KUMU金沢は、金沢市中心部のオフィス街がある百万石通り沿いにあるホテルで、築44年のオフィスビルをリノベーションして誕生しました。オフィスビルをコンバージョンして和のテイストを醸し出すデザイン性の高いホテルに仕上げたリノベーション案件は旅行者からも注目を集めています。
古参オフィスビルをホテルにコンバージョン
このホテルはリノベーションホテル〈HATCHi金沢〉や〈LYURO東京清澄〉をトータルプロデュースした、リビタが手がけています。設計デザインを関祐介氏が担当しました。築44年の歴史が刻まれた内装解体後のコンクリートの表情を積極的に生かしたデザインに、職人の手仕事を感じさせるディテールを取り入れ、「不完全さ、簡素さ」といった茶室の美学を感じさせる趣のある空間が演出されました。
ネーミングのKUMUは「金沢の伝統を“汲む“場所」
禅や茶の湯といった武家文化が色濃く残る金沢に誕生した〈KUMU金沢〉のコンセプトは、地元で活躍する気鋭の地域プレイヤーが集い、金沢の伝統文化を未来につなぐための文化サロン。まちに開かれたシェアスペースでは、工芸作家や茶人、僧侶、アーティスト等とともに、金沢の伝統文化にちなんだ多様なコンテンツを、現代的な目線で展開しています。
金沢の伝統文化を汲み取ったアート・ 工芸作品を多数展示
作品は、アート・工芸を扱う文化事業会社ノエチカ・高山健太郎氏監修のもと、金沢の伝統文化を汲み取ったアート・ 工芸作品を選定・制作しキュレーションされました。館内には金沢ゆかりのアーティストが手がける作品が、計13点設置されました。エレベーターホールやティーテーブルなどの共用部、スイートルームなど様々な場所に置かれたアート作品は各地から訪れるゲストがアートを通じて、金沢の奥深さと出会って欲しいという願いが込められています。
トータルプロデュース | 株式会社リビタ |
統括設計 | 株式会社エス・ティ プランニング |
インテリアデザイン | YUSUKE SEKI |
グラフィックデザイン | 田中義久 |
アート・工芸作品制作 | 華雪/ 木谷洋/ 高本敦基/Nerhol/ 橋本雅也/ 湯川洋康・中安恵一 |
アート・工芸監修 | 高山健太郎(株式会社ノエチカ) |
飲食監修 | おまめ舎(HUM&Go#) |
茶道具選定・制作 | 竹俣勇壱 |
器の選定 | エニグム |
ユニフォームデザイン・制作 | 安達大悟 |
備品選定(3,5F TEA TABLE) | Cazahana |
植栽 | BOWS & SCAPES |
スチール・ムービー撮影 | TOTEM |
施工 | 石黒建設株式会社 |
FF&E 設計監理 | セブンスコード株式会社、株式会社エッグ |
KUMU金沢概要
住所:石川県金沢市上堤町 2-40アクセス:JR 金沢駅から徒歩 19 分、JR 金沢駅からタクシーで8 分、
北鉄バス/JRバス「南町・尾山神社」徒歩 1 分
https://www.thesharehotels.com/kumu/
フォトギャラリー
百万石通りに面したエントランス付近の様子。
アイランド型のチェックインカウンター
KUMU金沢の印象を決定づける天井の木組み。パーテーションウォールを取り付けるレールを兼ねている
木をふんだんに使った空間。
耐震ブレースが良いアクセントになっている
巨大な木製のテーブル。大判ポスターや図面を広げて打ち合わせが出来る。ワークショップにも利用可能。
レンタルサイクルの自転車もお洒落。
オフィスビル時代の記憶をとどめる壁と床
エレベーターホール付近の様子。
次回、客室編に続きます!