大成建設は、2023年3月16日付けのニュースリリースで、札幌市中央区で同社が施工している高さ約116mの超高層ビル「（仮称）札幌北1西5計画」の現場で、鉄骨建て方とスラブ厚の精度不良があったと発表しました。鉄骨精度の計測値を偽って工事監理者に報告していたことも明らかにしました。
施工不良が発覚したのは、NTT都市開発が、旧HBC本社跡地で開発を進めている複合ビルで、施工不良が分かったのは、発注者の指摘によるものです。大成建設が鉄骨建方の精度を検証した結果、複数ヵ所で発注者の品質基準を満たさない鉄骨建方とスラブ厚（鉄筋コンクリートの床の厚み）だったことが判明しました。大成建設は、鉄骨精度測値を改ざんして発注者に報告していました。
発注者の品質基準を確保するため、着工から1年半の間に組み上がった地上部分を全撤去し、地下部の是正部分を撤去、再構築する事になりました。【出展元】
→大成建設＞施工中工事における鉄骨建方等の精度不良について
（仮称）札幌北1西5計画は、賃貸オフィスとホテルなどから成る地上26階・地下2階、延べ面積約6万㎡の複合ビル。北棟の地上3～16階にはオフィスが、17～26階にはホテルが入居する予定だ。構造種別は鉄骨造と鉄骨鉄筋コンクリート造で、制振構造を採用しています。竣工予定は、2024年2月から2026年6月末になり、約2年4か月遅れる見込みです。
大成建設は、寺本専務執行役員 建築総本部長 兼建築本部長と、平島常務執行役員 札幌支店長からの辞任の申し入れを、3月16日に受理しました。発注者である。NTT都市開発にとっては考えられない異常事態で、大成建設の経営への悪影響は計り知れません。
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