改札を通った瞬間、「あ、財布忘れた」と気づいたことはありませんか。これまでは駅員に声をかけるか、入場券を買い直すか、どちらも少し億劫でした。
阪急電鉄が2026年3月18日から始める新サービスは、そのストレスをそっと取り除いてくれます。PiTaPaやICOCAなどのICカードで入場後、20分以内に同じ駅から出れば料金はゼロ。忘れ物の出直しはもちろん、ホームでの見送りや駅ナカ店舗への立ち寄りまで、駅の使い方が静かに、でも確実に広がります。
自分のICカードは使える?

対象は、PiTaPa・ICOCAをはじめとする全国相互利用対応のプリペイド式交通系ICカード(モバイル型を含む)です。Suica・PASMOなど主要なICカードはほぼ網羅されています。なお、クレジットカードのタッチ決済は対象外となります。
利用方法はシンプルです。
- 対象のICカードで改札機にタッチして入場
- 20分以内に同じ駅の改札機へ再度タッチ
- 入場状態が自動的にキャンセルされ、運賃は発生しない
ただし、改札内に20分を超えて滞在した場合は、自動処理の対象外となるため、駅係員への申し出が必要です。対象駅は阪急電鉄の全87駅(神戸高速線「花隈」駅を含む)。なお、Osaka Metro堺筋線「天神橋筋六丁目」駅は対象外です。
駅ナカ利用や見送りが、もっと身近に

今回の施策で特に恩恵が大きいのは、駅ナカ空間の日常的な活用です。改札内にある人気のラーメン店や「551蓬莱」の豚まんといったショップへも、これまで以上に気軽に立ち寄れるようになります。「電車に乗るついでに買っていこう」が、入場券なしで実現できる環境が整うわけです。
また、見送りや出迎え、トイレ利用といった短時間の入場も、ずっとハードルが下がります。鉄道駅を単なる乗降の場としてではなく、日々の生活動線に溶け込む空間として再定義する取り組みとして、利用者目線で素直に歓迎できる内容です。
ICカードがない場合は?
ICカードを持っていない方や、20分を超えて改札内に滞在する予定がある方は、従来どおり券売機で入場券を購入する必要があります。
| 区分 | 価格 |
|---|---|
| 大人 | 170円 |
| 小児 | 90円 |
入場券は購入当日の入場時刻から2時間以内有効です。有効時間を超えた場合は、2時間ごとに追加料金(大人170円・小児90円)が発生します。
駅が「使いやすい場所」に変わる一歩

制度としては小さな変更に見えますが、短時間利用のハードルが下がることで、駅ナカ商業施設の回遊性が高まり、駅空間そのものの価値向上にもつながる可能性を秘めた施策です。
今回のサービス開始を機に、「あ、あの駅ナカの店に寄ってみようかな」「ホームまで見送りに行こう」と思える場面が、きっと増えるはずです。他の鉄道事業者にも、こうした取り組みが広がっていくことを期待したいところです。
出典:阪急電鉄ニュースリリース(2026年3月12日)

