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西日本最大の展示場『インテックス大阪』が大規模な改修に向けた検討を開始、大阪IRとの役割分担を含め適正な展示面積を検討



西日本最大の国際見本市会場であるインテックス大阪が、大規模な改修に向けた検討を開始しました。開業から40年が経過し、施設の老朽化や機能の陳腐化が進む中、全国各地で新たな展示施設の整備が進み、大阪のMICE(Meeting, Incentive, Convention, Exhibition)競争力の低下が懸念されています。そこで、大阪市はインテックス大阪の改修方針を検討するための調査・分析を行い、最適な事業方法を検討することを決定しました。

インテックス大阪の現状と課題



インテックス大阪は1985年に開業し、関西圏を代表する見本市会場として多くの展示会やイベントを開催してきました。しかし、国内の他の大規模展示施設と比較すると最も古く、建物や設備の老朽化が深刻な問題となっています。また、他都市では新たな展示館の建設が進んでおり、大阪の展示会場としての競争力が低下している状況です。

夢洲のIR-MICE計画とインテックス大阪の役割



インテックス大阪が立地する咲洲に隣接する夢洲では、大阪IR(統合型リゾート)のMICE施設が計画されています。この計画では、2030年に2万㎡の展示施設を整備し、その後2045年に6万㎡、2058年には10万㎡へと段階的に拡張する予定です。この拡張計画を踏まえ、インテックス大阪が今後どのような機能を担うべきかを明確にする必要があります。

改修方針検討のポイント



今回の調査では、以下の7つの視点からインテックス大阪の改修方針が検討されます。

1:現状の課題と主催者ニーズの整理
過去の調査結果を基に、展示施設の現状や主催者のニーズを整理し、追加のヒアリング調査も実施。

2:府内展示会の開催件数予測
2050年までの大阪府内における展示会の開催件数を、BtoB、BtoBC、BtoCの各カテゴリーに分けて算出。

3:IR-MICEと公的展示施設の役割の違い分析
アメリカやシンガポールの事例を参考に、IR-MICE施設と公的展示施設で開催される展示会の特性を分析。

4:IR-MICE開業後の催事開催動向と収支予測
IR-MICEが計画通りに拡張された場合のインテックス大阪の催事開催件数と収支を分析。

5:インテックス大阪の必要規模の検討
過去の調査結果と(2)~(4)の分析を基に、今後のインテックス大阪の適正な展示面積を検討。

6:改修方法の比較検討
施設機能向上のために、4・5号館の改修方法を複数提示し、建替えの選択肢も含めて比較検討。

7:最適な事業方法の検討
指定管理者制度やPFI(民間資金活用)など、現在の運営手法にとらわれず、最適な事業スキームを複数提示。

 

プロポーザルの詳細と今後のスケジュール



市は、2月26日に「国際見本市会場(インテックス大阪)の改修方針等の検討業務」の公募型プロポーザルを公告しました。参加申請は3月21日まで受け付け、4月下旬に選定結果を通知する予定です。参加資格として、MICE施設整備の基本構想や調査業務の実績を有することが求められます。

また、企画提案書は4月4日まで受け付け、4月23日にプレゼンテーション審査が実施される予定です。契約期間は12月1日まで、契約上限額は1,650万円(税込み)となっています。

今回の調査により、インテックス大阪の改修に向けた具体的な方針が策定され、大阪のMICE産業の競争力強化に向けた新たな一歩が踏み出されることになります。IR-MICEとの共存を視野に入れながら、より魅力的な展示施設へと生まれ変わるインテックス大阪の未来に注目です。

【出典元】
→国際見本市会場(インテックス大阪)の改修方針等の検討業務委託
https://www.city.osaka.lg.jp/templates/proposal_hattyuuannkenn/keizaisenryaku/0000644998.html

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