大阪府・大阪市・公立大学法人大阪、大阪メトロの4者は、2023年8月28日に大阪城東部地区の1.5期開発に向けたマーケットサウンディング(市場調査)の結果を発表しました。
大阪城東部地区は、大阪府・市が2020年9月に策定した「大阪城東部地区のまちづくりの方向性」掲げるコンセプト「大学とともに成長するイノベーション・フィールド・シティ」の実現に向け、多世代・多様な人が集い、交流する国際色あるまちづくりに取り組んでいます。
今回のマーケットサウンディングは、1.5期開発を行う意向のある民間事業者からの幅広い提案等により、今後の事業者公募を行う場合の条件整備など、1.5期開発の実現に向けた検討に活用することを目的に実施されました。【出典元】
→大阪城東部地区の1.5期開発に向けたマーケットサウンディング(市場調査)について
調査対象エリアは「A地区(1.5期)」、「B地区」、「C地区」、「AB間歩行者動線」、「水辺の歩行者空間」。
提案書提出団体数:6団体(13社)で不動産会社、建設会社などが参加。A、B、C地区などの一体的な開発に向け、用途・規模等を明示した具体的な提案が複数。2028年春予定のまちびらきに向け、早期の事業者公募を求める意見、エリアマネジメント組織、駅ビル整備、駅ビル屋上などを活用した空飛ぶクルマの離発着場設置などが提案されました。大阪府・市・大阪公立大・大阪メトロは、サウンディングの提案を踏まえ、関係者とともに検討を進める、としています。
出典:大阪公立大学
マーケットサウンディングの各者から提案があった施設用途は下記のとおりです。提案者の名称や提案内容の詳細については、アイデアやノウハウの保護のため非公表とされました。A地区(1.5期)は大学キャンパスそのものなので、大学施設が順当だと思います。B地区は資金力がある大阪メトロ初の本格的なエリア開発となるので、立派な施設を期待したいです。C地区は、森之宮新駅とJR大阪城公園駅に最も近い為、商業施設などが適していると思われます。提案があった施設用途
(A地区)大学施設、学生寮、貸オフィス、貸会議室、商業施設(B地区)アリーナ・ホール、ホテル、商業施設、大学施設、住宅
(C地区)商業施設、次世代交通等の拠点となる駅前広場
(水辺の歩行者空間)コンテナハウス、キッチンカー
ビルヲタ的には、高さ160m級の超高層ビルが林立する「第2OBP」的な開発を期待したい所ですが、過度な期待をせずに具体化した計画発表を待ちたいと思います。シンボリックな高層タワー(130m程度)+90mほどの複合ビル数棟・・ぐらいが出来てくれれば上出来だと思います(笑)
開発スケジュール
大阪城東部地区は、森之宮キャンパス(1期:2025年開設予定)をスタート地点として、2028年春に開業する大阪メトロの森之宮新駅を起爆剤にして、A地区(民活キャンパス)、B地区、C地区などの1.5期開発を完成させる方針です。
2期以降については、下水処理場の更新時期に合わせて「上部利用等の立体的な利用」が構想されていますが、かなり先になりそうです。JR森ノ宮電車区については、当面は鉄道施設として継続利用し、将来的には上部利用範囲の拡大や土地利用転換等も検討するとしていますが、現時点では何も決まっていないと思われます。
① イノベーション・コアの整備
1期開発 (~2025.4)
都心キャンパスの整備 ・設計、建設工事、開所。
1.5期開発 (~2028春)
大阪メトロの新駅や、民活キャンパス、B地区、C地区の設計、建設工事、完成。
②水辺空間+立体活用ゾーンの整備
1.5期開発にあわせイノベーション・コアゾーンと大阪城公園をつなぐ歩行者空間やにぎわい空間を整備。下水処理場の更新時には、上部利用等の立体的な土地の高度利用を図る。
第二OBPいいですね。ところで大阪城ホールも80年代の完成ですから、相当に老朽化もあると思いますが今後どうなっていくでしょうかね。