大阪駅前1号線整備事業および大阪駅前地下道改良事業は、大阪駅南側の都市計画道路大阪駅前1号線の再整備と、その地下に伸びる東西地下道の拡幅改良工事です。阪神電鉄は現在、グループ会社である阪急電鉄とともに、阪神百貨店梅田本店が入居する大阪神ビルディングと、それに隣接する新阪急ビルを一体化して建て替える「梅田1丁目1番地計画ビル(仮称)」の建設を進めていますが、大阪市営地下鉄の梅田駅と西梅田駅を結ぶ東西地下道(都市計画道路大阪駅前1号線、延長約220m)を現在の幅約8mから約15mに広げる拡幅整備も合わせておこなわれています。
【過去記事】
→大阪駅前1号線整備事業および大阪駅前地下道改良事業の状況 15.11
大阪駅前地下道の整備範囲はこちらです。かつて、全国の土産物店が並び「アリバイ通り」の異名があった東西通路が現在の約2倍に拡幅される他、御堂筋線梅田駅や阪神梅田駅、阪急百貨店などが隣接する、梅田の地下の「ヘソ」とも言える東広場付近も全面的に改修される事になります。
【出典元】
→梅田駅の改良工事を実施(3月3日着手)します ~お客さまに、より快適で、安心してご利用いただけるよう、 ホームの拡幅、可動式ホーム柵の整備、バリアフリー化を行います~
今回の地下通路の拡幅工事は、阪神電車の梅田駅改良工事と密接な関係があります。上の図は阪神電車のニュースリリースからの引用ですが、現在の地下道を拡幅するのではなく、北側に新しい地下道を建設し通路を移設すると言った方が解りやすいと思います。現在の地下道の部分は阪神百貨店のデパ地下売場がそのまま拡大されるのではなでしょうか?
現地の様子です。単なる地下道の拡幅工事ではなく、阪神電車の梅田駅の駅改良とセットになった大規模な工事が行われています。
一番東側の工区の様子です。既にメトロデッキ( 覆工板)で覆われている為、地下構造物の構築が始まっていると思われます。
真ん中ぐらいの工区の様子です。ここではBG掘削機(ドイツバウアー社製の自走式掘削機)が活躍していました。BG掘削機は、高トルクのロータリーヘッドと押し込み力の大きな削孔装置を備えた油圧式万能型大口径掘削機を用いた工法です。ケーシング回転による切削力が強く、ケリーバーの先端に各種アタッチメント(ツールス)を用途に応じて組み合わせる事により、硬質地盤・岩盤削孔及び既存杭や地中障害物の撤去等ができる効率よい掘削ができます。
一番西側の工区の様子です。
撮影ポイントを変えて、梅田歩道橋から見た様子です。
サウスゲートビルディングから見た様子です。目の前でBG掘削機が稼働しており驚きました。
ギュインギュインギュインギュイン〜〜〜!と高速回転しながら地下構造物を破壊しています。
しばらくすると地中で回転していたハンマーグラブが引きぬかれました。
グルリと回転して、破砕・切削した地中少障害物を吐き出します。
目の前で稼働するBG掘削機の迫力に圧倒されました。建設工事の現場には色々な段階がありますが、よくよく見るとそれぞれの工法がとても効率的に行われている事が解る様になってきました。施工する順序や、作業動線など本当によく考えられています。
最後はさらに撮影ポイントを変えて、梅田阪急ビルから見た、大阪駅南側全体の様子です。