
イオンモールは、2023年4月10日付けのニュースリリースで、「イオン京橋店跡地(旧ダイエー京橋店)」に暫定利用施設を建築し、2023年夏に第一期、秋に二期をオープンすると発表しました!
イオン京橋店跡地については、JR東西線の地下化や京阪側の開発など、周辺地区を巻き込んだ大規模開発が構想されていますが、イオンモールは、本格的な開発が始まるまで時間がかかると思われる事から、暫定利用を決めたようです。
「京橋暫定利用施設」の開発コンセプトは、従来の京橋の利用者に加え、京橋を訪れていない人たちに新たな発見や出会いを提供できる計画です。
施設規模は、敷地面積: 約14800㎡に延床面積 約480㎡の施設を建設。休憩やイベントが開催できる駅前広場、レストラン等を導入します。 2023年夏に第一期、秋に二期が開業します。
【出展元】
→イオン京橋店跡地の「京橋暫定利用施設」建築について

「イオン京橋 (旧ダイエー京橋店)の跡地がある京橋地区は、「都市再生緊急整備地域」に指定されており、大阪市の経済成長戦略上、魅力と にぎわいのある複合的な国際拠点として位置づけられています。ターミナルである京橋駅側と大規模ビジネス街であるOBPの中間地点にあたり、両地区を一体化させ相乗効果を発揮する非常に重要な開発となります。開発にあたってはJR東西線の地下化や玉造筋の北進など、大規模なインフラ整備が関わってくる事から、これらの計画を踏まえたエリア全体のグランドデザインを描く必要があります。
今回の暫定利用については、関係する事業者間との調整やすりあわせに、まだ時間を要する為、非常に簡素な施設を使って地区のPRを兼ねた利用を行う、という内容となっています。本格的な開発までは、まだ時間がかかりそうですね。
これまでの経緯

イオン京橋店は1971年にダイエー京橋店としてオープンした古参の店舗です。最盛期には国内のGMS店舗の日本一を記録した事がある有力店でしたが、施設の老朽化と競合激化により競争力が失われ2019年9月末で閉店しました。これから4~5年後を目処に建て替えを目指すとの事です。
【過去記事】
→閉店したイオン京橋店(旧ダイエー)の状況 20.01
→イオン京橋店(旧ダイエー)が9月末に閉店、建替え再開発へ!
OBPと京橋駅がついに一体化
京橋地区は長年にわたり2つのエリアに分断されてきました。1つは大阪の副都心として開発されたOBP、もう1つはJR・京阪・地下鉄が集中する京橋駅付近です。OBPは地区面積約26ha、施設延べ床面積約85.4万㎡、昼間人口約10万人に達する一大ビジネスゾーンで、京橋駅は一日あたりの乗降客数が約46万人達する乗り換えターミナルです。なかなかパンチのある地区が隣接していますが、この2つの地区は国道1号やJR学研都市線が立体化されていない為に街が各所で分断されており、面的広がりに乏しくお互いが相乗効果を生み出せていない状態がつづています。
建替え計画が明らかになったイオン京橋店は、京橋地区の「ヘソ」とも言える場所に位置しており、ここの再開発を工夫すれば、長年一体感が乏しく分断状態がつづいた京橋地区を一体化する可能性を秘めています。
駅からOBP→大阪城方面に向かう人の流れが大きく太くなる

再開発が人の流れを変えた好事例として「グランフロント大阪」があります。橋上駅舎→ノースゲートビル→グランフロントに続く新しい人の流れは大阪駅北側に新しい賑わいを作り出しました。もし、グランフロントとノースゲートビルが複雑な歩行者導線で接続されいたならば、ここまでの賑わいが生まれる事はなかったと思います。
イオン京橋店の再開発が行われ、京阪+JR駅から京橋に向かう導線が解りやすくなれば、まるでグランフロント大阪・・とまでは行かなくても駅とOBPの心理的な距離が短縮され街が一体化される事になります。
玉造筋の北進を諦めたのであれば、JR←→京阪間の高架下広場から新・イオン京橋ビルに向かう6連エスカレーターを設置し人波を2階レベルにくみ上げる仕掛けを作り、新ビル経由でOBP方面に人を送り込む事が出来るはずです。
イオンモール+オフィスの複合開発か?

名古屋駅の近くではショッピングモールとオフィスを融合した全く新しい複合型商業施設「(仮称)イオンモール則武新町」の開発が進んでいます。イオンモールは、この施設を「商業施設とオフィスを融合する新しい事業フォーマット」位置づけており、都市型モールとしての文化性・利便性に加え、ビジネス拠点集約も取り込む計画です。都市型モールとオフィスフロアの融合は今後のイオンモールの新しい成長エンジンに育つ可能性があります。イオン京橋店の跡地の参考になるかもしれません。
イオンモール名古屋ノリタケガーデン(Nagoya Noritake Garden) 建設工事の状況 21.08【2021年秋開業】
2022年11月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年4月だったので、約7ヶ月振りの取材です。

久々に現地を取材しましたが、前回4月の取材時と大きな変化は見られませんでした。

北東側から見た様子です。

計画地を北側から見た様子です。

北東側から見た様子です。

最後はJR側の様子です。再開発が始動すると変電所が移設される可能性が高いので、この辺りに変化が見られれば、再開発が動き出すフラグが立った事になります。今後もこの辺りは要注目ポイントです。


