関西国際空港と伊丹、神戸の3空港を運営する関西エアポートは2020年6月10日付けのニュースリリースで2019 年度 期末連結決算を発表しました。営業収益は 2,158 億円、営業利益524 億円、経常利益 412 億円、当期純利益 335 億円を計上しました。2020 年 2 月以降の新型コロナウィルス感 染拡大の影響により、前期と比較すると、営業収益は 2%の減少、営業利益は 8%の減少となりました。
一方、前期に多額の災害関連損失を計上していた事や、当期に台風被害にかかる保険金を多く受け取ったことにより、特別損益が前期と比べ 106億円改善し、当期純利益では13%の増益となりました。
【出展元】 →2019 年度 期末連結決算 新型コロナウイルスの影響により、営業上は減収・減益関空1千億円投資を継続 コロナ収束が計画を左右 https://t.co/BgO1I8YShS @Sankei_newsから
— ロング@再都市化 (@saitoshika_west) June 10, 2020
航空需要の状況
関西国際空港では、新型コロナウィルスの感染拡大後にその影響を大きく受けましたが、年度を通じては、特に中国や東南アジア方面の新規就航・増便や長距離路線の新規就航などにり、2019 年度の航空機発着回数は、年度とて過去最高となる19.6万回の結果となりました。大阪国際空港は前年より微減の13.7万回、 神戸空港では規制緩和による影響もあり増加し3.3万回、3 空港の総発着回数は36.6 万回となりました。
航空旅客数は、関西国際空港では2020 年 1 月まで好調に推移していましたが、新型コロナウィル ス感染拡大の影響が大きく、年度を通じては前年を下回る2,877万人、大阪国際空港も、同じく前年を下回わる1,577万人となりました。神戸空港は、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けましたが、規制緩和による影響もあり前年比 3%増加の329万人となりました。3空港の総旅客数は、前年度を下回る 4,782 万人となりました。
2018.4-2019.3 | 2019.4-2020.3 | 増減 | 増減率 | |
航空機発着回数(万回) | 35.8 | 36.6 | 0.8 | 2% |
関西国際空港 | 19.0 | 19.6 | 0.6 | 3% |
大阪国際空港 | 13.8 | 13.7 | (0.1) | -1% |
神戸空港 | 3.0 | 3.3 | 0.3 | 11% |
航空旅客数(万人) | 4,890 | 4,782 | (108) | -2% |
関西国際空港 | 2,941 | 2,877 | (64) | -2% |
大阪国際空港 | 1,630 | 1,577 | (53) | -3% |
神戸空港 | 319 | 329 | 10 | 10 |
T1リノベーション工事は継続!
産経新聞が伝える所によると、関西空港で計画されているT1(第1旅客ターミナルビル)の大規模改修は継続されるとの事です。T1改修工事は防災対策費なども含めて約1千億円を投資して空港全体での国際線旅客の受け入れ能力を、現在の年間3000万人から4000万人に引き上げる計画です。関西エアの坂本龍平・専務執行役員は「3月末で1280億円の現預金があり、(特定事業に融資する)プロジェクトファイナンスも確保している。今年度は基本的にやっていける」と語りました。
以前に発表されたT1の改修スケジュールです。2025年の大阪万博までに工事が終了する予定で、T1リノベーションを中心に関空全体で約4,000万人のターミナルキャパシティを創出する事で、急増する国際線旅客に対応する計画です。
今のような離発着数なら第1ターミナルビルを全面休業して、業務をすべて第2へ移したらどうでしょう。第1を使い続けながら部分部分で工事するより、改修工事期間が半分ぐらいになるのではないでしょうか?
コロナ渦をいい方向へ利用しないと。
見通しがたたない中、関空の前向きなニュースは気持ちが明るくなります!