星野リゾートは、2023年9月14日付けのニュースリリースで、国の重要文化財・旧奈良監獄を活用した監獄ホテルのブランドを「星のや」に決定し2026年春に開業させる予定だと発表しました!
この施設は、星野リゾートと旧奈良監獄保存活用(株)による協定書の締結に基づき開発され、旧奈良監獄の赤れんが建造物の魅力を最大限に活かした空間で、非日常なひとときを味わうラグジュアリーなホテルに生まれ変わります。
【出典元】 →国の重要文化財・旧奈良監獄を活用した監獄ホテル、ブランドは「星のや」に決定~2026年春、開業予定~
「旧奈良監獄」とは?
旧奈良監獄は、明治政府が監獄の国際標準化を目指して計画し、明治41年に完成した、五大監獄の一つ。その赤れんが造の建物について、歴史的価値が高く意匠的にも優れた近代建築であるとして、平成29年2月に国の重要文化財として指定された。明治政府が国の威信をかけて取り組んだ監獄の近代化によって建てらた秀麗なれんが建築には、明治政府の不平等条約解消への悲願と建築技術が集結されている。元収容棟は、ハビランド・システムと呼ばれた建築が取り入れられ、看守が立つ監視所を全体の中心に据え、複数の収容棟が放射状に伸びており、今日に至る日本の「近代監獄」を象徴する建物。
旧奈良監獄保存活用(株)は、2017年12月に国(法務省)との間で締結した「公共施設等運営事業実施契約」に基づき、旧奈良監獄の赤れんが建造物の耐震改修工事や史料館、その他付帯施設の開業準備を進めます。今後「星のや奈良監獄」のホテル運営に加えて、旧奈良監獄の歴史や施設を知ることのできる日帰り利用可能な「ミュージアム施設」の運営計画についても検討中とのことです。
新ホテルは、敷地面積:100,478.80㎡(付帯のミュージアムを含む)に、延床面積:星のや奈良監獄:10,343㎡/ミュージアム(仮名称):2,168㎡を計画。客室数:48室のスモールラグジュアリーホテルで、レストラン、ラウンジ、ミュージアムがもうけられます。設計は東環境・建築研究所、ランドスケープデザインはオンサイト計画設計事務所が担当。2026年春の開業を予定しています。
ついにホテルブランドと開業時期が明らかになった奈良監獄ホテル。星野リゾートのトップブランドである「星のや」になるとは全くの予想外で驚きました。ラグジュアリーホテルが不足している奈良県ですが、近年は少しづつ解消に向けた動きが出てきており「ふふ奈良」「JWマリオット奈良」「紫翠ラグジュアリーコレクション奈良」が開業、「ノボテル奈良」も建設中です。さらに「星のや奈良監獄」が加わる事で、奈良観光は日帰りで十分、というポジショニングから「奈良に泊まりに行く」という状況に変わってゆくかもしれませんね。
計画概要
施設名称:星のや奈良監獄 所在地:奈良県奈良市般若寺町(はんにゃじちょう)18 建築面積:星のや奈良監獄:6,226㎡/ミュージアム(仮名称):1,762㎡ 延床面積:星のや奈良監獄:10,343㎡/ミュージアム(仮名称):2,168㎡ 敷地面積:100,478.80㎡(付帯のミュージアムを含む) 客室数:48室 付帯施設:レストラン、ラウンジ、ミュージアム(ミュージアムは、日帰り利用可能) ホテル計画:東環境・建築研究所 ランドスケープデザイン:オンサイト計画設計事務所 開業時期:2026年春(予定)
これまでの経緯
国土交通省は2022年3月25日に、旧奈良監獄の保存及び活用に係る公共施設等運営事業を優良な民間都市再生整備事業計画として認定し、民間都市開発推進機構の金融支援が受けられると発表しました!
