三休橋筋のガス灯と電線埋設 13.10

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三休橋筋は、御堂筋と堺筋の中間位に位置している南北に伸びる筋で、沿道に日本基督教団浪花教会や綿業会館といったレトロ建築が点在するちょっとお洒落な通りです。この三休橋筋は大阪では珍しく電柱電線の埋設及び道路の美装化工事が行われています。



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【過去記事】
三休橋筋のガス灯と電線埋設 11.04
→三休橋筋のガス灯と電線埋設 10.10
→三休橋筋電柱埋設工事 10.03
 
→三休橋筋のガス灯と電線埋設
■追跡取材リスト









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ガス灯設置及び電線埋設工事は南側から徐々に北上して施工され、栴檀木橋付近を目指して北上してきました。ガス灯と変電BOXの設置が終わってから相当時間が経ちましたが、今回現地を取材していると、ようやく電柱電線が取り払われ、工事が完成していました!!








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おおっ!やっぱり電柱電線がなくなるだけでメチャクチャ印象が変わります。めっちゃ綺麗になりました!











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三休橋筋に点在する近代建築も電柱電線が無くなった事で、より一層映える様になりました。写真の建築物は1930年竣工の日本基督教団浪花教会です。











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正面から見るとこんな感じです。めっちゃいい感じです!これがこのビル本来の姿なんですね。










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隣にある旧大阪教育生命保険ビルもこの通り!赤レンガと花崗岩などで構成される赤と白のコントラストがより一層美しく感じました。電柱電線が地中化されれた事でレトロビル群の魅力がさらに高まりました。









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ようやく電柱電線の埋設が完了した三休橋筋。電柱電線がなくなった事で、この筋に点在する近代建築が一層魅力的に見える様になりました。


大阪都心部の電柱電線の地中化については、あくまで個人的な印象ですが、2000年代前半までは国内他都市に比べても見劣りしないペースで進んでいた気がします。しかし2000年半ば頃から急速に地中化工事が鈍化し、現在では相当遅れを取ってしまっていると思います。大阪とは比べ物にならない小さな財政規模の自治体でも、都市ブランド向上を目指して精力的に地中化を進めており、特に主要駅周辺と観光地周辺を面的に修景しています。高速道路のインターから都心に向かう幹線道路の地中化にも積極的です。観光客や出張客が目にする箇所を修景し、都市全体のイメージアップにつなげようという取り組みを多くの都市が行っています。


対して大阪市では、特に梅田、心斎橋、難波、天王寺、京橋など多くの人々が行き交う場所の修景が全く進んでおらず、個人的に非常に危機感を持っています。梅田付近では、HEPとESTの間の通り、阪急前から太融寺方面に向かう通り、ミナミならばオタロードや堀江のオレンジロード、グローバルSPAの旗艦店がひしめく心斎橋の鰻谷通りなどはとっくの昔に修景が終わっていなければならない場所だと思います。

オタロードやオレンジロードなどは民間が頑張って魅力的なコンテンツを集積させているにもかかわらず、自治体がそれの大切さ、希少さに気づかずブランド化しない事も信じられません。ほとんどの地方都市が逆立ちしても手に入らず、喉から手が出るほどほしいカルチャー・コンテンツを大阪は全く生かせずに放置しているのです。

ここからは冗談交じりに聞いて欲しいのですが、コテコテのステレオタイプのイメージを増幅発信している新世界界隈を、超絶完璧に電柱電線を埋設し修景を行ってられば良いのに!と僕は密かに思っています。まあ、戎橋界隈が戎橋の架け替えと、とんぼりリバーウォークの整備が終わり修景が進んだ途端に全国発信される回数が激減した様に、修景が進んだ新世界も「大阪らしくない」という事になり、十三や鶴橋、京橋の歓楽街あたりが「これぞザ・大阪!」と言われる様になるかもしませんね・・・。


なんだか話が飛びまくりましたが、とりあえず三休橋の電柱電線の埋設工事が完成してよかったです。引き続き、主要な観光地周辺と、再開発が行われたブロックの隣接箇所などを集中的に地中化を進めて欲しいと思いました。