京とれいんは、阪急京都線で土日祝を中心に運転されている、和をイメージしたモダンなデザインの観光特急です。種車は、かつて特急専用車として活躍していた6300系。同車は後継の9300系の投入により一線を退きましたが、6354編成が「和」をテーマに「京とれいん」としてリニューアルされました。

京とれいん は6両編成で、1・2号車、3・4号車、5・6号車の2両毎に内装が異なっています。

フロントマスクの様子です。「京とれいん」のロゴマークとヘッドマークが特別感を演出しています。

サイドビューです。こちらにも「京とれいん」のロゴが。

また側面には扇型のアクセント・ラッピングが大胆にあしらわれています。

こちらは銀色ですね。

それでは、京とれいん最大の売りである「3・4号車」京町家の様な趣きを感じるセミコンパートメント席を見てゆきましょう!

格子状のエントランスは、まるで京町家の玄関のような雰囲気です。仕切りの役目も果たしており、落ち着いた座席空間を演漆しています。

おおー!!!JR九州の車両デザインで有名な「水戸岡鋭治」氏を彷彿とさせる、和の演出が効いた空間に驚きです。これに追加料金不要で乗れるとは・・・。本当に凄いです。

二人がけBOXシートの様子です。このシートは固定でリクライニングや、方向転換がは出来ない固定シートの為、2人連れや3・4人のグループ客に最適な空間となっています。

畳の上座布団を敷いた様なシートです。背もたれの一部にも畳をあしらった箇所があります。

見た目はかなりハイクオリティですが・・・。座り心地はかなり悪いです(笑)。居酒屋の「掘りごたつ席」に座って壁に持たれている様な感じ・・・が近いかな?あくまで、プライベート感と非日常感を楽しむ車両と割り切った方が良いです。

2人掛けコンパートメント席の様子です。

ヘッドレスト、シートモケットのアップです。

天井の造作も気合が入っています。

5・6号車は「麻の葉」の様子です。シートのモケットは、グリーンを貴重にした「麻の葉」イメージの座席と竹模様のドアが和の趣きを演出しています。また、暖色系の温かみのあるライティングが心地よい空間を作り出しています。(写真では白っぽく写っていますが、実車は電球色でもっとウォームな色合いです)

進行方向反対側から見通した様子です。コンパートメント席に改造された3・4号車に比べると控えめなリニューアルとなっており、種車の趣きを感じる事が出来ます。非日常感はコンパートメント席に比べると少ないですが、座り心地はこちらの方が上で快適に移動出来ます。

この緑色もかなり「和」な雰囲気を醸し出していますね。さり気なく床面も土間床をイメージした、ダークブラウン色となっています。

先頭部分にあるロングシートの様子です。

1・2号車は「蘭の華ちらし」をイメージした座席となっています。中吊り広告の無いスマートな空間がその華やかさを引き立て、旅の高揚感を高めてくれます。

京とれいんは、土日祝のみ、梅田~河原町間を1日4往復の運行となっており、かなりレアな電車となっています。
※2018年1月3日現在
<梅田>
梅田 発09:52 → 河原町 着10:35
梅田 発11:32 → 河原町 着12:15
梅田 発13:32 → 河原町 着14:15
梅田 発15:32 → 河原町 着16:15
<河原町>
河原町 発10:41 → 梅田 着11:25
河原町 発12:41 → 梅田 着13:25
河原町 発14:41 → 梅田 着15:25
河原町 発16:41 → 梅田 着17:27

料金不要の観光特急「京とれいん」。特に3・4号車のセミ・コンパートメント席は必見の出来栄えです。ただ、現在阪急十三駅ではホームドアの設置工事が進められており、2ドア車の京とれいんへの対応が難しく、ホームドアの稼働とともに廃止されるのでは・・との推測が成り立ちます。2011年の登場から今年で7年目となる京とれいん、乗車するなら早いうちが良いかもしれませんね。
					

