フジ・メディア・ホールディングス傘下の サンケイビル は2026年1月30日、熊本県菊池郡大津町において、全619戸の大型賃貸マンション建設に着手したと発表しました。近隣には TSMC(JASM)をはじめとする半導体関連工場が集積しており、半導体企業の従業員およびその家族の住宅需要を見込んだ開発としています。
完成は2028年12月を予定しており、サンケイビルが熊本県内で大型賃貸マンションを手掛けるのは今回が初めてです。
開発の概要|619戸・延床約45,000㎡の大規模賃貸
今回着工したのは、サンケイビルと長谷工不動産が事業主となる「(仮称)熊本大津B区画建築工事」です。
建物・規模
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構造:鉄筋コンクリート造
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規模:地上14階建
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延床面積:約45,000㎡
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総戸数:619戸
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完成予定:2028年12月
一帯では異例となる600戸超の賃貸供給で、単身者からファミリー層まで幅広い居住ニーズに対応する計画です。
共用施設
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入居者専用ジム
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大浴場
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ラウンジ
などを整備し、長期居住を前提とした住環境の構築を目指しています。
立地の特徴|半導体産業集積地に近接
計画地は、半導体関連企業が集積するエリアに近く、職住近接を重視した立地となっています。
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JR豊肥本線「肥後大津」駅から約2.5km(車で約8分)
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半導体関連工場が集積するセミコンテクノパークまで約4.9km(車で約14分)
半導体工場で働く技術者や関係者が、通勤負担を抑えながら生活できる環境を整える狙いです。
複合開発プロジェクト「Grand’X 大津熊本」
本マンションは、サンケイビルが大津町で進める**大規模複合開発プロジェクト「Grand’X 大津熊本」**の第1弾として位置付けられています。
プロジェクトの規模と構想
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敷地面積:約6.5ha
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阿蘇くまもと空港に近接
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人・モノ・文化・情報が交わる複合拠点を想定
大津町は、
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熊本都市圏(文化)
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阿蘇エリア(自然)
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阿蘇くまもと空港(交通)
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セミコンテクノパーク(産業)
という4つの要素が交わる結節点に位置しており、サンケイビルはこの立地特性を生かした街づくりを進める方針です。
背景|「工場誘致」から「生活基盤整備」へ
熊本県では、TSMCの進出を契機に半導体関連産業の集積が急速に進んでいます。これに伴い、雇用創出だけでなく、
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従業員の定住
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家族帯同での転入
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周辺エリアの住宅不足
といった課題も顕在化しています。
今回の619戸規模の賃貸マンションは、短期滞在者向けではなく、長期的な定住を前提とした住宅供給であり、熊本における半導体集積が次の段階に入ったことを示す動きといえます。
今後の展開|住宅以外の開発も視野
サンケイビルは、大津町で約65,000㎡の土地を取得しており、今後はマンション以外の用途も含めた複合的な開発を進める方針です。また、同社は阿蘇くまもと空港の運営会社にも出資しており、熊本エリア全体での事業展開を強化しています。
本プロジェクトは、半導体産業の集積を背景に、「働く場所」と「暮らす場所」を一体で整備するモデルケースとして、今後の地方都市開発の動向を占う事例となりそうです。
出典元
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サンケイビル ニュースリリース(2026年1月30日)
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読売新聞オンライン「サンケイビルが熊本県大津町で大型賃貸マンション建設開始」
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TECH+(マイナビニュース)
「サンケイビル、熊本県菊池郡で半導体需要を見据えた大規模複合開発プロジェクトを始動」