この事業は、国の重要文化財に指定された歴史的・学術的価値が高い建築物である「旧奈良監獄」の 保存・維持管理を行いながら、文化財ホテルとして上質な宿泊施設を整備し、地産地消レストランやイベ ント広場などを整備することで、旧奈良監獄・鴻ノ池運動公園周辺地区の地域活性化に貢献するものです。
民間都市再生整備事業計画の内容の公表事項によると、申請事業者は「旧奈良監獄保存活用株式会社」と「株式会社星野リゾート」、誘導施設等整備事業の名称 は『旧奈良監獄の保存及び活用に係る公共施設等運営事』です。 「旧奈良監獄」は明治政府により建設された5 大監獄の 1 つで、ほぼ当時のまま現存する唯一の刑務所として、2016年国の重要文化財に指 定された歴史的・学術的価値が高い建築物です。この事業は同施設における、法務省が実施する※コンセッション方式のPFI 事業で、事業者は独立採算により耐震改修を行うとともに、旧奈良監獄の保存、史料館の維持管理及び運営を行います。 また、 付帯事業として「文化財ホテル」として活用を予定しており、併せて「上質な宿泊施設」としての整備運営が行われ、地産地消レストランや イベント広場などを整備することで旧奈良監 獄・鴻ノ池運動公園周辺地区の地域活性化に寄与する計画です。また、今回明らかになったスケジュールによると、ホテル部分については2018年10月頃から実施設計等を開始ており、2022年4月にも着工し、2025年1月頃に竣工する予定です。 ※コンセッション方式 =施設の所有権を公共主体が有したまま、公共施設等運営権を設定する
これまでの経緯2
明治政府が造った「五大監獄」で唯一全体が現存する「旧奈良監獄」。2017年まで少年刑務所として使われてきましたが、公共施設の運営権を民間企業に委託する「コンセッション」により、法務省からソラーレ・ホテルズアンドリゾーツなどが出資する特定目的会社(SPC)に運営権が売却されました。
日本初の「監獄ホテル」が出来ると話題になりましたが、耐震工事の費用が予想以上にかかる事が判明、収益を上げるために高級路線に変更する事になりました。その為、ソラーレはSPCの代表を降り事実上ホテルの運営主体から撤退。SPCは2019年1月に新たにホテル運営者を公募し、星野リゾートと協定を結びました。
旧奈良監獄を高級ホテルに 星野リゾート、21年開業: 日本経済新聞 https://t.co/uEOGCfcKLq
— ロング@再都市化 (@saitoshika_west) March 29, 2019
開業時期は2024年に3年延期 ←2026年春にリスケ
星野リゾートは2020年11月11日付けのニュースリリースで、国の重要文化財「旧奈良監獄」を活用したホテルの開業時期を、当初予定の2021年から24年に延期すると発表しました。改装計画や運営に関する文化庁などとの協議に時間がかかっている事や、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、監獄の現地確認などができなかった為です。
【出展元】→星野リゾートと旧奈良監獄保存活用㈱による重要文化財施設を活用したホテル運営について
新ホテルは、旧奈良監獄の5棟のうち4棟をホテルにする計画で、れんが造りやアーチ屋根のデザインを生かしながら、独居房が客室に変わります。看守用の部屋や倉庫などはホテルの共用部として改装されます。客室数は数十室と小規模で、1泊5万~8万円前後を想定する高級ホテルになります。開発費は150億円程度を見込み、2024年の開業を予定しています。
14日にNHKで放送された「閻魔堂沙羅の推理奇譚」のロケ地が旧奈良監獄でした。ちょっと不気味で、無機質的で、エキゾチックな雰囲気はあの世の入り口「閻魔堂」にぴったりでした。NHKもいいところに目をつけたと思います。あの雰囲気を壊さないでほしいです。
興味があったので、本当にがっかりだ。星野リゾート的な押し付けがましいセンスが入ってしまった時点で風情も何もぶち壊しになるに決まっている。これまでの星野リゾート経営の施設と同じように。
SPCの主幹事が住商に変わったようですね。最後の最後の見学者に結局行きました。以前のバザールの時は気がつきませんでしたが、弊社Gの製品が納品されており、ビックリ。 建築、内装関連の設計者さんなどの関係者の方も家族連れでお越しになっており現場朝礼状態でした。。インスタや小鳥に上げるための蝿が群がっており女子の執念をあらためて思い知りました。
監獄ホテル…なんか、昔のロックンロールの曲のタイトルみたいだなとふと思いました(^。^)