奈良県『まほろば健康パーク』南側拡張でインクルーシブ公園化! 運営先行型PFIを採用、12月24・25日に説明会


奈良県は2025年12月15日、大和郡山市にある「まほろば健康パーク」について、南側エリアを拡張し、誰もが安心して利用できるインクルーシブな公園として再整備する方針を公表しました。民間資金を活用して整備・運営を行うPFI方式で事業を実施し、管理運営事業者を先に選定した後、設計・建設事業者を選定する「運営先行型PFI方式」を採用します。あわせて実施方針および要求水準書(案)を公表し、2025年12月24日と25日に事業者向けの説明会および現地見学会を開催します。


事業者選定の進め方


事業者の選定は二段階で行います。


管理運営事業者については、2026年3月下旬に公募型プロポーザルを公告し、同年8月下旬に優先交渉権者を決定する予定です。参加資格は、維持管理企業と運営企業を含む複数企業で構成するグループとし、運営企業は営業種目が「広告・イベント業務」または「諸サービス」、維持管理企業は「建物管理」または「諸サービス」であることを求めます。

設計・建設事業者は、2027年3月下旬に総合評価方式による一般競争入札を公告し、同年8月下旬に決定する計画です。参加資格は、設計、建設、工事監理の各企業を含む複数企業のグループとし、各企業には過去20年以内に国または地方自治体が発注した都市公園や公共施設の元請実績が必要です。公園建設企業は土木工事一式の総合評定値1100点以上、建築物建設企業は建築工事一式の総合評定値1100点以上を要件としています。


既存公園エリアの整備内容(RO方式)


既存公園エリアの面積は約11.8haで、RO(改修・運営)方式のPFI手法を採用します。対象施設は、屋外プール(約13,000㎡)や軟式野球場のほか、競泳用プールを備える「スイムピア奈良」(RC一部S造、地下1階・地上2階建て、延床約8,000㎡)、テニスコートなどです。テニスコートのハードコート舗装改修などを行い、2028年4月から2029年3月にかけて現行PFI事業者からの引き継ぎと改修を実施します。維持管理・運営期間は2029年4月から2045年9月までの16年6か月間としています。


拡張整備エリアの整備内容(BTO方式)


南側に新設する拡張整備エリアの面積は約14haで、BTO(建設・移管・運営)方式のPFIにより整備します。導入する機能は、来園者が気軽に憩い楽しめる芝生広場を中心とした交流エリア(約2.6ha)、雨天時でも利用できるよう大屋根の下に人工芝広場を設ける大屋根広場エリア(約1ha)、起伏を設け水遊びや泥遊びが可能なプレイパークエリア(約3,000㎡)などです。あわせて、ボルダリングやトランポリンなどを体験できる屋内遊技場(約800㎡)も整備します。


事業体制と今後の方針

同事業に関するコンサルタント業務はNiX JAPANとはぜのき法律事務所が担当し、基本設計は三井共同建設コンサルタントが担います。設計・建設期間は2028年4月から2030年7月までとし、維持管理・運営期間は2030年10月から2045年9月までの15年間を予定。奈良県は本事業を通じて、子どもの主体的な遊びを支援するとともに、子育て世代や地域住民が安心して利用できるインクルーシブな都市公園の実現を目指すとしています。




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