関西エアポート株式会社は、2025年7月29日付けのニュースリリースで、関西国際空港第2ターミナル(T2)の国内線エリアをリノベーションすると発表しました!工事は2025年8月に着工し、2026年春頃の供用開始を目指します。主にLCC(格安航空会社)が使用する同エリアについて、今後の航空需要の回復・拡大に備えた機能強化を図ります。
改修の対象となる第2ターミナルは、2012年10月に開業した日本初の本格的なLCC専用ターミナルです。T2国内線ターミナルは、Peach Aviationの国内線を中心に運航されています。設計当初からシンプルな構造と効率重視の動線設計が特徴でしたが、LCCの利用者増加にともない、処理能力や利便性のさらなる向上が求められてきました。
今回のリノベーションでは、次のような施策が実施されます。
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自動手荷物預け機(セルフバゲージドロップ)の導入(10台)
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スマートレーン(20m級×3レーン)の新設により保安検査の処理能力を向上
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搭乗待合エリアの約20%拡張および商業区画のリニューアル
これにより、チェックインから搭乗までの一連の動線が効率化され、ピーク時の混雑緩和やサービス水準の向上が期待されます。自動化設備やスマートレーンの導入は、訪日客や国内旅行者が求める“待たされない空港体験”への対応とも言えます。
第2ターミナル全体の延べ床面積は約63,000㎡で、スポット数は20、年間の処理能力は約800万人規模となっています。今回の国内線エリア改修は、既存のインフラを活かしつつ、将来的な増便や混雑対策に備える戦略的な動きです。関西国際空港では、第1ターミナルにおいても国際線の利用拡大を視野に大規模な改修工事が進行中です。商業エリアや入国審査場の拡張、保安検査場の再整備などが順次進められており、空港全体としての受け入れ体制の強化が進められています。
関西エアポートグループは、関係機関と連携しながら、関西地域のゲートウェイとしての役割を果たすべく、空港の利便性と機能性の両面からの底上げを継続していくとしています。