東大阪市は、BTO(建設・移管・運営)方式のPFI事業として進める「東大阪市(仮称)こどもセンター・図書館複合施設整備事業」について、一般競争入札(総合評価方式)の結果、大林ファシリティーズを代表企業とするグループを落札者に決定しました。落札価格は87億8,302万4,901円(税抜)で、予定価格の90億6,000万円を下回りました。
本事業は、児童相談所や子育て支援機能を担う「こどもセンター」と、新四条図書館を一体的に整備するもので、子どもや保護者が日常的に利用しやすい公共施設を目指しています。
落札者と事業体制

落札したのは、大林ファシリティーズを代表企業とする企業グループです。構成企業として三井住友建設が参画し、協力企業には安井建築設計事務所、百五総合研究所、伊藤伊大阪が名を連ねています。設計から建設、完成後の維持管理・運営までを一体的に担う体制とすることで、長期的な施設品質の確保を図ります。
整備場所と施設の位置付け

建設地は、東大阪市東部地域仮設庁舎敷地(南四条町1)で、敷地面積は3,706㎡です。仮設庁舎として使われてきた土地を、子育て支援と学びの拠点へ転換することで、地域の公共機能を再編・強化する狙いがあります。
建物概要と機能構成

建物は、S造一部SRC造、地上5階建て(塔屋1階)で、延床面積は約8,386㎡です。機能別の主な内訳は以下の通りです。
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図書館ゾーン:約1,227㎡
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こどもセンターゾーン:約5,713㎡
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全体共用ゾーンなど:約723㎡
こどもセンターゾーンには、相談支援エリア、職員エリア、子どもや保護者が過ごせる居場所・ふれあいエリアなどが配置されます。
フロア構成の考え方

施設は、利用者の心理的な負担を軽減し、自然に支援につながる動線を意識した構成としています。
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1階:つながりエリア、自由来館スペース
誰でも目的を問わず立ち寄れる開放的な空間とし、日常的な利用を促します。 -
2階:図書館・子どもエリア
読書や学習、居場所機能を集約し、滞在しやすい環境を整えます。 -
3階:相談機能、待合キッズスペース
相談や支援が必要な利用者が、落ち着いて過ごせるよう配慮した空間としています。
このように、下階ほど開放的に、上階ほど機能性とプライバシーを重視する構成とすることで、日常利用と専門的支援を無理なく両立させています。
PFI方式を採用する理由

本事業では、PFI手法を用いることで、民間事業者の設計力や施工力に加え、維持管理・運営のノウハウを長期にわたって活用します。
児童相談や子育て支援、図書館といった施設は、建物の性能だけでなく、日々の運営品質や安全管理、利用者対応が重要となります。市は、これらを安定的に確保するため、BTO方式によるPFIを選択しました。
スケジュール

設計・建設期間は2029年9月末までを予定しています。2030年4月に供用を開始し、その後2045年3月末までの約15年間、落札グループが維持管理・運営を行います。
事業の狙いと今後

東大阪市は、子どもや家庭を取り巻く課題が多様化・複雑化する中で、相談支援と日常利用の機能を一体化した拠点の整備を進めています。図書館とこどもセンターを複合化することで、支援が必要な人だけでなく、幅広い市民が利用しやすい施設とし、早期の相談や見守りにつながる環境づくりを目指します。本施設は、子育て支援と学びを支える新たな公共拠点として、2030年の開業に向けて具体化が進められます。
出典・参考資料
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東大阪市「(仮称)こどもセンター・図書館複合施設整備事業」総合評価結果概要
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建設工業新聞
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東大阪市 発表資料


