2024年4月実績 | 成田空港 | 関西空港 | ||
国際線 | 2,575,776 | 137% | 1,892,882 | 168% |
外国人 | 1,895,715 | 141% | 1,586,111 | 165% |
日本人 | 504,011 | 149% | 303,133 | 186% |
通過 | 176,050 | 93% | – | – |
国内線 | 594,866 | 114% | 497,336 | -5% |
総旅客数 | 3,170,642 | 132% | 2,390,218 | 125% |
関西空港が成田空港を猛追しています!
関西エアポートと成田国際空港株式会社は、それぞれ2024年4月の利用実績を発表しました。注目すべきは国際線の「外国人利用者数」。4月度の実績は成田189.5万人に対して、関空158.6万人、その差30.9万人となりました。さらに対前年比を見ると、成田141%、関空165%となっており、関西空港の方が伸び率が高いです。仮にこのトレンドが続いたとすると、来年同月の実績は成田267万人、関空261万人となり、外国人利用者数について、関空が成田に肉薄する事になります。
【出典元】
→NAA>空港の運用状況
→関西国際空港・大阪国際空港・神戸空港2024年4月利用状況
今回のデータは2024年4月単月の瞬間最大風速的な数値ですが、10年前は関西空港の外国人利用者数が成田空港を追い上げ、肉薄する事など想像も出来ないことでした。万博が開かれる2025年度は、暦年でも外国人旅客数について、関西空港が成田空港に肉薄する可能性が高いです。
大阪は今、2000年代初頭の暗黒期を脱し、苦しい痛みを伴う行政改革により財政の健全化を果たし、インバウンドの波に乗り、低迷期から再成長期に向かいつつあります。今回の関西空港の利用実績などは、このブログを始めた2008年頃では想像も出来なかった事ですし、インバウンド需要により百貨店の売上は驚異的な伸びを示し、ホテルなどを中心に民間投資が活発化しています。先に記事にしたシャープ堺工場のAIデータセンター化なども、時代の波にのった出来事だと思います。
関西空港とインバウンドの動向は炭鉱のカナリアです。多くの人がまだ気づいていませんが、東京一極集中が完成状態となった今、大阪の新しい成長が新しい形で密かに始まっています。
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一方でオーバーツーリズムの問題は各所で拡大し続けています。これは近畿だけの問題ではありませんが、特に京都は酷い状況です。ツーリストよりも、現地住民に最大限配慮した政策は待ったなしの状況です。
関空のLCC(LowCostCareer、格安航空)向けではないFSC(FullServiceCareer)向けの新ターミナルの建設は昨日(令和6年6月11日)に決定した「骨太の方針2024」に記載は無いようで整備着手は夢のまた夢、という信じ難い状況です。
ただ気になるトピックもあり物流問題解決の為に、スイスで計画が進行中の物流大革命と言える『自動物流道路(スイス国内にトンネルを掘り、その中を貨物を積んだ無人コンテナを走らせる約5兆円を掛ける大変に野心的な計画。なんとスイスではこれを税金を投入せずに民間企業が民間資金で行うとのこと!!!)』の日本版を大阪〜東京に10年後を目処に実現させる事が盛り込まれました。
具体的なルートや基本的な枠組みを今夏にまとめるとの事です。
前に読んだ記事では日本版自動物流道路は高速道路の路側帯等を活用するとありました。
これならば既存の高速道路を活用出来るので、10年後の実現は案外難しくはないかもとも思いますが、何しろ面倒臭い事はしたくない、出来ない言い訳、屁理屈を考える事だけは超一流の霞が関の官僚の皆様が何処迄本気を出すか、大阪関西万博への日本国政府のやる気の無い取り組みを見ていると不安で仕方がありません。
新ターミナル、本気で作るべきだと思うんですがね・・・
コロナで頓挫したT3計画、復活してくれないかな。
ロングさんのXの返信に「コロナ前も抜いてたような」という書き込みがありましたけど、私もその様に記憶しています。ただアフターコロナの大阪経済は、↓の人と同じく新たなフェーズに入った感がありますね。より多国籍化し、観光のみならず経済が強靭化している印象を受けます。
大阪が新しいフェーズに入った。
それを私が確信したのが三井住友銀行がメインストリートではない堺筋沿いの高麗橋の支店の新館の建て替えで『高さ150メートルの超高層』にすると発表があった時。
2010年代半ば位の大阪なら高さは100メートルいけば正直、万々歳だったでしょう。
それが150メートル、しかも諸物価急騰のこのご時世にです。
余程、採算性に確信が持てなければ出来る話ではありません。
グラングリーン大阪に本田技研工業が自動運転に関する研究所を設ける事を決めるなども、やはり今迄の大阪、投資をせずスローガンを叫んでいただけの大阪ならば考えられない事でした。
やはり大きな投資をしないとリターンは得られない、その大きな投資をするに値する都市だと大阪は各方面から認識されてきており、それが大阪が新しいフェーズに入る原動力の一つになっています。
一方で気になる事も。
令和6年6月11日のBloombergの報道によれば航空燃料の供給体制の不備から、なんと日本国の空港で燃料不足が頻発し、海外の航空会社が日本線の増便を断念する事態が発生しているとの事。
原因は毎度御馴染みの「2024年問題」。
残業規制が厳しくなり過ぎて、航空燃料を運ぶタンカーの船員やタンクローリーの運転手の数が足りなくなり、航空燃料自体は確保出来てもそれを各空港に必要な時に円滑に輸送する事が出来ないとのこと。
関空が燃料不足にならなければいいのですが。
過労死なんてあってはならないが、仕事があって人手不足なのに働くな。
どうにも奇妙奇天烈摩訶不思議で意味不明な今の日本国です。
まさかここまでになるとは、感無量です。
金融都市構想、IRと成就すれば東京と違う成長エンジンで日本を牽引できるかも!ですね。
とにかく東側から既得権益を剝がさないと眠れる獅子、近畿地方の目覚めは遅いと思います。
実現したらこの再生都市化も大賑わいですね!!
ビジネスこそ現地に行かなくても可能でしょ?
でも観光だけは人が直接行かなくては意味が無い。テレビを見て行ったつもりにはなれないですよ。
単に行きたい気持ちを煽るだけ。
だから今の関西にある空港を根本的に考え直さなくてはいけないかと?
行きたくも無い場所にひとまず降ろされるのは観光客としては嬉しく無いですね。
関空や神戸空港の滑走路を増やすとかして、もっと世界中からのインバウンドを入国できるようにしなくてはいけないかと。もちろん出入国も人員を増やしてスムーズにしなくてはいけませんね。
まぁ羽田だと成田合わせた旅客数だと国際線旅客数は全然太刀打ちできないですけどね。人手不足で増便受け入れられんと言う話もあるとか。
閑空などと書かれてたときは「関西にはビジネス需要がないから就航数が増えない」と言われたもんですが、今や世界中の金持ちが関西に観光にやってくる時代になったんだけど、ANAもJALも全然ダメでビジネスチャンス逃しまくりですよね。