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うめきたの未来都市「グラングリーン大阪 南館」が開業!みどりと都市機能が響き合う、新たな梅田の中枢が始動


大阪・梅田エリアで進行中の大規模再開発「グラングリーン大阪」。その中核施設である「南館」が、2025年3月21日にグランドオープンを迎えました。JR大阪駅直結という日本屈指の利便性を備えた立地に、都市公園と先進都市機能が融合した“未来の都市モデル”が、ついに本格的に動き出しました。

グランドオープン当日は、南館・北館・うめきた公園を含む全体で約15万人が来場。南北の施設出入口に設けられたカウンターでの集計によるものであり、大阪の新たなランドマークに寄せられる期待の高さを改めて証明する結果となりました。

都心で育まれる約45,000㎡の都市公園「うめきた公園」


この開発における最大の象徴は、約45,000㎡におよぶ「うめきた公園」です。甲子園球場の約1.2倍という広さを誇り、JR大阪駅から徒歩数分という都市中心部に整備されたことで、日本の都市開発における新たなマイルストーンともいえる存在です。



公園中央には「ロートハートスクエアうめきた(写真左)」が整備され、芝生広場、ステージ、カフェなどが点在。日常の憩いの場としてだけでなく、イベントやマルシェの開催地としても機能し、都市と自然が共鳴する空間が創出されています。


大阪駅の眼の前に誕生した芝生広場でくつろぐ人々。従来の大阪に対する認識がどんどん変わっていきます。


うめきた公園の北半分は、現在整備工事が行われており、公園はさらに広くなります。


南館のゲートタワーの3〜4階には、関西最大級の都市型スパ施設「うめきた温泉 蓮 ウェルビーイング パーク」が開業しました。天然温泉、岩盤浴、溶岩浴、屋外インフィニティプール、フィットネスジム、アロマサロンなどを備えた総合ウェルネス施設で、都心にいながら非日常的な癒しを提供しています。

とりわけ、インフィニティプールから眺めるうめきた公園の緑は圧巻で、都市の喧騒を忘れるようなリラックス体験が可能です。スパに併設されたレストランやラウンジも充実しており、観光客はもちろん、地元住民の利用も見込まれています。


「ロートハートスクエアうめきた」の内部の様子です。

3棟構成で多機能を備えた立体都市


いよいよ開業した南館を見ていきます。南館は、「パークタワー(地上39階)」「サウスタワー(地上28階)」「ゲートタワー(地上18階)」の3棟で構成されており、商業・ホテル・オフィス・スパ・MICEといった多様な都市機能を立体的に重ねています。


地下1階から地上3階には「ショップ&レストラン」が広がり、全55店舗が出店。ファッション、ライフスタイル、ダイニングまで幅広いラインアップが揃うとともに、うめきた公園と一体的に楽しめるテラス席や緑豊かな空間演出により、自然と都市の調和を感じられる商業ゾーンが形成されています。



グラングリーン大阪南館の外構や館内動線にも随所に“みどり”が取り入れられており、公園と建物が視覚的にも空間的にもシームレスにつながる設計となっている点が印象的です。



注目施設のひとつである「タイムアウトマーケット大阪」は、約3,000㎡の規模を持つフードホールで、国内外の著名シェフやミクソロジストによる17のレストランと2つのバー、イベントスペースを擁し、大阪の食・カルチャーを世界に発信する拠点として注目を集めています。


サンクン広場(半地下空間)の様子です。タイムアウトマーケット大阪のロゴマークが見て取れます。


南館4階には、多目的MICE施設「コングレスクエア グラングリーン大阪」が整備されました。広さ740㎡、天井高7mの「グランホール」と、12室の会議室を備え、国際会議や企業イベント、展示会などに柔軟に対応可能な設計となっています。

同じくオフィスフロアには、次世代型オフィス「sorappa(ソラッパ)」が展開されています。睡眠支援AI、3Dボディスキャン、健康計測機器などを導入したウェルビーイングスペースに加え、就業者専用のカフェ&ダイニングが完備されており、健康と生産性を両立する新たな働き方のモデルを提示しています。

関西を代表する企業が続々と集結


このような先進機能を備えた都市空間には、多国籍企業や関西の主要企業が拠点を構え始めています。クボタは本社を大阪市浪速区からパークタワーへ移転し、グローバルな農業・水・環境ソリューションを牽引する新拠点を構築。コクヨは、東成区から本社を移し、自社製品を活用した「ライブオフィス」を展開。塩野義製薬は、経営企画や研究開発部門などを再編し、グラングリーン大阪に拠点を設けています。

さらに、本田技研工業(ホンダ)も南館に関西での新たなオフィス拠点を設置。研究開発拠点ではなく業務拠点としての性格を持ち、モビリティ領域における共創・連携の場としての活用が期待されます。

南館のオフィスフロアは、開業前においてすでに85%以上の契約が内定しており、都市公園に隣接する立地や高機能なワークスペースが企業から高く評価されていることがわかります。

2027年の「まちびらき」に向けて、未来型都市はさらに進化へ

今後は2棟のタワーマンション(分譲住宅棟)の整備が進められ、2027年度にはグラングリーン大阪全体の「まちびらき」が予定されています。生活・仕事・滞在・学び・憩いがシームレスにつながる都市空間の完成に向けて、その歩みは着実に進んでいます。

「都市にみどりを取り入れ、都市活動すべてを融合する」―そんな未来都市のあり方を示すグラングリーン大阪は、今後の都市開発のベンチマークとなる存在として、国内外からの視線を一層集めていくことでしょう。

これまでの経緯


3 COMMENTS

よっさんdsnmb

難波は地価が高い上にまとまった土地がなく、うめきたのような再開発はなかなか難しいかもしれません。
しかしなんばパークスという都市型緑化商業施設のお手本がありますから、クボタの本社うめきたへの移転を機に、なんばパークスを更に拡大、美術館や図書館、劇場なども併設した施設にするのはどうかと考えます。

船場も地価が高くなかなか難しいかも。
しかし大阪の超高層ビルとして古参の大阪国際ビルや竹中工務店本社ビルの建て替えを一体的に出来れば、まとまった開発用地が確保出来るのではないでしょうか。

ニシ、弁天町はアートタワーホテル前の学校跡地を活用出来れば面白いかも。

ヒガシ、京橋はイオン跡地や学研都市線地下化が実現した場合の跡地などが見込まれ、じつは一番大化けするかもしれません。

ガンマ

昔は狭い土地に高層ビルが建っている大阪が香港ぽいなぁと思っていました。
しかしグラングリーンで一変しました。
やればできるヤン?
思い切った空間緑地、都心のど真ん中に寝そべれる憩い場所、素晴らしすぎます!
次の狙い目はニシの弁天町辺りでしょうか?
(~ ̄▽ ̄)~

三流流

グリーングランの成功は、都心の一等地でも、公園や広場がビジネスになりうるということを証明しました。緑があることでテナントビルの負荷価値があがり、高い賃料でも企業が入居するし、広場は売店やイベントなどで賑わいをもたらします。「てんしば」もその成功例でしょう。
緑地が少ないと言われる船場や難波のこれからの再開発に、大きなヒントをもたらしたと思います。大規模に用地を確保して、半分以上を公園にし、付加価値の高い高層ビルで収益をあげる。グリーングランのような街並みが大阪にひろがっていけば、大阪は魅力的な都市になります。

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