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星野リゾート『飛鳥の宿・祝戸荘』リニューアル計画、明日香村の国営飛鳥歴史公園内に高級宿泊施設を開発【2024年夏オープン予定】



星野リゾートは、奈良県明日香村で2つの宿泊施設を計画しています。1つは、近鉄飛鳥駅西側に新設する高級ホテル、もう一つは、国営飛鳥歴史公園内の宿泊研修施設、飛鳥の宿「祝戸荘」のリニューアルです。この記事では、飛鳥の宿「祝戸荘」をリニューアルして開設する宿泊施設をご紹介します。

国土交通省 近畿地方整備局は、2021年10月に、国営飛鳥歴史公園(奈良県明日香村)祝戸地区の宿泊研修施設管理運営者に星野リゾートの子会社の星野リゾート・マネジメントを選定しました。民間資金で公園整備を進める「パークPFI」の手法を活用して事業者を募集し同社が選定されました。事業期間は2022年から20年間(当初のスケジュール)の予定です。施設は星野リゾート側に委譲されます。

 


飛鳥の宿「祝戸荘」は国営飛鳥歴史公園内にある唯一の宿泊施設で、明日香村の文化財保存などに取り組む「古都飛鳥保存財団」が1974年に開業させました。宿泊棟など6棟から成り、収容人数約60人。客室11室のほか研修室やレストランなどを備え、2007年には全面改修を実施しました。ピーク時には年間約1万人の利用者がありましたが、コロナ禍で利用者が激減し20212月1日から休館しています。

 



星野リゾートは、運営のための新会社「祝戸ホテルマネジメント」を設立。既存の宿泊研修施設「祝戸荘」のリニューアルを実施。個室型食事処と客室を中心に宿泊研修施設の運営を行います。

明日香まるごと博物館構想等の地域の計画を踏まえ、村内を周遊する観光客に 休憩・体験・宿泊の場を提供し、地域の観光振興に貢献。自然・歴史・文化を体験できる企画の実施や明日香村らしい食事の提供等により、 地域に根ざした活動を行う予定です。

■筆者コメント

星野リゾートは、奈良市内に「奈良監獄ホテル」を計画中、明日香村では2か箇所の宿泊施設を出店、県内で3ホテルの開発を予定しています。奈良県は「ホテル不毛の地」と言われ、宿泊施設の数が全国最下位レベルとなっていますが、星野リゾートは奈良県の将来性にいち早く着目し、先行して投資を行っている様に見えます。新今宮駅前にOMO7大阪 by 星野リゾートを開発するなど、他の会社とは市場を見る目が異なっているのかもしれませんね。

計画概要

計画名称:国営飛鳥歴史公園祝戸地区公募設置管理制度(Park-PFI)事業
所在地:奈良県高市郡明日香村大字祝戸 他(国営飛鳥歴史公園祝戸地区)
アクセス:バス停「石舞台」から徒歩20分
事業者:星野リゾートのグループ会社(株)祝戸ホテルマネジメント
事業期間:2022年から 20 年間で事業を実施予定。(スケジュール変更の可能性あり)

公募対象公園施設:約 3,400 ㎡
建築面積:約 1,171 m2
延床面積:約 3,153 m2
宿泊研修施設付属広場 : 約 247 m2

飛鳥の宿「祝戸荘」※改装前
宿泊棟など6棟、研修室、レストラン
客室数:11
収容人数:約60人

スケジュール

2021年04月15日:Park-PFI 活用に向けて事業者を募集
2021年09月27日:国営飛鳥歴史公園祝戸地区民間活用検討委員会にて審査
2021年10月19日:設置等予定者の選定
2022年09月30日:公募設置等計画の認定
2023年秋頃:着工(予定)
2024年夏頃:供用開始(予定)

2023年8月の様子



現地の様子です。のどかな里山の中に建つ保養施設、といった雰囲気が漂っています。バス停「石舞台」から徒歩20分ほどですが、クルマやタクシーでないとアクセスしにくい立地だと思います。

 


アップで見た様子です。この建物が「星野リゾート」になるとは・・。ちょっと想像ができませんね。

 


現在はクルマでは近づけないので遊歩道を歩いて近くまできました。近くで見るとかなり立派な施設で驚きました。2007年に全面改修している為だと思われます。


2021年2月から休館していますが、非常にキレイな状態が保たれています。

 


施設前の車寄せ付近の様子です。高級旅館に改装できそうな感じですね。ただし、今回の施設整備はPark-PFI制度によるものなので、事業期間は工事期間を含めた20年となります。その為、20年間で元が取れる施設計画とせざるおえず根本的な回収は不可能で、それなりのリニューアルになると予想しています。


最後は引き気味で見た施設全体の様子です。

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