大阪市初のPark-PFI事業「なノにわ」開業へ　歴史と賑わいが融合する新施設【2025年3月28日オープン】

2025年3月12日

スポンサードリンクW7

大阪市中央区の「難波宮跡公園（北部ブロック）」に、公園と一体となった商業施設「なノにわ」が2025年3月28日（金）に開業します。大阪市初のPark-PFI事業として進められてきたこのプロジェクトでは、歴史的な遺構の整備とともに、地域の賑わいを創出する新たな施設が誕生します。

開発事業者について

本事業は、「難波宮跡公園『みんなのにわ』プロジェクト」として、NTT都市開発株式会社を代表とするグループが推進しています。構成員には、NTTアーバンバリューサポート株式会社、株式会社NTTファシリティーズが参画し、都市公園の整備・管理運営を担います。さらに、設計・施工は株式会社竹中工務店が担当し、持続可能で魅力的な都市公園の実現を目指しています。

計画地の経緯

計画地は、かつてNHK大阪放送会館があった場所です。NHK大阪放送局は2001年11月に新放送会館へ移転し、翌2002年に旧会館が取り壊されました。その後、長年にわたり未活用の状態が続いていましたが、歴史的価値の高い難波宮跡を活かしながら、公園と商業施設を融合させた整備が進められることとなりました。

難波宮跡は、日本の飛鳥時代から奈良時代にかけて存在した宮殿跡であり、国指定史跡「難波宮跡附法円坂遺跡」として保存されてきました。しかし、大規模な整備は行われず、市民の憩いの場としての活用が進んでいませんでした。そこで、大阪市は2020年代に入り、歴史と都市機能を融合させた公園整備を計画し、Park-PFI事業を導入しました。2024年3月から本格的な整備が開始されています。

商業施設「なノにわ」について

本事業は、コンセプト「みんなのにわなにわのみや」に基づき整備され、その一翼を担う商業施設「なノにわ」は、都心にありながら豊かな自然を感じられる公園一体型の商業施設です。飲食店舗や食物販店舗など、個性豊かな13店舗が出店し、公園と連続した開放的な店舗やテラス席では、遺構や芝生広場を眺めながらフードやドリンクを楽しめます。また、公園内ではテイクアウトメニューを利用することもできます。

整備の目的と期待される効果

本事業の目的は、歴史的価値の高い難波宮跡を多くの人に知ってもらうこと、そして都市公園としての機能を高めることです。AR技術を活用した体験型展示を導入し、訪れる人々が難波宮跡の歴史を身近に感じられるようにするほか、芝生広場やベンチ、快適な歩道を整備することで、市民が日常的に利用しやすい憩いの場を提供します。

また、大阪城や森ノ宮エリアと連携し、観光客の回遊を促進することも狙いの一つです。商業施設「なノにわ」に飲食店を誘致することで、観光客の滞在時間を延ばし、地域経済の活性化にも寄与します。

さらに、Park-PFI事業の仕組みを活用し、民間企業が商業施設を運営することで、公園の維持管理にかかる公費負担を軽減し、長期的に安定した運営を実現します。

「なノにわ」出店店舗一覧

No.	店舗名	業態	企業名
A-1	OSA COFFEE Parks	コーヒー・スイーツ	３レター株式会社
A-2	Sunny Side	ベーカリーカフェ	株式会社サニーサイド
B-1	※710 GARDEN	納豆料理	TENTOMUSHI株式会社
B-2	RAINDROP	ワインレストラン	株式会社パピーユ
B-3	THE PORT -on the Green-	多国籍料理	アナザーテーブル合同会社
B-4	Beer & Play Station ちるちる	クラフトビール	ブリューパブスタンダード株式会社
C-1	Craft Burger co.	ハンバーガー専門店	クラフトバーガー合同会社
C-2	MICASADECO THE PARK	パンケーキカフェ	株式会社インデペンデント
C-3	浪華焼肉さぶろう	焼肉	MTF株式会社
C-4	PARFAIT de MERRILY	カフェ	合同会社メリリー
C-5	SULK GREEN CAFE	グリーン＆カフェ	株式会社Iroteque
D-1	大起水産回転寿司	回転寿司	大起水産株式会社
D-2	DAIBAN COFFEE	カフェ＆フード	株式会社DAIBAN COFFEE