パソナグループは2026年6月、兵庫県淡路市岩屋において、長期滞在型の未病リトリート施設「THE PASONA natureverse retreat」を開業する予定です。
これに先立ち、2026年2月4日より、全57室のうち第一期として11室**を対象に、1年契約での募集を開始しました。
本施設は、食事・運動・睡眠を軸に心身の状態を整え、健康寿命の延伸を目指す「未病」概念を実装した滞在型施設として位置付けられています。主なターゲットは、健康意識の高い国内外の富裕層です。
1.「未病リトリート」というコンセプト
パソナグループが定義する「未病リトリート」とは、病気の治療ではなく、発症前段階で心身のバランスを整えることを目的とした長期滞在の仕組みです。
別荘の購入や維持管理といった負担を伴わず、
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ハウスキーピング
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専用エスコート(送迎・専用車両)
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医療サポート
までを含めたフルインクルーシブ型の滞在環境を提供する点が特徴です。
2.食・運動・睡眠の具体的な取り組み

食|未病を意識したガストロノミー
淡路島産の食材を活用し、「未病」の考え方を取り入れた食事を提供します。ミシュランの星を獲得した著名シェフが関与し、和食、ヘルシーフレンチ、精進料理など複数ジャンルで展開される予定です。
運動|パーソナル未病プログラム
滞在期間や目的に応じて、タラソテラピー(海洋療法)やトレーニングを組み合わせた個別プログラムを提供します。施設海側に整備されるボードウォークでは、ヨガや禅などのアクティビティも行われます。
睡眠|「未来の眠り」技術の活用
2025年日本国際博覧会のパソナグループパビリオン「PASONA NATUREVERSE」で展示された「未来の眠り」コンセプトの一部技術を活用。センサー付き電動ベッドにより、利用者の状態に合わせた寝心地を提供します(専用客室のみ)。
3.医療連携と滞在サポート体制
本施設は、神戸大学医学部附属病院および館内併設クリニックと連携し、長期滞在でも安心できる医療サポート体制を整えます。
また、滞在中は「未病ファシリテーター」が付き、
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運動と休息のリズム
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生活習慣の調整
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必要に応じた医療連携
を行い、無理なく継続できる滞在を支援します。
4.建築・空間設計の特徴

坂茂建築設計が手かげた「禅坊 靖寧」
建築設計は、プリツカー賞受賞建築家の坂茂氏が担当しています。木材を中心に自然環境との調和を重視し、滞在者の心身状態や時間の流れに配慮した設計が特徴です。施設海側には、スーパーヨットでの着岸にも対応するウォーターエントランスを整備予定。全長約300mのボードウォークが、海と施設をつなぎます。
SNS上では大阪・関西万博の「大屋根リング」との類似が話題となりましたが、パソナ側は参考にした事実や藤本壮介氏の関与を否定しています。
5.文化・交流プログラム

禅坊 靖寧(ぜんぼう せいねい)
淡路島で展開されている以下の文化事業と連携し、滞在の質を高めます。
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音楽島プロジェクト
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太鼓集団「鼓淡」
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PASONA Awaji World Ballet
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PASONA AWAJI OPERA COMPANY
また、「禅坊 靖寧」での空中座禅体験や農業体験など、淡路島ならではの体験プログラムも組み込まれています。
6.事業戦略としての位置づけ

禅坊 靖寧(ぜんぼう せいねい)
第一期募集が1年契約である点からも、本施設は短期滞在型ホテルではなく、生活拠点としての長期滞在を想定した設計です。淡路島内で展開する飲食、文化、観光施設への回遊を促し、島全体をウェルビーイング産業の集積地とする狙いがうかがえます。万博で発信した思想を、万博終了後も継続的に実装する試みとして注目されます。
施設概要
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開業:2026年6月(予定)
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所在地:兵庫県淡路市岩屋2942-39
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建築面積:3,468.2㎡
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延床面積:11,184.4㎡
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構造:鉄筋コンクリート造・5階建
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客室数:57室
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設計:坂茂建築設計
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施工:大林組
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付帯施設:タラソスパ、フィットネスジム、クリニック、レストラン、カフェ、バー、海上ステージ、ビジネスセンター、多目的ホール
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アクセス
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車:神戸鳴門自動車道 淡路ICより約3分
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高速バス:「岩屋中学校前」下車すぐ
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船:淡路ジェノバライン 岩屋港より徒歩18分
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公式サイト:https://thepasona.com/
出典・参考資料
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株式会社パソナグループ プレスリリース(2026年2月4日)
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日本経済新聞「パソナG、健康テーマの長期滞在型施設」(2026年2月4日)

