イスラエル最大手の防衛関連企業であるIsrael Aerospace Industries(IAI)社は、米国カリフォルニア州を拠点とするskyTran社と提携し、今年中に試験運用としてテルアヴィヴの自社敷地内で卵型のリニアモーターカーを時速約70kmで走らせる計画を進めています。skyTran社によると、3カ月後に建設を開始し、年内に完成させる予定との事です。
skyTranは、高架軌道の下を、繭の形をした2人乗りリニアモーターカーが走る個人用高速輸送(personal rapid transit:PRT)システムです。実用試験が成功すれば、この新技術をイスラエル国内の都市交通手段として建設するほか、世界で外販していくことを計画しています。試験用の軌道は全長約19kmの環状線で、最高時速は70kmとなる見込みですが、将来的にシステムを拡張すれば最高時速240kmで1軌道につき1時間あたり最大12,000人の乗客を輸送できるそうです。
小型で路線が固定されたskyTranは、自動車と路面電車の中間に位置づけられるシステムです。SKYTRAMは自動化されており、乗客は電話でリニアモーターカーを呼んで特定の場所で乗り込み、目的地まで運ぶ仕組みです。「パッシヴ式」磁気浮上システムを採用している為、車両を持ち上げて移動させ続けるのに電力は必要なく軌道の維持にあまり手が掛からないそうです。
イスラエルで実証実験が始まるskyTran。この手のスカイポッド型輸送システムは以前から構想はありましたが、中々実現する事がありませんでした。しかし近年の技術革新に加えスマートフォンの普及などにより、ポッドの運行システムに個人が直接アクセス出来る環境が整った事で、この手のポッド型輸送システムがいよいよ現実のモノになってきました。このskyTranの実証実験が良好であれば、世界の各都市にポッド型輸送システムが登場するかもしれませんね。
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高層ビル間を並行に繋いでくれたら便利かも