造変化によって価値が顕在化するエリアに先行して投資することを得意とするデベロッパーです。夢洲IRという将来の都市構造変化を見据えたうえで、評価が固まりきっていない段階のコスモスクエア駅前に張るという判断は、同社の戦略と整合的です。

一方、アーク不動産は大阪エリアに根差した不動産事業者であり、地場の調整力や行政・権利関係への対応力を担う存在と考えられます。全国展開型のデベロッパーと、地場の実務を熟知した不動産会社が組むことで、リスクを分散しつつ柔軟な事業運営が可能になります。

 

万博後・IR前夜の「受け皿」をつくる開発


総合すると、(仮称)コスモスクエア駅前プロジェクトは、万博後の一過性の需要に依存するものではなく、IR開業を見据えた中長期的な都市構造の変化を取り込むことを主眼に置いた開発と位置付けられます。


「都心と夢洲を結ぶ結節点」として再定義

住宅によって平時の安定を確保しつつ、IR開業時にはホテル機能が即座に需要を受け止める。その“半歩手前”で完成するスケジュールこそが、この計画の戦略性を物語っています。コスモスクエアという未完成な駅前空間を、「都心と夢洲を結ぶ結節点」として再定義しようとする試み。本プロジェクトは、その試金石となる存在と言えるでしょう。

 

 

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