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【大阪関西万博】世界最大の木造建築『グランドリング(大屋根リング)』がギネス世界記録認定!日本の伝統と魅力を全世界に発信するシンボル



大阪・関西万博のシンボルとなる「大屋根リング」が、2025年3月に「世界最大の木造建築物」としてギネス世界記録に認定されました!会場中央を囲むこの巨大な円形構造物は、国内外の木材を使用し、日本の伝統技術と最新の建築工法を融合させた革新的な建築物です。

記録認定と国際的な評価


出展:2025年日本国際博覧会協会

ギネス世界記録の認定に加え、建築専門誌「Azure Magazine」は、2025年に世界で最も期待される建築プロジェクトの一つとして「グランドリング(大屋根リング)」を選出しました。

グランドリングは、建築家の藤本壮介氏が設計し、日本の伝統的な「貫工法」を用いた設計が特徴です。最小限の金具で梁を垂直の板に打ち抜く技術を活かし、神社や寺院に見られる木造建築技法を取り入れています。日本産のスギ、ヒノキ、集成材で構築されたこの建築物は、直径675m、周囲2kmに及ぶ閉ループ型の巨大構造で、最も高い部分では20mに達します。

記録認定セレモニーと関係者の声


出展:2025年日本国際博覧会協会

認定セレモニーは万博会場がある大阪市此花区夢洲で開催され、日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長や会場デザインプロデューサーの藤本壮介氏が出席しました。石毛氏は「世界最大の木造建築として多くの来場者に体感してほしい」と述べ、藤本氏は「日本の伝統技術と現代技術を融合させた建築を世界に誇れる」と語りました。

設計・施工の特徴



大屋根リングは、2023年6月に着工し、3つの工区に分けて建設されました。西工区は竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木JV、北東工区は大林組・大鉄工業・TSUCHIYAJV、南東工区は清水建設・東急建設・村本建設・青木あすなろ建設JVが担当しました。大林組JVは四国産のヒノキや福島産のスギを活用し、BIM(建築情報モデリング)を用いた施工管理や、地上でのユニット組立を行う独自工法を採用しました。

震災復興と万博のつながり


出展:ウッドコア

東日本大震災から13年が経過する中、福島県浪江町では、復興の象徴として万博の大屋根リングに使用される集成材の製造が進められました。木材製造のウッドコア(浪江町)が受注し、福島県産のスギを使用した梁材約3,500㎥を供給しました。

環境への配慮と閉幕後の活用


出展:2025年日本国際博覧会協会

環境負荷を軽減するため、持続可能な森林管理のもとで調達された木材を使用し、CO2排出量を抑える工夫が施されました。万博閉幕後は、大屋根リングの一部を仮設住宅や駅の建材としてリユースする計画があり、約6,000㎥の木材が再利用される見込みです。また、一部をモニュメントとして残す案も検討されています。

大屋根リングの魅力


出展:2025年日本国際博覧会協会

この巨大な木造建築は、単なるシェルターではなく、万博の理念「多様でありながら、ひとつ」を象徴する場でもあります。訪れた人々はスカイウォークを歩きながら、万博会場全体の風景を楽しみ、夕暮れ時には瀬戸内海や神戸・淡路島の景色を一望できます。藤本氏は「これからの時代、壊しては建てるのではなく、持続可能な建築が求められる」と述べ、大屋根リングの存続に期待を寄せました。




出典元

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